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永久のこうきゅうを願う徒

登場人物

 佳代子

 高菜

 新月

 三日月君

 デスクボードの前でブツブツと呟く傍らに私は同僚の新月さんに差し入れをした。新月さんは嬉しい層に笑ったが彼女のことを見ると話をしていた。私も月の売上を達成しなければならい使命があるため深く追求はできなかった。

 新月さんはアバターを使ったソーシャルゲームを活用しアフリエイト収入を持って稼いでいた。利用者は貯蓄は彼女の様にどちらにも寛容ではなかったが、彼女に誘われてやってみると案外面白い組み合わせをしていた。多くの時間を費やすことはできなかったが、彼女がしているゲームに寛容なスポーツもナイナだろうと錯覚していた。

 ある朝である突如同じ組合の睦月君が会社を中断することになった。

 「中断ってなに」

 私は話初めに三日月君に聞いてみることにした。すると三日月君はばつが悪そうに首元を欠いていた。なんだかふしぎだ。

 「今のはなかったことに」

 三日月君は佳代子にお辞儀の姿勢をすると精一杯手に力を込めて謝った。

 「どうしてよここで謝られても気になって無理だよ」

 私は能面がはがれないようにひっしだった。生来好奇心がつよい私は何事にも寛容ではあったが今回は見逃せない。

 「人命が掛かっているかもしれないのよ」

 三日月君は佳代子の言葉に話を反らそうとしていたが、とりわけ話のネタに困らないように話題を振っても返答はおなじであった。

 「そうだよね」

 「そうだよ。有休だとか、考えてくないけれど解雇とかならまだ笑える話だけれど、もし何かの事件に巻き込まれたら、あなた後ろめたくならないの」

 少々残酷な手段だが彼の罪悪感に付け込ませていた。

 「そうだよね。分かった、ごめん」

 「そうだよ、三日月君も新月君とは悪友でしょ」

 三日月君がした悪行を思い出しても少しも興味がなかったがこころが痛んでも利用した。

 「それに、部長や課長でもなくて社長が平社員の私たちに直々に話したのよ。少しは変だと思わないの」

 私は語気を強めて言う。三日月の眼が泳いだ。そして重い口を開く。

 「実を言えば僕も分かっていないんだ。僕も彼のとはここ最近はなしていなくて。でも最近営業との改善点の時にたまたま会ったんだけど、見た時小学生の時とは見違えるぐらい精神的に若がっているように思えたんだ」

 彼はたどたどしくはなした。それは部長の彼女と改善したどもるような部分が再発していた証拠であった。頭をかいた。

 「そうなの」

 彼の手にそっと触れる。

 「中止のことについて何か言っていなかった」

 「僕は生まれ変わるとか、なんとか言いました。頭が狂ったと思いましたよ」

 ぎこちなく言葉を上ずらせながら苛烈に眉間に人差し指をあてまわした。

 時計を見ると時刻は15時を超えていた。

  「十五時何かあるような」

  時計の針は10の部分を長針がさしている。今度は彼女が腰を折って誤ることになったが、いささか彼は頬を赤らめていた。

 「ごめん。これから会議」

 口元を見るとまだ話したそうに歪ませていた。

 「なら、私家帰ったらラインするからその時に話そうか」

 三日月君の顔が明るくなる。

 「ぜひ!」

 彼女は駆け足にその場を離れた。

 「それじゃあね」

 夕暮れのトンボは彼女の周りを飛び去ると低い方を目指して飛ぶ。あっちの遠方には山と自然がある。佳代子はそう思った。資料室には彼女が書き溜めたクリップボードと琥珀色のきつい匂りのするお水が見え隠れしていた。高菜さんは待合室の隅にあるデスクワーク用の備品の上で寝ていた。正確には目を開きながら口を開けていた。

