29.ぐだぐだ議論
「あきた」
「早い」
コハクトが急に謎の奇行に走って謝り、俺の内職を手伝い始めて三十分も立たない内に俺の集中力は切れた。
だって眠いんだもの。昨日徹夜でウィウィにお話聞かせてたし。
「依頼状に書いてある納期、三つとも明日だぞ。間に合うのか? 後二つも残ってるのに……」
「んあー? だいじょぶだろ。てか、残り一つだし。あとこのラベル張りだけ」
「え゛……早いな。いや、そんな時間いつあったんだ!?」
「ウィウィが寝た後~~~。くそねむ」
いやあ、俺の名演技に引き込まれたのかウィウィなかなか寝なかったからな。風呂入ってる最中あんなに眠そうだったのに、主人公とヒロインの決別のシーンで目かっぴらいて話の先を促してきたものだからなかなか寝てくれなくてね。
そのあとに深夜に急ピッチで内職を進めて、今やっているのは残りの百個だけだ。終わったら後はギルドに納品するだけ。それを聞いたコハクトは頬を引きつらせて「あ、あぶなかった……」と何かを呟いている。
それにしても、眠さは良いんだよ。結局内職やるから寝ないし。
「コンテンツが足りねー……」
「こんてんつ? なんだそれ」
「アニメ漫画ラノベ舞台声優ゲーム同人誌アイドル実況者」
「なんて?」
問題は、俺はこの世界に来てから約一週間、ほとんどコンテンツに触れてないことだ。
かろうじてスマホに入ってる音楽だけがSAN値安定剤。でも、下手にかけるとダンジョン内では魔物が寄ってきたし、この安宿だと些細な音も壁突き抜けるから騒音案件になりかねないので、しばらく聞けてない。ので、自分で歌ってる。自給自足?
いや、あるよ。俺のバッグの中にラノベ。でもね、それ布教用だったから俺はもう何千回も読んで空で音読できるレベルで覚えてんの。だからウィウィに話せたし。
「俺が求めてんのはさ~~~。読んだことのない新しい物語な訳。物語という糖分の吸収によって集中力が! 生まれるわけですわ!」
「近い」
ずいっとコハクトに詰め寄って心の叫びを訴えたが、片手で顔面を押しのけられた。そのままベッドの上にベシャッと倒れて脱力する。
なんか、なんかないの……可愛い女の子含む甘酸っぱいラブコメとかさあ……
「……物語が読みたいなら」
ふと脱力した頭を上げた。コハクトが慈悲深そうな声で慈悲深そうなことを言いそうな雰囲気を放った気配を察知した。
「あるにはある……」
コハクトは、この部屋に来た時に肩から下げていたバッグをベッドの脇から手繰り寄せた。よく見るとそれは、昨日アノネちゃんを丸ごと入れていた四次元バックだった(正式名はマジックバックらしい)。
俺の視線に気がついたコハクトは、少し笑いながらバッグの中から一冊の本を取り出した。ペラペラと少し中身を見てから、俺に差し出してくる。
本の全体分厚いだけでなく、表紙一つだけでも厚いその本はもちろんタイトルは書いてあったが俺には読めない。スマホを内ポケットから取り出しながら受け取り、コハクトを真似てペラペラと中身を見てみると、挿絵があるページを見つけた。鎧の少年が姫を背にドラゴンに長い剣を向けている。
俺は速攻で一ページ目に戻り、スマホの翻訳画面を通してペラペラ読んでいく。一ページ目で引き込まれ、二ページ目で確信した。これ、俺の好きなタイプの物語だ。まあ、運がいいのか、好みじゃないコンテンツに会ったことないけど。
読み終わってパタンと本を閉じ、満足してコハクトに本を突き返した。
