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サイゴヒーロー ~魔を狩る人~  作者: 古蘭佐
第三章 アニタのヒミツ
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第四十四話 『紫の炎が人と化す』

炎の人型は果たして敵か、味方か?

 古代、大富豪や官僚たちは、金銀財宝を自分と一緒に埋葬するが、墓荒らし対策として、迷宮的な構造や危険なトラップなどは用意する。


 だから最初はちょっと違和感があった。


 墓ではないが、もし本当に黄金が隠されていれば、隠しドア以外何も用意されてないのがおかしい。


 せめて吹矢や落とし穴ぐらいは用意できたんだろう。


 でも今となって、やっとわかった。


 罠などはいらない。番人がいるんだ。


 ジャックの悲鳴は、この部屋に満ちる。眩しい紫色の炎を越して、歪んだ表情がやっぱり見える。


 炎の人型は、ジャックを捕まって、一瞬で彼を燃やし始めた。


 今のうち逃げなくちゃ


 ジャックが燃え尽きたら、次は私の番だと、自分に告げる。


 幸い、先の争いで、イーサンのカードキー、ジャックの懐中電灯は落ちている。


 すぐこれらを拾って、私は階段の上に登る。


 よく出来ている階段だ。そのおかげて、ほんの少しの時間で、私は階段を登り切った。


 カードキーを手に入れた今、たとえ木造の扉は行き止まりであっても、ロイと玲ちゃんを連れて脱出できる。


 しかし、まだ番人の控室に向かっている途中、どっか聞き覚えのある音が聞こえる。すぐ空いてる牢屋に身を隠す。


 エミリーの脳みそ化け物だ!たぶんジャックの悲鳴を聞いてこっちに来たのだろう。


 でも、来たのは一匹じゃない!


 エミリーのあとに、似たような脳みそ化け物が二匹、“上半身”はちょっと太いのと、“片手”がだらんと垂れてる二匹。


 これって、ボッブとセン トウブン?


 なぜか、脳内にこの二つの名前が浮かんでくる。


 幸い、三匹の脳みそは私を気づくことなく、悲鳴を求めて、階段の下に向かった。


 これは好機!相打ちになってくれたら、残りはあの緑毛のやつだけ。とにかく今のうちに、ロイと玲ちゃんと合流しないと。


 走って、すぐ控室に辿る。


 木造の扉は確かに破れた。燃えこけたと無理やりこじ開けた痕跡はある。しかし開けた隙間から、見えるのは石や泥でふさがれた空間。


 結局出口なんてなかったのか。


 ではロイと玲ちゃんはどこ?懐中電灯で部屋中を探したら、見つかったのは倒れたロイだけ。


 彼の頭にたくさんの血が出てる。隣はちょっと曲げたトーチ。


 幸い、息はまだある。


「ロイ、大丈夫?何があったの?玲ちゃんは?」


「い、イーサンの野郎!あいつが俺を襲った。そしてAKILAを拉致しやがった!」


北条玲が拉致された?今は脱出の好機だが、果たしてアニタは脱出できるのか。北条玲の行方は?イーサンは果たして何をたくらんだのか?

次回を待て!

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