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本物の言葉が通じないを見せてやろうか?

作者: 播磨
掲載日:2025/11/22

「本日をもって、俺ダボスと公爵令嬢であるリコーとの婚約破棄を宣言する」


パーティーの華やかさから一転して、恥ずかしげもなく婚約破棄を言い放つのこの男は というこの国の第一王子だ。


「貴様と俺との会話は常に不釣り合いだった。俺があれこれ言うことに、お前は訳の分からないことをのろのろと口にして、俺にストレス与え続けた。よってこれは正当なものだ!」


ハッキリ言おう。

この王子は馬鹿だった。

しかも馬鹿は馬鹿でも、IQの低く自分は天才だと思っている部類だったのだ。


IQの差が大きいと 、理解の速度や前提知識が双方にずれが生じる。

例えで言うと、文系と理系位に思考が違うということだ。

会話は成り立つのだが、この王子からしたら

『1+1=3 なのに  は2だって聞かないんだ』

と言っているようなものに近かった。


当然、そんなことを言われては腹が立つのは当たり前だ。


「あ゛?゛だったら本当に言葉が通じねーようにしてやろうか?」


この令嬢は転生者だった。

それも沖縄出身の。


「リコー…?」


「まじ、くぬ婚約ー国王様とぅ公爵家ぬ親同士っし決みらってぃうぅてぃぃやーんかい決みーる権利ーねーん。すむすむぃやーんかいうんな権限んねーん。国王様ー何度うむらりーぬらたん?いくけーんぃやーんかいチャンスとぅらちょーたんでぃうむいみ?うぬかーじにくままでぃゆびんじゃさっとーるどー。ぃやーがふらーなゆいっしぃやーぬまーいぬどぅんてーんやっけーにうむとーんでぃうむてぃどー?」

(訳:まず、この婚約は国王様と公爵家の親同士で決められていてお前に決める権利はない。そもそもお前にそんな権限もない。国王様は何度お前を叱った?何度お前にチャンスを与えていたと思う?そのたびにこっちまで呼び出されてるんだぞ。お前があほなせいでお前の周りがどんだけ迷惑に思ってると思ってんだ?)


転生者と言っても、この世界は小説でもゲームでもなんでもないただの異世界だ。

だが、今ではあふれかえっている異世界婚約破棄の物を彼女は読んでいた。

そのこの舞台も特に怖くはない。

そして単純に口が悪い。


「リコー…?いったい何を言ってるんだ?」


「ぃやーが訳ん分からん話ってぃ言ちゃくとぅ本気んじゃちゃんがなやん。ゆたさんが?くりがふんとーぬちむえーぬ分からんやん・うりん知らんぐーとぅーぐちゃぐちゃ御託並びーるやあらんさぁ。ただっしちょーん脳みすぬねーんんやくとぅくんなくとぅばちょーんわかんねーしー、わーちむぐくるちょーんわからんんだる。いちゅたーや学べー。ラクダやか脳ぬくーさるグミぬ。」

(訳:お前が訳も分からない話って言ったから本気を出しただけだ。いいか?これが本当の意味が分からないだ・それも知らないでごちゃごちゃ御託並べんじゃねーよ。ただでさえ脳みそがないんだからこんな言葉すらわかんねーし、私の気持ちすらわかんねーんだろ。ちょっとは学べよ。ラクダよりも脳が小さいゴミが。)


王子と共に参加者全員も呆然とした。

リコーは元々貴族間では『淑女の中の淑女』として憧れの的だった。

王子も王子で阿保なことは周知の事実として知られており、皆がリコーの味方だった。

だが今そんな彼女は見たことのない形相で王子を怒鳴りつけている。

ポカンとするしかないだろう。


「きっ!貴様!王子である俺になんたる態度を!!」


「ぃやーが王子なっくぇーないねー、うりどぅくぬ国ぬうわいんどー。うんな国んかいうぅらりーんが!わんねーわー人生生ちちぶさたるどー!やしがぃやーぬぐとーるひゃーとぅにーびちなっくぇー言らってぃうんざりそーたるんやさ!婚約破棄?じょーとぅーやあらんが!!破棄しくぃーるさぁ!ちーでぃんかい魔法提供ぬかかわいんなしじゃ!せいぜい苦しむるどーやー!!」

(訳:お前が王子なんてなったら、それこそこの国が終わるぞ。そんな国にいられるか!私は私の人生を生きたかったんだ!それなのにお前みたいなやつと結婚なんて言われてうんざりしてたんだよ!婚約破棄?上等じゃねーか!!破棄してやんよ!ついでに魔法提供の関係もなしじゃ!せいぜい苦しむんだな!!)


公爵令嬢と心の強さによって、リコーの魔力は人々に恩恵をもたらしてきた。

王子との婚約破棄が縁の切れ目というべきか、彼女はこれからこの国を出る気だ。

そんなリコーを会場の外、いや天空から見つめて頬を赤らめる者が一人。


「見つけた。俺の花嫁♡」


こうしてリコーは今までストレスを感じるほど我慢していた訛りを解放し、それでいて厄介な愛をも手に入れた。

彼女のうちなーぐちが、その国の共通語になるまでは、まだ少しだけ時間が必要だろう。

最後まで読んでいただき、有難うございました。

もし、沖縄出身の方で「ここの方言が違う」と感じた方や、誤字などの報告なども遠慮なく書いていただけると幸いです。




現在細々と書いてある小説です。

宜しければ読んでいただけると幸いです。


『お飾りの妻って、それ本当に人形ですから』

https://ncode.syosetu.com/n9710lj/


『尋ね人の東日録』

https://ncode.syosetu.com/n2656kq/


↑の三人称視点です。

『尋ね人の東日録~異世界に転移してどう過ごしたらいいのか~』

https://ncode.syosetu.com/n0342lk/

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