「これ超おもしれー」
「早っ!? 本当にちゃんと読んだのか!?」
「中盤の主人公が姫を食事に誘うシーンで姫が手紙書いてた伏線が終盤で効いたのが良かった」
「深く理解している! ……う、む。確かにその部分はオレも感動したが」
いやあ、あのちょうど良い文章量でここまでの程よい情報量。作家はおそらく大御所だと思ったが、コハクトに「続編ないの?」と聞くと「残念ながらそこで打ち切りになった」と残念な答えが帰ってきた。
「えー、なんで?」
「オレに聞くな。あーでも、続きはないが……似たような話の本なら……」
俺に会う良い感じの物語が思い当たったのか、コハクトはピンッと指を立てるとまたバッグの中をまさぐって数冊の本をごろごろ取り出した。赤い表紙、緑の表紙、紺色の表紙と様々な種類の本が俺の膝下に転がされる。どれも違う物語のようだ。
「これは主人公の性格がそれと似てる。こっちはそれとその本と作者が一緒で、こっちは……」
コハクトが丁寧に説明してくれる横で、俺はそれらを順番に中身を流し読みしてみる。やはり数ページは挿絵がついており、そのどれもに共通点があることに気がつく。
「お前、勇者系の物語好きなの?」
「なっ……」
コハクトが頬を赤らめて飛び上がる。
だって、こいつが出した本の挿絵も翻訳した内容も、全部が全部勇者ものだということを表していたからだ。大体少年が聖剣っぽい剣持ってたり、姫が登場したりしている。『勇者』とか『伝説』とか、そういう単語が全ての本に頻出している。
「そ、それはお前が気に入った本に似たものを出したからそうなったのであって……!」
「そもそもこういう本、大量に持ち歩いてんだな。四次元バックに入れてまで?」
「ぐはぁッ!」
「それに、これ結構対象年齢低めだよな? 文字が大きいし、難しい単語あんまり出てこないし」
「げほっ! げほごほっ!」
コハクトが突然咳き込む。なんかダメージ受けてるみたいだけどどうしたんだろうか。そんな、古傷とか地雷をミサイルで爆撃されたみたいな反応……する場面じゃなくない?
俺は本を片手にぽんっととり、胸を抑えて蹲っているコハクトに近寄った。
「コハクト、お前さ……」
「ぐ……な、なんだよ! か、からかうなら……!」
「わかってるな~~~!」
「は」
俺は本の中の定番的挿絵があるページをバッと広げた。
「やっぱいいよなあ、勇者もの! ちょっと変化球の主人公もいいんだけど、やっぱり王道になるだけある面白さがあるっていうか、普通に好きだわ~! それがわかるとは、コハクト、さては結構な小説マニアだな!?」
テンションブチあがりよ。まさか異世界に同士がいるとは!
御伽噺の中にもバリエーションがある中で勇者ものを選ぶセンス。通じるものを感じる。仲良くなれそう。
感情の昂りを抑え切れず、とうとうコハクトの手を握りしめて勇者ものラノベについて熱弁していると、ぶんっとコハクトに手を振り解かれた。間髪入れずにまた顔面を勢いよく押し退けられてベッドを転がり、壁にぶつかってようやく止まる。
「か、からかうな思いっきりからかえ! 言えよ、大陸の希望の勇者のくせに子供みたいな馬鹿な趣味だなって! この場で斬り捨ててやるから!」
「いや斬り捨てんなし」
なんとか体制を立て直すと、コハクトは抜いた刀を構えて赤い顔で肩で息をしていた。この感じだと俺を斬り捨てたとして、自分の腹まで斬りかねない勢いだ。
……というか、今コハクトなんて言った!?
