第4話 極秘資料
調査報告書 第四報
発信元記録:2025-C-42[一部破損により判読不能]
日時:2025年01月05日[時刻部分、滲みにより判読不能]
件名:旧市街地区河川敷における一連の異常事象に関する調査報告
黒影の住人との関連性について
報告者:飯塚警察署生活安全課[氏名部分、汚れにより判読不能]
1.事案概要
2025年01月01日午後10時頃、旧市街地区河川敷付近、特に██橋下において、複数の住民より「黒い影を見た」「おかしなことが起きている」との通報が相次いだ。これを受け、当課は現地調査を実施。一連の事象は、当地区に古くから伝わる都市伝説「黒影の住人」と酷似しており、看過できない状況と判断する。
2.現場状況
現場は、旧市街地区を流れる██川に架かる██橋の真下。当該地点は、過去数年にわたり、夜間における不審者目撃情報、異音の発生報告が散見される要注意区域である。
特に、近年では「黒い影を見た」という目撃証言が、周辺住民の間で████増加傾向にある。
[記録の一部欠損]は、夜間、不自然なほど██が少ない。
[検閲により削除]
3.被害状況
現時点において、人的被害は確認されていない。しかし、付近住民は強い不安を訴えており、精神的苦痛は計り知れない。また、以下のような不可解な「物的被害」が報告されている。
街灯の不自然な点滅、故障
原因不明の異臭(硫黄のような臭いとの証言多数)
動物(特に猫やカラス)の異常行動
[検閲により削除]
4.現場検証結果
現地調査により、以下の異常な痕跡を確認。
複数の、人間とは異なる形状の足跡(別添写真2参照。専門家へ鑑定依頼中)
何かが落下したような痕跡(しかし、落下物自体は発見されず)
原因不明の引っ掻き傷(橋脚部分に無数に存在。別添写真3参照)
現場付近で撮影された写真には、いずれも不鮮明ながら、黒い影のようなものが写り込んでいる。(別添写真1参照。現在、画像解析班が詳細を分析中)
██橋下の照明設備に、外部から何者かが████した痕跡を発見。
[記録の一部欠損]は、明らかに異常な数値を示している。
5.目撃者証言記録の要約
【証言1】氏名:████(50代男性、自営業)
「橋の下から、黒い何かが飛び出してきたんだ。人影というよりは……もっとこう、不定形な……とにかく、恐ろしかった……」
【証言2】氏名:████(20代女性、学生)
「突然、周りの音が消えたんです。本当に、一瞬で。静かになったというか何も聞こえなくなって……その直後、寒気を感じて、振り返ったら、そこに……」[証言の途中で、激しく取り乱す]
【証言3】氏名:████(40代男性、会社員)
「あれは、この世のものじゃない。昔、婆ちゃんから聞いた「黒影の住人」の話、そのままだ……」
6.考察
複数の目撃証言、現場に残された痕跡、そして何よりも、この地域に根強く残る「黒影の住人」の伝承。これらを総合的に判断するに、一連の事象は、単なる悪戯や自然現象とは考えにくい。
「黒影の住人」と呼ばれる存在が、実在する可能性は、現時点では否定できない。
早急に過去の類似事件(特に██事件)との関連性を調査する必要がある。
[検閲により削除]
7.今後の対応
周辺住民への更なる詳細な聞き取り調査。特に「黒影の住人」の伝承に詳しい高齢者への接触を試みる。
現場付近の監視カメラ映像の解析。
[記録の一部欠損]の設置を検討。
緊急特別捜査本部設置の必要性について、上層部へ上申予定。
8.特記事項
本報告書の内容は、極めて機密性が高い。取り扱いには、細心の注意を払うこと。
現時点では、客観的な証拠は限られているものの、状況は予断を許さない。
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添付資料
[図面]旧市街地区河川敷付近現場配置図(特に異常が確認された地点を、赤でマーキング)
[写真1]夜間に撮影された現場全景。不鮮明な黒い影が複数確認できる。(要拡大)
[写真2]不審な足跡の写真。
[写真3]橋脚に残された、無数の引っ掻き傷の写真。
[検閲により削除]
以上