白熱した会談
「将矢さん、瑩さんの質問に答えて下さい。」
亜希子さんはいかにも冷静そうに声を出した。
「はい。自分は初心者の瑩さんに呑み込むの時間が与えようとしたが、まあ、もう必要はないみたいね。侑暉くんのこと怒らないでください、彼もいろいろあったので。では説明の続きをします。わたしたちは本の中でそれぞれの役割を果たすことによって物語を進行します。」
あまり驚かない自分に気ついた。ああ、常識感ないな、わたし……ちょっと心の中で溜め息を吐いた。だめだめ、自嘲するのはよくない、今は将矢さんの話に集中しよう。
「物語が終わらないと、わたしたちは戻ることはできない。さっき瑩さんの質問についてですが、実はわたしもよく分からないのです。これまでの経験から観ると、矢っ張りキャラが既に存在していたのかな?」
そこで、将矢さんは思案するように話を止めた。
「と言うことは、わたしたちのまえにもそのキャラに成りすました人もいったの?」
亜希子さんは突然言い出した。
「ええー、どういうこと?ではでは、その人たちは今どこ?」
茉理ちゃんも亜希子さんの言うことに追って聞き出した。
「いいどころに気付いだのね、瑩さんは。」
ああ、無月さんが口を開いた。先までずっと黙ったまま聴いていた無月さんは興味深い目でわたしを見つめていた。
「あなたはどう思いますか?」
無月さんの言葉にみんな一斉わたしに目を向けた。
ええーーこっち振るかよ?この初心者で未だ状況も把握していないわたしに!?
質問があるのは本当ですが、よーし、大丈夫、わたしは妄想以外取り柄はない女だから!
「えっと、皆さんは全員経験者なので、これからわたしの言うことは単なる個人妄想を前提にして聞いてください。将矢さんは最初からわたしたちは本の中の世界のキャラとして物語を編み上げると言ったのでしょう、そこでちょっと引っかかったことがあります。皆さんは既に他の本の中のキャラとして、それぞれの物語を完了させた、だからこそここで集まることができるだろう?ここでちょっと聞きたいのですが、前の本の場合は、皆さんは最初からキャラとして参加したのか、それとも途中からでしたか?」