「馬鹿野郎! 子供向けだからって創作物コケにすんなよ! 俺はニチアサの女児向けプリティな戦士アニメも真剣にみるタイプのオタクだぞ! どんなジャンルだろうが面白いもんは面白いだろうが!」
「な、なんだニチアサって!?」
「なんなら今やったろうか!? 俺の最推し戦士の変身バンク完全再現やったろうか! 日の光浴びる、一輪の花!!」
「なんだそれは!?」
モーション付きで再現してやったが、コハクトがぽかんと口を開ける様子を見て、この世界はアニメも何もない世界なんだと実感が襲ってきただけで虚しい。
それでも、子供っぽい趣味だったとしても、新しい物語に触れられるのはものすごく俺にとって幸運なことだ。コハクトの反応から察するに、物語も勇者系童話だけではないだろうし、今後ネタ切れもなさそうだ。オタクの本能、供給を求める魂が植えずに住みそうで安心した。
「いやあ、それにしても脳筋のお前がこんなに本を読む奴だとは思ってなかったワ~」
「……おい? 今オレのことなんて呼」
「あれ、もしかしてそのバッグになら簡単にエロ本隠せるんじゃね? てか、隠してんだろ。見せろ!」
「なッ……そんなものあるかァッ! オレは勇者で、仮にも聖職だぞ!!」
「え、じゃあ、コハクトもしかして童貞? おっしゃ、俺とお揃いだな!」
「そ、そんなもので喜ぶな!」
コハクトがキレて胸ぐらを掴んできたので、俺は笑いながらコハクトの体に手を回して逆に仰向けに張り倒してやった。
これでも学校の授業と友人から柔道のいろはの「い」くらいは習ってるんでっせ。
「こんの……!」
最弱種に技で伏せさせられて額に青筋を浮かべたコハクトが、ムキになって刀を放り出して飛びかかってきた。不意打ちは効いても本気になれたらまず筋力で俺がかなうわけがない。しばらくお互いに(俺だけケラケラ笑いながら)ボコボコ殴り合ってると不意に部屋の空気がふわっと揺らいだ。
「ん?」
顔を上げて空気が揺らいだ方をみると、部屋の扉が開いていた。勢いよく開いたのか、近くにあった棚からホコリが舞い上がってパラパラと落ちている。
コハクトも俺につられてそちらに顔を向けて、固まった。
「あ……フェルム……と、アノネと、ウィウィ」
コハクトの言葉通り、開いた扉の先にはその三人がいた。
なぜかフェルムの顔面に引っ掻き傷が無数につき、さらにその体にガシッと抱きついて頭にガジガジと噛み付いている怒りの表情のウィウィ。そして、死んだ表情で両手いっぱいにパン屋の袋を抱えたアノネがそれを引き剥がそうとしている――格好で固まっている。
「おー、おかえり~ 早かったな!」
俺はコハクトの下から声をかけた。生憎、コハクトに両腕を取られてベッドに押しつけられているから、手を振り返したりできないのが残念だが。
ふと、そんなことを考えながらコハクトの顔を見て、疑問が浮かぶ。なぜか汗を垂らして顔引きつらせて固まっている。入り口の三人と、こちらのコハクト。四人ともが、変な顔をしたままお互いを見つめあって動かない。
「こ、コハクト様……?」
「勇者殿、まさか……」
「ちがう! ごかいッ……」
「う……ぐるるるるる……‼︎」
フェルムの茫然とした声で我に帰った彼らが一斉に口を開く。しかし、低い威嚇のような唸り声がそれを遮った。なんだなんだと部屋を一周見回してからその唸り声の正体に気がついた。ウィウィだった。
「うがあぁぁぁぁッ! ソラからはなれろ、ゆーしゃああああああああ!」
「うおっ!」
ウィウィが噛み付いていたフェルムを踏み台にしてスタートダッシュをすると、俺の上にいたコハクトに飛びかかった。今は鎧のつけていない腕にガブリと噛みつく。驚いたコハクトは俺の上から跳びのくも、ウィウィ自身の攻撃力は勇者に向けては皆無に等しいので全く痛そうではない。それを察したウィウィはポカポカとコハクトを殴りまくる。気圧されたコハクトが後ずさってベッドのへりから落っこちた。
「ソラだいじょうぶ!?」
「あ? なにが?」
「ソラはマオーだからウィウィとはなしてゆううしゃがたおすって!」
「なんて?」
呂律と文法が乱れつつも必死に俺の腕を持ったり背中に回ったりして、俺に怪我がないか確認している。
どうやら、出かけた先でコハクトが俺のことを魔王だと疑っていたことをフェルムたちから聞いたらしい。
だから、俺がコハクトに倒されると思って心配してたの? 可愛いか~~~?
