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夜に呼ばれて  作者: 次元転移装置
2/2

プロローグ2

俺は目を覚ました。

「ふう…」

学校の屋上。俺は眠くなるとここで眠る。

といってもサボっているわけではない。

ちゃんと休み時間に来て寝ているだけだ。

屋上が解放されているというのに、遊びに来ているのは俺だけ。

大学受験か…

「また授業かー」

伸びをして欠伸をした瞬間、


バラララララッ!


爆竹のような音が学校中に響いた。

「は?」

呆気にとられていると、

『きゃああああ!』

『うわあああああ!』

あちこちで悲鳴が上がった。

「一体何が…」

屋上から玄関口を見下ろすと、黒い服の男達が入って行くのが見えた。

その格好はまるで映画の特殊部隊のような装備で、目出し帽を被り、次々と入って行く。

おいおい、待てよ。テロリスト⁉︎

学校に⁉︎銃乱射して⁉︎立て籠もり⁉︎この日本で⁉︎


直ぐに階段を降りようとしたが、下から誰かが上がってくる。

「あとはこの屋上だ!誰か居ねえか調べてくる」

あとは⁉︎

既に他の階は制圧されたのか⁉︎


ドアが開けられる。

俺はそのドアの陰に隠れた。

ヌッと銃が突き出される。

「かあっ‼︎」

思いっきり足の裏で銃を蹴り上げた。

「なっあ⁉︎」

呆気に取られたテロリストがふらついたところへ、思いっきりパンチを撃ち込む。

「がっあ…」

テロリストはガックリと崩れ落ちて動かなくなった。

やった…。

俺はテロリストを縛り上げると、銃を取り、慎重に階段を降りていった。


「これで入り口は塞いだ。入ってこれねー」

「逃げ出した奴らもいるが、人質が30人もいれば手はだせねーぜ」

テロリスト達が話しているのが聞こえる。


幸い、この階には二人しかテロリストはいないようだ。やるしかない。


俺は覚悟を決めると二人の前に飛び出した。

「な、なんだテメェ!」

「構わねえ!やっちまえ!」

テロリストが引き金を引く前に俺は走り出していた。

一人の銃を掴むと横へ引き払い様にもう一人の顎へ先端を当てる。

よろけたと見えると銃を反転して腹へ一撃。

銃を持っていた方は慌てて立ち直ろうとするが、屈み込んだ拍子に俺のヒザ蹴りをまともに受ける。

「ぐっあ…」

テロリスト二人は声を出す間も無く崩れ落ちた。

やった…。

これで三人…あと何人だ?

俺は廊下を進んで自分の教室へ向かった。


自分の教室まで来た。中を伺うと…人質は自分のクラスだけのようだ。教師も生徒も皆震えて固まっている。その中には…

「蓮野…あいつ病弱なのに…」

皆より一際色白でか細い少女もその中にいた。


その周りには銃を持ったテロリストが数人。


よし、一人ずつ誘い出して…

「そこまで。」

突然頭の後ろに硬いものが押し付けられた。

「あんた何者?よくも私の部下をのしてくれたわね」

「テメェが親玉…」

「バカね。日本でこんなバカなことやるなんて、理由が、あるに決まってんでしょ。せっかくの潜入捜査を台無しにしてくれた罰よ」

「潜入⁉︎…」

「ひとつだけ教えておいてあげる。私の名前は『暮井戸』よ。次の世界では仲間になれれば良いわね」

「な、何を…」

「バイバイ」

グッと引き金が引かれる感触があった。


俺の意識は闇に飲まれた…




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