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午後3時半からの冒険  作者: Sugarei
44/51

勝利

本当に一人に取り残されると、ちょっと後ろめたくなるかも…まあ、やってやる!

 わあ、あの監視カメラ、いつの間に5メートル近くに来た、壁に嵌ってる!路地は狭い、ここにいたら、狙い撃ちされる、逃げるのも難しい、街に出るか。幸い、あんまり人がいない。

 ちょっと待ってよ、先はたしかに向こうに車がいるはずなのに、今はまるで監視カメラとわたしだけの空間になったような…

 いまはそれを考える余裕がない、どこからどんな風に仕掛けてくるのかな?真後ろから風を感じ取れ、とっさに左足を軸にして前から左へ回転した。左頬に強い風に当たり、回転する時宙に舞い上がった髪が何本風に乗って漂ってた。斬られた!もう少し遅ければ、髪じゃなく、この体を斬られたかも…

 監視カメラはどこ?…ああ、見つけた!今回は真正面の樹に嵌っている。どこにも嵌めれるのか!?文句が言い終える前に、また動き出した。目で追える速さだから、どうやらわたしの後ろを選んだらしい。どうして真正面で来ないのか、それに先連撃すれば、確実に殺せるのに…何が拘りがあるのかな?

 「伏せろ!」

 頭の中で直接響いたみどりさんの声を受け取れ、反射的に身を屈し地面に粘った。頭上の風を斬る音が激しかった。

 「ありがとう、みどりさん!」

 礼を言いながら速やかに体勢を整っえ、監視カメラと真正面で向き合うつもりが、何故かそれは執拗にわたしの後ろを取ろうとした。まただ、連撃しない、それに、最初の一撃は背後に拘ってる…

 背中を見せなければ、もしかしたら、逃げ切れるかもしれない。監視カメラの移動スピードこそ目で追われる、でも、それはどんなものにも嵌めれるそうで、樹にも、壁にも、高みのないどこならうまくいけるかも、街中で建物多くて不利だな。 

 どこにいる?まずい、見失った!

 「危ない!」

 わたししか聞き取れないみどりさんの叫びが突然響いた。

 また後ろからだ!今も刃物を振り下ろす風圧を感じた。斬られる…

 目を閉じ、覚悟を決めてそれを精神力で何とか堪えようとするのに、なかなか痛みを訪れて来ないのだ。

 振り返って目を開け確かめると、至近距離でわたしの背中を庇ったのはピエロさんだった。

 そんな、ピエロさんはわたしの代わりに斬られた!

 「ピエロさんーー!」

 声が落ちる前にピエロさんの姿が消えた。

 「ぼくの分身はみどりさんのことを気に入ったみたいですね。」

 ピエロさんは声とともに姿を現した。

 「大丈夫ですか、みどりさん?」

 一緒に身を明かす史呂さんも声をかけた。

 「分身さんのお陰で生き延びた。姿を見せていいのですか?狙われますよ。」

 それでも緊張そうな監視カメラの所在を目で探すわたしの肩をやさしく叩いて、史呂さんはこう言った。

 「みどりさんのお陰で、それの仕掛けを分かりました。今、紗綾さんは確保を行っています。」

 僅かな時間で得た情報から策を練りましたのか。

 「最初の攻撃は必ず背後から、取れなくても連撃をせず改めて背後から狙い打ちます。その動きの意味は分かりませんが、こっちにとって好都合でした。紗綾さんの異能でその監視カメラの現れる場所を定めた。」

 「ほら、今、まさにあそこでーー」

 ピエロさんの指差し方向を目で追うと、大きな樹の3分の2のどころに登った紗綾さんは手に長い鉄パイプをあるどこを目掛けて振り上げた。どこかでそれ拾ったのか?って、その颯爽な動きはかっこいいな。ちょっとその位置に監視カメラが樹に嵌めるどこだった、そうか、待ち伏せか。届け!心の中で応援しました。

 体勢直しを整う最中に襲撃を受けた人間がバランスを崩れたように、その監視カメラは紗綾さんの一撃から逃げることできず、一直線に地面に落ちて来た。史呂さんはいつの間にかその樹の下に来て、びったりなな位置と絶妙なタイミングでそれを受け止めた。

 手に取っては危なくないのかっと問いだす前に、史呂さんの手と監視カメラは直接接触してなかったことを気付き、その手に転送の時よく見る紋章のような円陣を淡い光を放しているのを目に映った。それに包まれた監視カメラは瞬き間に円陣と一緒に消え失せた。

 「それは品物置き場に直達する抜け道です。心配は無用です、人殺しの監視カメラはもうアジトに届けた。」

 ぼっと史呂さんの手を見つめるわたしにピエロさんは簡単に説明した。

 あっという間にあのたち悪そうな監視カメラを押さえた、なんか真実味はしないな。

 「怪我はないですか?」

 紗綾さんはこっちに来て声を掛けた。よく見れば、紗綾さんの顔色はよくない、蒼白くになった。やっばり異能を使うと、体に影響が行う。わたしが無茶な提案をしたせいか…

 「怪我はないですよ。みなさんが助けてくれたから。紗綾さんは大丈夫ですか?」

 「あなたが責任を感じる必要がありません。見ての通り、効率よく目的達成しました。むしろ、あなたがよくやりましたと言いぐらいよ。」

 反対を許さない口調でしたが、その言葉を素直に嬉しかった。なんかすこし異能を持つ仲間たちに近づいた気がした。

 「危ないことをするのは控えて方がいいよ、赤彦と冬弥は心配性ですから。」

 あの三人と別れ、帰り道につくと、みどりさんは話を掛けて来た。

 「ごめんなさい。そうですね、みどりさんの体ですね。でもいい身体能力をしてるね、反応の速さに驚いた。」

 「それはそうですもん、わたしの前任はわからないが、わたしとしては、ちゃんと鍛えたつもりでしたよ。」

 「はははっ、さすがみどりさん!」

 「ああ、今あなたはみどりです、みどりと呼ばれるのはちょっと…自己紹介はまだですね、わたしは戸倉ゆきみと言います、よろしくね、瑩さん。」

 「はい、よろしく、ゆきみさん。」


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