「コハクトは悪い奴じゃないぞ~~~」
「……ほんとう? ソラに乱暴しない?」
「ある種乱暴はされたけど多分悪い奴じゃないぞ~~~」
「否定するなら完全否定しろッ!!」
ベッドの下から這い出てきたコハクトが叫ぶ。
だって、服脱がすとか俺が女だったら痴漢どころの騒ぎじゃないじゃない。否定しづらいじゃない。
俺がウィウィを宥めていると、おずおずといった様子で入り口に立っていたフェルムたちがコハクトに歩み寄ってくる。
「あの、コハクト様?」
「ご、誤解だからな!」
「あ、や、その、そのことじゃなくて」
なんでコハクトあんなに必死なんだろう。
フェルムは俺の方にちら、と視線を向けて、指先を弄りながら大層言いにくそうにパクパクと口を開け閉めしてから「や、やっぱり違ったんですか?」と口に出した。一瞬何のことかと思ったが、話の流れ的に俺が魔王じゃなかったのかということだろう。もちろん、先ほど俺のことを疑いまくって追い剥ぎしたコハクトは、黙ったまま頷いた。
当たり前だろ。俺、魔王だったら嬉しくて自分から言いふらしてるわ。
「まあ……疑ってはいましたが、そうですよね。いまはもう何となくそんな気はしてましたしな」
「んんっ! ほら、いったでしょ! フェルムたちうそついた! 何にもしないって言ったのに!」
「だ、だから謝ったじゃないですか! こうして自腹切ってベーカリーで爆買いしてあげたのですぞ!」
「めろーんぱんなかったもん!」
「そんなもの売ってなかったんですから仕方ないじゃないですか!」
逆ギレするアノネが紙袋を押し付ける。ウィウィはプリプリ起こりながらそれを受け取って中のパンを取り出してワイルドにムシャアッとかじった。「甘くない!」と文句を言いつつすぐに丸々一個平らげている。甘くなくともお気には召したようだ。かわいい。
ウィウィは、それをごくんと飲み込むと、腰に手を当てた。
「ソラに! あやまって! まおーと思ってごめんなさいって!」
「でも、ソラが魔王だと言い出して行動に移したのは勇者殿だけであって、ワタシは、ショッピングを楽しんだだけですから………」
「ごめんなさいは!?」
「……ご、ごめん」
「ふ、フェルム!?」
先にフェルムが謝ったことにアノネがギョッとして驚く。
いや……フェルムたち、コハクトの指示に従っただけでほんとに何も悪くないのに……俺もべつに殺されかけたわけじゃないし。
縮こまる三人を睨みつけるウィウィの頭を撫でて宥めてやる。多分、残念ながらメロンパンがこの世界にまだなかったから気が立ってるんだろう。かわいい奴だ。
アノネちゃんが「うぐぐ……」と呻いて謝るべきか謝らざるべきか悩んでいる。いいよ謝んなくて、大丈夫だよ。コハクトは何かしらぶつぶつ呟いて両手で顔を覆っている。
なんだこのグダグダ。
俺はおずおずとコハクトの肩に手を置いた。ビクッとその肩が跳ね上がり、コハクトは俺を見た、刀に手をかけている。めちゃくちゃビビリか。
「……あンな、魔王ってそんなに大事なのかー?」
俺が問いかけると、コハクトは信じられないような顔をして俺の顔を見つめ返してきた。
「あ、あたりまえだろう!? 魔王だぞ! あの存在のせいで、隣の大陸が滅ぶほどの人口が死んだんだぞ!」
「あ、マジ? そんなヤベーんだ」
「知らないんですか!?」
アノネちゃんまで信じられない目を向けてきた。
こちとら異世界生活一週間なもんで、知らないんだわ。
「なんでお前が魔王倒さなきゃならんの? 騎士団とかいたじゃん」
「それはッ……勇者として任命されたのだから、当然のことだろう……」
「あ、そういやお前勇者だったわ」
「それ忘れる……?」
何でか忘れるんだよな。俺の読んでるラノベと違ってコハクトが勇者として有能すぎてさ。単純に強いしチートっぽいし。絶対スキルとか強えーの持ってるよ。
……っていう俺の予想はいいんだよ!
