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第1話:疑念

主人公の名前は読者が決めること。また”速度”という表現が出てきますが普通の”そくど”の表現とは違うことに注意、また(自分で考えること)の部分は自分でその時に考えること。

 【時間が落ちつづけているのでは?】と考えたことはないだろうか?以下はそういうことを考えた人の主観的物語である

 ________________________________________________________

 時間は流れているのだろうか。

 そんな問いが頭をよぎったのは、大学の帰り道、ふと街路樹の枝から落ちる一枚の葉を見たときだった。


「もし、時間もまた落ちているとしたら?」


 りんごが地面に引かれるように、川の水が下へ下へとすべるように。

 時間もまた、未来という見えない深みへと、落ち続けているのではないか。


 もちろん、それは証明できない。

 だが、その仮説を思いついた瞬間、目の前の世界は少しだけ違って見えた。

 時計の針が進む音は、ただ前に進んでいるのではなく、どこかへ落ちていく響きに聞こえた。

 自分の足音すら、未来の底へと沈んでいく合図のように思えた。


 その夜、奇妙な夢を見た。

 (自分で考えること)

 目が覚めたとき、夢の内容を覚えていたはずなのに、細部は霧のように消えていた。

 ただ一つだけはっきりしていた。

 ――時間は流れているのではない。落ち続けているのだ。

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