文学フリマへの潜入捜査
エッセイ分野に手を出してみました。エッセイの定義は「自由な形式で、気軽に自分の意見などを述べた散文。随筆。随想。」なので、自由に書いて良いということだと理解しています。
あらすじがネタになっています。
本エッセイは、ビジネスアプローチや人の感情などの考察もしておりますので、好きな場所を見て頂ければと考えております。
いつもの土日にダラダラと読者として、なろう小説をあさりまくっています。そこに「文学フリマ」という文字を見つけました。(休日に書かないから平日しんどくなるんでしょう? というのは禁句で……)
最近書き手になったばかりで、読み手としても本屋さんでの有名どころの作品かWEBでなろうを読むレベルの私が、何をトチ狂ったのか「文学フリマ」に足を伸ばしました。
文学フリマの会場は、ワンフロアーになっていました。大勢の人がいます。正直な感想は「へー凄いなぁ」というものです。そして、そこで一つのことに気づきます。
はい、何をするところかも知りません。少し前まで単なる一般市民ですよ?
とりあえず販売をしているということだけは分かりました。正直、なろうで既に読み待機状態の作品が30本はあるという状態で更に作品を買うのも……しかも、ハズレの可能性もある……
恐る恐る私は事務局らしき人に話をしてみます。
「あの……どうやって楽しむものなのですか? 初めてでわかりません」
「入り口にサンプルがたくさんあったと思うのですが、それを読んで共感した作家さんのところにいって、作品を買ったりお話したりするんですよ」
「へー、すごいですね。どういうところがポイントになるんですか?」
「文学フリマは、皆さん自費出版なんですよ。だから、ここでしか読むことも買うこともできませんので、そういうのを楽しみにすればいいと思います」
理解しました。サロンのような集まりなんですね。お気に入りの作家を見つけて、その人と話す。とても敷居が高いと思うのは気のせいでしょうか? しかも自費出版?! なろうの方がお得に感じるのは私だけでしょうか?
とりあえず入り口に戻り、サンプルを読んでみます。って、ジャンルがわからないから辛い! 一応タイトルからなんとなく想像をするのですが、それでもわからない。 手にとってみて、中身が(読みやすいけど)辛いものもあったりする。
なろうっぽく、すごい長いタイトルのもあるけど、冊子にするとまた微妙に手にとる気持ちになれないのが不思議なところです。入り口での立ち読みは、ちょっと諦めて、とりあえず中を歩いてみます。
「無料ですので、見てみませんか?」
声をかけてきたのは大学生です。そっと机を見てみると文芸部と書いていました。私とは全く縁がなかった人達です。でも、せっかく話をして頂けたので、こちらかも話をしてみます。
「はい。私もWeb小説などを書き始めたりしています。こういうところは初めて来るんです」
「そうなんですか? じゃあ、面白いと思いますよ。無料なので是非持っていってください」
えらく無料を強調されます。手にとって軽く読むと読みやすいですし、製本もきちっとされています。これが無料とは……
「すごいですね。とても読みやすいです」
「はい。部の中で上位の作品を集めたものなので、内容もよいと思います」
「貰っても良いのですか?」
「はい。持っていってください」
そこで、私はふと気になったことを聞いてみました。
「小説を書くのはとても難しいと感じる時があるのですが、何かコツはあるのですか?」
「そうですね。頑張って良いものを書こうと頑張って、期限に間に合わなかったらバックレます」
「「…………」」
「え? それってエタるってことですよね」
「はい。バーンって逃げちゃいます」
いいのでしょうか? この業界? 若い人達でさえ、そんな感じなのですが……隣の子がとてもどす黒い気配を醸し出しましたよ?
「今回も1ヶ月前にしっかり期限をきっていたのに、何人かはバックレましたよ。編集やっている身にもなって欲しいです」
すごい苦労をしている感じがする……とりあえず、話題を変えてみましょう。
「皆さんの就職はやっぱり出版社とかなんですか?」
「普通に就職する人もいますし、出版社に行く人も居ますし、作家になる方もいますよ?」
「そうなんですか? すごいですね!」
本の中身をみていますが、文章がとても綺麗です。狭き門だと改めて感じました。あまり、長居しても駄目だと思いましたので、最後の質問をしてみました。
「あと、皆さんはWeb小説などは書かないのですか?」
「何人かは居ますけど、私はそんな体力ありませんね。書くのはすごい大変ですから、現在部活の活動で限界です」
えーと……なろうの作家様で何本も並行で書いている人いますよね? それが異常ということなのは理解できました。とりあえず、文学フリマの潜入捜査は終わりです。
今回の教訓は「とりあえずエタらせないことは大事」という事でしょうか?
完全不定期のエッセイを書いてみました。別に結論を考えておりませんので、とりあえず本作品は開いた状態となります。