コハクトは俺を見て少し眉を潜めている。俺の口から次にどんな非常識な言葉が飛び出しても打ち返してやるというかのような勇者としての決意が表れてる。ちょっと前まで趣味に照れて赤くなってたイケメンとは思えない。
だったら常識的なこと言ったるわ。
「コハクト、お前さ……肝心なこと忘れとるぞ」
「……なんだ?」
俺はコハクトの耳に口を近づけて、仰々しく言ってやる。
「今日さ……」
「ああ」
「休日じゃん」
「………………で?」
「ええッ!?」
何その俺がおかしいこと言ってるみたいな顔!
だってコハクト自身が言ってたのに! 今日休日だぞって! ウィウィも外に連れ出してくれたのに!
「あのな、その休日は俺が決めたことであって、勇者が休日でないと言ったら休日ではない」
「勇者パーティー超ブラック!!」
何だその白いものでも黒と言えみたいなジャイアン理論。
なんて横暴な! ……と思ったけど、まあ、この状況でこの街に魔物攻めてきても勇者休日運転だったら洒落にならないか。
「いやあでもさあ、こんな狼族がさあ、魔王なわけないじゃん?」
「それでも……危険分子をだな」
「狼族のことわかってるッ!? 最弱種ッ‼︎」
「んぐ……」
先ほど俺が狼族だと完全に証明された手前、俺の言葉は説得力が増しただろう。コハクトは黙る。
「だから、もう疑うなって。……なー、ウィウィ? コハクトたちと仲良くできるよな?」
「えっ!! えー……うー」
尻尾を逆だてて怒っていたウィウィの手を引いてその顔を覗き込んでみる。口の先を尖らせていたが、もう一度語りかけると、モゴモゴと口を動かして頷いてくれた。
「……う、うん、できるよ。でも、コハクトたちも仲良くしてくれないと……やだ」
「ハイィ! ウィウィさんのかわいい『やだ』いただきましたァッ! さあ、勇者パーティーの答えやいかにィッ!」
「え、本当に仲良くしなくちゃならないんです!? ウィウィはまだしもソラにも!?」
「ひ、ひどいなあ」
ずっと不満がありそうな表情をしていたアノネが、爆発するように意見を叫ぶ。
「勇者殿よく考えてください! 今でさえ昨日一緒に行動しただけでギルドで噂が立ちはじめてるのに、勇者が狼族なんかと仲良くしてるなんてのが周知の事実になったらッ……むぐ!?」
アノネの言葉が遮られた。ふと横を見るとコハクトがいない。一瞬でアノネの元まで移動して、彼女の口を塞いだらしい。
「……コハクトサン? 何してんの?」
「いや……」
コハクトはアノネの口を塞いだまま動かない。不思議に思って首を傾げようとして、体が動かなくなった。ボッと尻尾を膨れ上がらせ額からだらっと汗が流れた。唯一自由のきく目だけでウィウィを見ると、俺と同じように固まってる。
アッ、うん。この感じは……
「こんなとこでなにしてんのお?」
そう言えば開きっぱなしになっていた部屋の扉の先から、特徴あるねっとりした喋り方の声が飛び込んできた。ぬる、とした動きで、そう言えば姿の見えなかったパンプが顔を覗かせた。
またこのパターン!!




