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第三十二話 音

「フーハハハハハ!!!…………フハハハハハ!!!!」


短パン小僧は息継ぎをしながら、高笑いを続ける。


俺はナマケモノぐるぐる儀式が終わる気配がないので、手をあげて、こちらから話しかけることにした。



「どうやって足音を消しているんだ?」


「良い質問だな!!!」


短パン小僧は、「待っていました」というかのように答える。



「フォーリーは予測される足音と『逆位相の音波』を機体から発生させているのである!!」


「のであるゥー! ……ハァハァ」



なるほど。


確かに「サクサク」という定常的な足音なら、耳元ではなく、音の主体からノイズキャンセリングすることも可能なのかもしれない。



「これは生態ユニット適合率が高い、多脚型にしか使えないユニットなのだー!!」


「な、なのだァー!……ハァハァ」


ナマケモノの息が徐々にあがってきている。



こいつ、元々は多脚型だったのか。


正式名は、『高速型継承戦戦闘機』、だったかな。


パンフレットでは炊飯器よりも大きかった気がするんだけど、こんなに小さく出来るんだな。


足の数も減っている。



「今のうちに降参しておいた方がいいぞ?」


「い、いぞォー?……ハァハァ」


短パン小僧がセリフはこちらを脅迫しながらも、不安そうにナマケモノを見つめている。


「今のうちに降参しないと、本当に大変なことになるぞ?」


「……ハァハァ」



沈黙。


放っておけばナマケモノは倒れそうだ。


降参する意味も、攻撃することもなさそうだ。


普通に捕まえて、平和に警察に引き渡そう。




「ええい、仕方ない!フォリー!


 恨むなよ少年! 音波砲(LRAD)発射だー!!!」


「ハァハァ。 発射だァー!」


銃口はこちらに向いていないが、念のため身構える。


音波砲って



「ぐぁん」


という音が聞こえた気がした。


頭痛と強い目眩で膝をついてしまう。


動けない。


ナマケモノがこちらに向けて口を開いているのが辛うじて見える。



「擬似生態リングを使うんだ!」


短パン小僧の声が聞こえる。


ナマケモノが手に『指輪』を装備している。


あの『指輪』は人間の指から外れないはずでは?


本物かはわからないが、アレを重ねられたら、ヤバい気がする。


だが、体は動かない。



ナマケモノが指輪をフリフリと強調しながら、サクサクストックで近づいてくる。


ニッコニコの垂れ目顔がもう目と鼻の先だ。


体はまだ動けない。


ヤバい。このままでは。



バチバチッ!という音とともに、体が少し楽になる。


「なぁに簡単にヘバッちゃってるのかしら」


炊飯器がナマケモノにスタンガンをあてている。


「助かったよ、ありがとう。」


さぁ、反撃開始だ。

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