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午後3時半からの冒険  作者: Sugarei
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デェジャヴ


赤彦さんに連れられ、パーティ会場に到着したわたしはこの斬新な企画はいったい誰の知恵によったものかと心で小さく舌を打った。

目の前に広がる広い森とも言えるスポートは会場です!あははは、面白いですね…なぜドレスで来たのか…

「みどり、ごめんね。パーティと言ったらドレスが定番と思ったので、この異様な会場を忘れた。歩き辛くない?」

赤彦さんは申し訳そうな顔で声をかけて来た。

「大丈夫ですよ、兄さん、ヒラで来たのですから。」

「なら足元を気をつけてね。わたしの手を掴んで。」

差し出された暖かい手を繋ぎ、半歩前に歩き出した赤彦さんに続いた。

そう、この袖なし水色のドレスは赤彦さんからのプレゼントだ。とてもシンプルな様式で手触り心地い質、さすが我が兄であること、サイズもビッタリでした。試着する時、ゆきみさんの意見を伺いたいのですが、脳内で何回も呼びかけしても返事がこなかった。ゆきみさんに何かあったのかな?

「彩からもらったの?」

赤彦さんは振り替えずに話し始めた。勿論、それはフウンのことを指している。だって、わたしはフウンをベルトに掛けていた。いささかこのドレスに合わせないと思うが、今日は加久良さんに会えたら、これを見せようとして。

「うん。彩くんもものすごく気に入ったと思ったのに、案外手放す安かった。」

「フフー、それはみどりの方が大事じゃない?もしわたしはそれを欲しいと言ったら、みどりは手放せるか?」

歩みを止め、赤彦さんは振り替え、微笑みわたしの目を覗き込んだ。

その問いの真意を超高速で測るわたしの頭を撫でて、「深く考えないで、ただの冗談です。」 と言った。

あれ、この会話前にもあった気がするっと思った時、頭の中にゆきみさんの声が響いた。

「瑩さん、わたしの声を聞こえる?」

「聞こえますよ。何かあったのですか、この間ゆきみさんに連絡を取れな

くて。」

「わたしはずっとそばにいますよ、ずっと声を掛けてるのに、どうしても瑩さんに届けなくてらしい。」

「なに?どういうことですか?」

「わたしもわからないよ。」

…………

「ゆきみさん、ずっとわたしのそばにいましたね?」

「はい、そうです。」

「あの、なんかテェジャヴのような感じがしますので、この会話前にもあったの気がするのですが……ごめん、なに言ってるか自分もよくわからない、とにかく違和感が感じます。」

「みどり、何があっても手を離さないでね。」

赤彦さんは突然わたしを握る手を強めて言い出した。

「彩、唯、出て来て!」

赤彦さんの言動に追いつけなくて、樹々の中から姿をあらわす双子を茫然と眺めた。

どうして彩と唯はここにいる?こっそり後を付けてきたのか?いやいや、ありえない、任務のことこの子たちを知らないはずじゃないか?

「だから、絶対にばれるって言ったじゃないか?」

「彩はヘマがしたのだから、しようがないね、もう一度みどりんを殺しましょ。」

あんまり無邪気な目で交わした二人の短い会話から危険な匂いが感じた。

もう一度、わたしをころす……

「させない!」赤彦さんはかばうようにわたしを背中に身を隠した。

「ひどいな、あか兄、何回をおれたちをころすつもり?みどりだけは大事にするなんてずるくないですか?」

赤彦さんはわたしと繋がった手の一瞬の震えを見逃さなかった。

つまり、赤彦さんはみどりを守るために双子を殺した。

「みどり、わたしを信じられますか?」

「…兄さん…信じます。」

そのまっすぐにわたしに向けた視線に吸い込まれ、意味はわからないが心のどこかでその答えを提示した。

「ありがとう、逃げるぞ!」

目元まで浮かぶ微かな笑みを一瞬に見せて、赤彦さんはわたしの手を引いて走り出した。

異能を使うと思ったが、地味に走り逃げるなんて…でも、こういうのはちょっとドキドキしますね。

好奇心に負け、走りながらわたしは問い出した。

「兄さん、彩くんと唯ちゃんはどうしたの?なんでここにいるの?わたしを殺すってどういうこと?」

「わたしがうかつでした。今まで気づかなかった。初めからわたしは双子の兄弟はいませんでした。みどりはわたしのただ一人の妹でした。」

赤彦さんはたち止まると振り替えずに静かに言った。

………

えっと、ちょっと消化させてくれ……

そういえば、以前、冬弥にも聞いた時、彩くんと唯ちゃんのことは知らないと言った。

「でもでも、日瑠間家の蔵書の間でアルバムに入れた幼い双子の写真を見ましたよ。」

「みどりも見たのか。わたしは違和感が出始める時もチェックしたが、多分小細工された。あの子達天真爛漫のまま害をもたらす予兆もないので、つい……」

「わたしもそう思いますよ、可愛い双子です。まあ、わたしを殺すって言わなければ……」

双子との数少ない接触を思い返し少しモヤモヤの気持ちになった。何か大事なことを見逃された、何がーー冬弥は言ったじゃないか?そのひらめきを掴んだわたしはオロオロ口を開けた。

「兄さん、葵さんは……うちには執事さんはいないはずよね…」

その言葉で、赤彦さんは振り替えって目を大きく見開きわたしを見つめた。

「みどりも気付いたのか?葵と仲が良さそうに見えたので、後でゆっくり教えるつもりなのに。どこからはなせばいいかな…」

赤彦さんは俯いて小さくため息吐くと言葉を続けた。

「みどりはおぼえてなかったとおもうが、あの日、わたし達3人が偶然にあの場所で会ったのは全ての始まりとわたしは思いますよ。冬弥とわたしは一組であるミッションに出た。冬弥とみどりはかくすつもりが、あなた達が付き合ってることはもう知っていた。みどりにこんな危険な世界から遠ざけてほしいと考えるのは多分わたしの自己満足でしょ、みどりも異能者と分かってるのに…わたしは冬弥を説得しようとした。彼は全然おこるようすはなく、みどりに決めて欲しいと言った。ミッションに進めみんなと約束した集合地に辿り着くと何故かみどりがそこにいた。冬弥もわたしも驚き過ぎで密かに迫ってくる危険を気づかなかった。」

その時、突然蠢めいた雷が赤彦さんの言葉を遮った。本能で小さく震えから回復したわたしを赤彦さんは優しく包み込んで囁いた。

「これって何回めかな?もう数えることもやめた。みどり、ごめんね。一緒にいるから…」

その言葉が終わらないうちに、何か目を開けられないほど眩しい閃きはわたしを目掛けて襲ってきた。どうかで同じようなことがあった気がする…そうだ、あの時だ!慌てで赤彦さんを突き飛ばそうとしたが、行動する前に意識が遠ざかっていた。

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