35/43
㉟
砂浜ではまたテントが張られていた。俺は二つの鐘を持ったままロッジに向かった。扉を開けて中に入る。リビングではルルア一人が座っていた。他の皆は眠ってしまったのかもしれない。
待っていたのだろうか? ルルアは座ったままウトウトと器用に眠っていた。俺は苦笑した。
ルルアの前のテーブルに二つの鐘を置いた。
「ルルアちゃん。久しぶり」
「いいの?」
見ると眠ったまま返事をしている。寝言である。
「カワイイな」
ロッジを出て砂浜に寝転んだ。
明日になれば激痛にうなされることになる。
オーバードライブの反動が来る。
だけどそんなことはどうでも良い。二、三日の苦痛である。
ルルアが地球に行くなら俺は両親の元に帰るつもりでいた。
もしかしたらナージュも俺についてくるかもしれない。
いっそのことナージュと仲良くなってしまおうか? そうすれば両親も安心するだろう。子供だって……。
そんなことを本気で考えながら俺は眠りについた。




