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午後3時半からの冒険  作者: Sugarei
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挿話 不運喰い 1

 今日はついてないな……あさ、食堂で何を食うにちょっと迷ったごろ、スタッフのおばさんに「早くしろ」と怒鳴られた。仕事場に上の人が見回ってきたが、誰かがおれの後ろの席にシャツを置いていた。「誰のですか?ここに置くな!」っと、なぜだかまたおれに当てた。以前もあったような光景、はははは、きれたいな……


 まあ、まあ、落ち着け!給料はかわいいもので、いちおう収めましょう。


 そういえば、金曜になる度、おれの不運が繰り替え始める。金曜日なんて消えれば良いと思ったこともあるが、でもその続いての二日が唯一の楽しみなので、やっばりくいしばってこの厄日を乗り越えましょう。


長い一日がやっと終り、帰り道で気に入りのケーキ屋によって、新品を買いました。これは金曜の夜の定番だ。そういえば、あの子今日もいた。金曜日にあそこに行くと、いつもケ―キを見回りながらぶつぶつ呟くあの女の子に会える。食い物選ぶにそんなに迷うのかな?ちょっとかわいいかも…


 いつもの横断歩道で信号灯をまっているつもりが、なんか街に靄がおりてきた。たしか今日は快晴はずだったが、天気予報ミス?まあ、いいや、長時間パソコンを見ているので、目が疲れたと言うことにしましょう。


 自分に言い訳してるのを百も承知上で、なぜなら、この靄は毎週の金曜の帰り道にかならず現れるのだ。周りの人たちは誰も平気そうな顔して行き来してるので、おれもあんまり心を置けなかったが、最近段々エスカレートした。なぜかおれの周りに靄は特に濃くなった、たまには何かが飛び回ってるような感じだが、目の錯覚と解釈し、深く考えたくなかった。なのに、なのに!今おれの目の前でウロチョロしているのは見えなくても感じ取る……折角無視しようと思ったのに。


 「いい加減にしろ!」と心の中で最大音量で叫びながら、その見えない何かが素早く手を向け――よし、つかまった!やっばり見えないですが、強く握り閉めた拳の中に何かが納まったことは確かだ。


 「放せ!放せ!」耳を経由せず、直接脳に響く声に驚き、すこし手を緩めた。その隙間に黒い靄のようなものが滲んでて空中に漂っていた。逃げるつもりか、直感で再び拳を握り締めた。


 「--ぎぃ!!」断末魔のような悲鳴がまた脳の中響いた。


 しばらく待つと、なにも起こらなかった。


 ゆっくり拳を開けると、黒い靄はそのまま静まっていた。手で握ると、実物感こそはないが、形は変えた。身に着けたマイコップに詰め込み、家に持ち帰った。


 甘いものを食うと落ち着くな、うん、気持良い。ケーキを食べながら、マイコップに納まっていたその黒い靄を見つめた。微かな動きさえも見せないそれはいったいなんなのか?手触り感ないし、形変えるし、声さえ発せる。魔物?精霊?うむ……どうしておれが掴まえるのかな?まさかおれ霊感あるわけないよね?


 「…う…」ああ、その黒い靄、気がついた。マイコップの中のそらは上下往復ハリケーンのように翻弄始めた。約十分程度、収まった。なんだ、あきらめ早いな。


 「貴様、おれ様をどうしたいのだ?」声がまた響いた。


 「どうこうもしないさ。面白いから、家に持ち帰った。おまえ、なんなんですか?」


 「人間の分際で偉そうに、おれ様は不運喰いだ!おれ様がここから出たら、すぐ貴様の不運を食い尽くしてやる!怯えろ!」


 はああ!?ばかか、こいつ?


 「その真偽はまたしも、不運を食われたら、残したのは幸運だろう?なにも怖くないだろう?」


 「だから人間はバカだ!この世の全ては理に従っている、ものごとに均衡と言うことわりに縛られこそ存在できる、おれ様も貴様もそれから逃れない。不運が尽くしたら、幸運しか残らないだと、試してみるか?」


 「遠慮するよ。」


 「おれ様を解放して、貴様の不運を適量に食う、そしたら、貴様は運が開く。」


 どうせいうまい話でおれを騙そうとした。


 「解放したら、形もないおまえが直ぐどこかへ逃げるだろう?そしてまた誰かの不運を食って、その人を害するだろう?どうしておれの前にウロチョロするの、今日で初めてじゃないだろう?おれの不運を食ったのか?」


 「おれ様が不運を食わないと消える。貴様が金曜になると、不運の気配が強めるのを察した、毎週貴様の不運を食うのを楽しみにしてるのだ。」


 「な…なに言ってるの?気持悪いな。不運を食うのに、美化したいのか?まさか、おまえがおれの不運を食ったせいで、いつも金曜についていないじゃないよな!」


 「違う、違うのだ。おれ様はそれほど取ってないぞ、それにお前の不運が味はいい。定期的にとれるになるとおれ様にとっても便利だ。貴様の不運の強さはハンパじゃない、貴様の不運だけで、おれ様には十分だ。」


 なんかややこしくなって来た。こいつの言うことは本当なら、おれの不運でこいつを養うことができる。って、なんでおれはこんな発想を?


 「もし金曜になる度、おまえに不運を食われたら、おれに何か起こるのか?」


 「何も起こらない。おれ様はやさしいのだ、ほかのやつと違う、人の不運をいっぺんに食い尽くすのはしないのだ。しかも、貴様みたいな不運強いのが目当てだ、不運喰い界の鑑と言っても過言ではないのだ。うん、うん。」


 何自慢げに勝手に納得した?変なやつ。人間以外の生き物、と言えるのかな?


 「おれの不運をおまえに分けてもいいが、おまえは実体がないのは困るな。何かに憑依できないか?」


 「本当か?貴様はいいやつだ。このコップにつくこともできるぞ。おれ様は話しするのは好きのだ、遠慮せず話しかけて。」


 「注文が多いな。ひとまず、そのコップは駄目、うむ、こっちのキーホルダーについてくれ。これはいつも持って歩いてるのさ、時間があれば、おまえに声をかけるよ。おれは楽羽らくば、おまえは?って名前がないよな。」


 「不運喰いだ、楽羽。」


 「ははは、そうか、ならフウンと呼ぶか?」


 「好きにしろ。」


 いつもついてない金曜日だが、少し面白いことが起こった。

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