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遅春の訪れ  作者: ふるふる
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新しい出逢い


今日もクラブは賑わっている。

そして私もいつもの様に舞う。


昨日までと違うのは、彼が姿を消したことだけだ。


そして店が終わると私は、急いであの灯台へと歩を進める。


今日もいるかな?そんなことを考えながら。


「今日も来たんですね」


男はいた。

「はい‼」


その後は昨日の様に何気ない話をして家路に付く。


最後に男は言った。

「明日も待ってますよ」


人混みの中に埋もれ、家への道を辿っていく。



酒場の仕事だ、またつまらない話を聞かないといけないんだ、と思いながら酒を出す。


「おい、知ってるか?」


「何だ?」


「この近くに、ストリップクラブあるだろ」


「あぁ」


「あそこの店に一人だけ、凄い娘がいるんだよ」

「他の娘とは比べ物にならないほど踊りが上手いんだ」



クラブの仕事に付く、ここにいるととても、居心地がいい。

蝶の様に舞う、その姿を観客が見て、感動している、その顔を見ると優越感に浸れる。


裏に入ると、オーナーから言われた。


「君を雇いたいって言う人がいるんだ」


「私をですか?」


「そう君を」

「それも、王都の店でだ」

「バタフライドリームでだ」


「行きたいです」

バフライドリーム、それは私達の業界では、誰もが知る超一流の店だ。


「そうか、君を明後日から欲しいと言ってるんだが」


「明後日から行きます‼」

嬉しい嬉しい


「決まりだな、あっちに君の部屋もあるそうだ」


「はい‼」


その日私は、走って家に帰った。


朝には、荷物も全部まとまった、後は馬車に乗って、王都まで行くだけだ。


「明日も待ってますよ」


浮かれていた、彼のことを忘れてしまった。


「コンコン」

ドアをノックする音が聞こえた。



「コタッガタッガタッ」

車輪の軋む音が響く。


揺れる車内、何で忘れてたんだろう。


またあの人に会いたいな。


町に帰りたい、でまバフライドリームで働くチャンスは二度と訪れないかもしれない。


そんなことを考えてる間に、馬車は王都に着いていた。


馬車が止まる。

車内から外を眺めると大きな看板にバタフライドリームと書かれていた。






















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