 「次の資料どこにあるっけ」

 資料を見ると彼女は次が待合室の高菜さんと会話するとメモに書いてあった。高菜さんとの会話に想起して提示の報告をしなければならないと考えていた。

 「資料を開いてください」

 「ここは実力至上主義」

 むっとしながらも答える

 「貴方は管理能力が高くて良いですね」

 「君は営業向きだけどね」

 高菜さんが被せて言う。

 「そんなことはどうでもいいです。それよりも資料をください」

 私は語気をつよくした。

 「そんなに怒らなくてもいいじゃん」

 彼女が渡そうとすると、佳代子の手に渡ろうとするときに上にひょいっと取り上げる。

 「うっざ。次やったら本気で殴りますよ」

 ハイライトの無い目で言う。

 「ごめんって。ちゃんと意味はあるから」

 彼女が話すが、不思議と酔いそうな深みのある臭いはしなかった。

 「ほんとうですか」

 「本当に、ヒトとの約束すら守れそうもないのに」

 佳代子は腕をくむ。

 「本当だよ」

 佳代子が真面目に話していた。

 「新月君のことだろ」

 心臓が跳ねあがった。

 「どうしてそれをしっているのですか」

 高菜はしたり顔ではなした。

 「クリップボードにある出勤表を見にきたのだろう」

 タバコの煙があたりに舞う。

 「不思議だね、基本的には全ての部屋が禁煙だけど、このへやだけはここは特別な契約をしていいて喫煙が許されているのだよ」

 私はまたしても心臓が飛び上がりそうになった。

 「どうしてわかっているのなら黙っていたのですか」

 佳代子は指の骨が何本折れても机をたたくことすらやめなかった。

 「会社のみんなが、新月の心配をしているのですよ」

 彼女は時折冷徹な目をするときもあるが、その一方で高菜の目の奥から涙がこぼれ落ちそうになった。

 「君のように情熱的な人間は好きだよ」

 「そんな小言聞きたくありません」

 彼女のことを話しているのは彼でもなく私でもなかった。もう誰のために起こっているのかすらもわからなかった。

 「かれはね・・ただ消えたんだ。この世から戸籍もろとも」

 「冗談を言っているのですか」

 彼女は乾いた言葉を残すと彼女の事すら言葉にできなかった。

 「殴ったな」

 彼女は口を閉ざした。

 「情熱的だけど、暴力的でいいよ」

 高菜は懐から一枚のカードをとりだした。そこには新月を書かれた出勤時に提出する出勤票がある。

 「続けて」

 佳代子はことばを遮ることはしなかった。

 「出勤票に明記されている通り彼は出社している、今もね」

 「どうして、私はみていない」

 彼女は口を閉ざした。それは一枚のスマートフォンの画面を見たからだ。

 「やあ、佳代子さん。おはようございます」

 彼女は口を閉ざすと彼女の話していることを見るほかなかった。

 「うそでしょ、スマートフォンの中に新月君がいる」

 「へーこれだけでわかるんだ」

 「分かるも何も」

 「そんなことは無いけどね。やっぱりバレてたか」

 「そんなことはないけれどね」

 「そんなにはしてはいないかね」

 「CCCつまり現金の拐取までの日数が小売りの場合短いことは分かるでしょ。今のここじゃあ現金拐取率も間々ならない。もちろんAI技術の効率化の影響を受けて内部留保の累数は減ったけれど、実際は効率化を果たしただけで国民の質は一向に改善しなかったの」

