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サイゴヒーロー ~魔を狩る人~  作者: 古蘭佐
第三章 アニタのヒミツ
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第五十四話 『魔界の穴』

この前の二匹が再び現れる。果たして戦いの行方は?

 さらに前回の続き、三人と一本は、まだこれからのやることを相談しているとき、アンジェリナの後ろに、細いと太い、二個の巨大な黒影が現れた。


 間違いなく前に諸葛夢とカイと戦った二匹だ。周りは黒いからか、気づいたら、すでに太低いのはアンジェリナを捕まって、細高いのはファルシオンみたいな腕を、アンジェリナの首に掛かり、


「墓荒らしどもよ。また会ったな。今度はこそけりをつける。父上から新しいコアをいただいた!」

「しかも二個だよ二個!」

「一足す一は二以上!」

「兄弟、一足す一はなぜ二以上なの?」

「……。とにかく!お前たちの仲間はどこにいるのか、早く白状しろ、先に男女二人はここに来たはずだ」

「そうだそうだ。白状しろ!我々は、ひと」


 二匹はまだ話している最中、急に空中に浮かび、まだ何が起こったのかがわからない状態で、アンジェリナは太低いの手から振りほどく。左右にパンチとキックを入れてから、二匹の髪の毛を掴み、互いの頭をぶつかる。そして数回スイングして、地面に投げ飛ばす。


 二匹はもちろんこの屈辱を我慢できず、すぐ立ち上がり、アンジェリナに反撃を仕掛ける。


 パンチとファルシオン攻撃は、確かにこの前よりさらに強くなった。スピードも、パワーもかなり増した。しかし、どうあがいても、アンジェリナに当たらず、逆に、彼女はすべての攻撃を受け流し、二匹お互い命中するように、戦闘を運んでいる。


 やっとそれに気づいた二匹、攻撃スピードを落とし、今度こそちゃんと狙って、パンチと大刀を繰り出すが、アンジェリナは片手でパンチの指を掴み、片手は指でファルシオンを挟み、何度も何度も二匹を地面に叩く。


 最後、トドメに、二匹を畳んで、自分が上に座る。


「先は、ひとなあに?」

「ひと時の休息……」

「一重の瞼……」


 カイはこの状況を見て、すぐ駆けつけ、二匹の頭を叩いて、


「ざまあみろよ。で、早く教えろ、どの入り口は正解か?」

「そんなこと、死んでも教えてやんないよ!」

「そうだそうだ。ここを守るのは我々の役目だ。誰一人、最深部を入れてはいけない、あ、兄弟、いい髪型だね」

「え?」


 細高いのはまだ状況を分かってないが、彼の髪を編みながら、アンジェリナは、


「でも、最深部って、あなたたちのお父さんがまだ待ち受けているのでしょう?入らせても別に問題ないじゃん?」

「まさか、お前たちの言う父上、実は弱い?」

「なななななな、なに言ってるんだ銀髪野郎、ちちち父上は弱いわけないじゃない?」

「そうだそうだ。ただ、その、なんというか、戦闘に向いてないっていうか。」

「これは弱いっていうの!はい、完成!」


 アンジェリナは細高いの髪型を三つ編みにし、続けて太低いの髪をいじり始める。


「まずいな。テロリストが先に越させたら、財宝は本当に奪われる」

「え?あんたたちが財宝取りに来たじゃない?」

「そうだそうだ、この前、あの青い髪のやつ、お宝いただいに来たって言ったじゃん!」


 諸葛夢はカイに一発げんこつ。


「すまん。先は俺たちが悪かった。宝を取らないと約束する」

「えええええええ?」


 もう一発のげんこつ。


「ブラザー、こいつら、信じていいかな?」

「でもな、この女の子、我々にこんな格好いい髪型してくれたんだ。きっといい人たちだ」


 さきめちゃくちゃ殴ったのによ。諸葛夢とカイは同時につっこむ。


 太低いの髪型をコーンロウにし、アンジェリナは二匹を開放した。細高いのが立上げ、


「まあわかった。あんたたちを信用しよう。実はなぜ邪気が感じないと最初からおかしいと思った。まあ、もし本当に悪いやつらを追い出してくれたら、何かのお礼はするよ」


 といいながら、細高いのはカイを睨む。


「よかった。これで一件落着ね。あたし、アンジェリナ、こちらはムウとカイやん、そしてこの棒はアメシスト、あなたたちの名は?」

「名前?我々名前はないよ。父上が我々を作った時、名付けなかった」

「かわいそうに!じゃあ、アンジェリナが名付けてあげる!名前はぽて」


 諸葛夢はすぐアンジェリナの頬っぺたを握る。


「ちゃんと考えろ」

「わかったわよ。」


 アンジェリナは頬っぺたを揉めながら、


「ロボとモボ?」

「だめだ」

「トムとジ〇リー」

「却下」

「ミ〇キーと……」

「いいかげんにしろ」

「ええい、もううっさいわね。ああ決まり!あなたをカザキリ」


 アンジェリナは細高いのを指して、そして太低いのを指し、


「あなたは羽丸、決まり、これ以上の文句は受け付けない!」

「お、おおおおおおお、聞いたかブラザー、名前だ!我々は名付けられた」

「しかも格好いいじゃない?前のも結構気に入ったが、羽丸かああ」

「あなた、まるで母上だ」

「そうだそうだ。母上、どうぞ、我々は最深部へ案内いたします!」


 カザキリと羽丸は、すぐ三人と一本を連れて、ある入り口を入る。歩きながら、二匹はアンジェリナにここの仕組みを紹介する。


 地下水脈を動力源として、動ける壁を定期的に動かすという極めて単純な仕組みだが、一時間ごと変動するから、特別の計算式がわからないと正しい道は入れない。


 歩くスピードも、速すぎでも遅すぎでもダメ。なぜなら、ずっとリアルタイムで構造が変わっているからだ。さらに、間違ったルートに侵入者が入り、しかも罠の地面を踏んだ時も、正しいルートも変更され、上の偽鍾乳石はこれを表すから、これを観察しながら進む必要がある。


 最後に、毎日の朝五時にすべてかリセットされる。これを聞いて、頭を爆発しそうなカイは、真っ先にツッコむ。


「どこの変態だ?こんな迷宮を作ったのは。迷宮ってのはさ、右手原則ですうっと入り、すうっと出られるもんじゃないのか?」

「え?そ、そうなの?アンジェリナなら、この設計者といい友達になれるな、と思うな」

「こいつに建物などの設計は絶対やらせないようにな」


 しかし、上数本の鍾乳石は確実に動いた。他に侵入者はいるのが確実だ。さらに二十分ぐらい歩いて、いろんな角をまがって開閉する石扉を潜り、一行はやっと最深部の大空洞に辿り着く。


 辿り着いた瞬間、真っ先に目に入るのは、空中に浮いている、大きな黒い球だ。これを見て、諸葛夢は一瞬唖然して、そして、


「魔界の穴?」


ここで魔界の穴を発見?なぜここの魔界の穴はあるのか、この穴を封印できるのか?

次回を待て!

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