 「CCCは知っていますけれど、それと質がどのように関係するのですか」

 「実際には国々が保有する創造力の留保により国の価値が決められているのよ」

 「どういうこと」

 「国民一人当たりの質は高いけれど、一年以内に資産する価値がないから固定資産のかちがないからね」

 「新月君を探すために飛び込むのかい」

 彼女は被験者を見つけた好機の目にさらされていた。

 彼女を取り囲むように彼らの集団は彼女を話す。

 そんなことは無いからな。私は彼女の流れを見ていると私の事を話しているのは彼だけではないことが分かった。

 「どうしたの」

 「彼は」

 彼女が言った。

 「エンディーさ」

 彼を話している内に彼が大広間にいた。

 「今回紹介しますのは彼の有名な千葉佳代子の生誕式であります」

 「ここはどうしてこんなに広いのかしらね」

 吹き抜けのところには大広間の髪飾りに上に取り付けられるのは三十年前に世界一の美女とうたわれた、女の髪の毛だった。

 「気持ち悪い」

 「生々しいでしょう」

 彼女は吹き抜けの風を感じているのを考えた。

 「でも貴方はここで、プログラムと一体になるの」

 「拘束台は純銀製だからあなたの力では無理よ」

 彼女は足を掛けると拘束台のシートが掛かるスイッチを押した。すると座っていた椅子から釣り証明に照らされた、大きな銀色の拘束具が取り出される。

 「ここまでか」

 「これで私も金持ちの仲間入りよ」

  佳代子は拳を握る。汗が筋の筋から垂れて来た。

 「あなたには感謝しているわよ」

 「あんた、そんなにお金が欲しいのか」

 私は彼女に唾を掛けた。

 「あんた今なにしたの」

 したり顔で話す。

 「唾を掛けたのよ」

 高菜は佳代子が飛ばした唾をまじまじと見た。白くドロッとした液体が彼女の人差し指と中指にへばりつく。

「実験用データ72にでも真実があるかも知れないわね。貴女が自由になる真実が」

 高菜は拘束台に拘束されている佳代子の頬上腕部分を拳で打ち抜いた。佳代子の頬に力を込めたがあらあらしい風に鍛えられたしなやかな筋肉には到底骨を砕くことはできなかった。

 「あなたって、力が弱いのね」

 佳代子は高笑いをした。

 「心臓が弱いからさっさとして頂戴」

 「そんなこと言わなくてもすぐに楽にしてあげるから」

 「あなた私を殺すつもりね」

 「そんなことないわよ。ちょっとねむるだけ」

 「眠る?眠った先には何があるの」

 高菜は疲れ果てると、ようやく本心から笑った気がした。

 「何って、それは見てからのお楽しいよ」

 高菜が笑う。それに合わせて男が試薬を持ってきた。

 「一言だけ言うなら」

 「エデンよ」

  何やら助手を読んで耳打ちをした。

 「新月君が会社を中断したことを訝しんでいる。情報がないから類似点を探そうとしたから」

 「じゃあ藤堂会長については」

 シャーペンを取り出す。



 三日月と佳代子は会社員である。佳代子は三日月の先輩である。三日月は佳代子の直属の部下で有った。しかし、三日月は佳代子の部下では無くなった。三日月はエンジニア部へ部署を異動したのだ。三日月が移動したことは佳代子には知らされていなかったのである。

 そのため加代子は疑問を持ち経理課へ足を運んだ。経理課は、従業員の給与と役員の報酬、を計算している。また、経理課は全員の『志望理由』が書かれた『エントリーシート』を保管している。

 佳代子は高菜部長から真実を告げられる。高菜部長は佳代子に頼まれてパソコンを見せた。パソコンは広く普及した一般的なノートパソコンであった。パソコンに笑っている三日月がこちらに手を振っていた。

 また、佳代子は新月君にも三日月の行方を聞いたが分からないと言われた。

 高奈が言っていたが貴社の売掛金回収率が低下したことより、企業が保有する現金が減少し、役員報酬が減る可能性が高くなった。

 役員は業務効率化のため従業員と合意の上でVR空間へ移動して貰うことになった。求人には『部署異動の際の明確な異動場所を明記』していたのである。

 しかし、異動したからと言って現実の世界へ戻るためのアブソーバを起動させるのは上司の高菜部長が判断するのであった。佳代子は高菜に危険性を説明したが、高菜は佳代子の言うことが分からなかったため対応してはくれなかった。

 そして佳代子は高菜の罠とも知らずに高菜が管轄しているVRへ三日月を連れ戻すため潜入するのである。

 また、高菜は三日月をVR空間に閉じ込めたが同時にVRを『エデン』と言い『革新的な技術だ』と評価した。






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