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勇者の称号 英雄の称号  作者: 名無しの顔無し
序章ー全ての始まり 狂い出す歯車ー
2/15

なんてことない日常

はい、続きを読んでくださりありがとうございます。

今回はイロアス君のお話です。

 風が涼しい。木漏れ日が心地いい。


 「あー…腹一杯で寝れる。いや寝る」

 「寝るなよイロアス。まだ午後の仕事が残ってるぞ」


 そういって木陰で寝転ぶ俺の横に座ってきたのは俺の今世の父親だ。あ、今世っていうのはアレだ、最近よくある転生というやつだ。

 俺には前世の記憶というものがある。といっても、知識だけがあって前世の俺がどんな名前だったのかすら覚えていないが。エピソード記憶のみを失ったということなのだろうか。俺にはよくわからない。


 「わかってるよそれくらい」

 「気持ちはわかるがな。かーちゃんの弁当はうめぇからな」


 擬音を付けるならガハハハだな。デカイ声で笑ってるよ全く…。

 ちなみにこの父親、畑仕事で日焼けしたのか褐色の肌をしている。そして筋肉もそれなりにあるため俗に言う細マッチョになっている。ぶっちゃけ海にいる方が似合うと思う。


 「俺の耳元でデカイ声出して笑わないでくれよ父さん…。耳が痛い」

 「いいじゃねーか昼飯食ってゆっくりしてる時ぐれぇよ」


 まぁ…なんだかんだ17年間も世話になってるし、俺も父さんとこうやって過ごすのは嫌いじゃない。

 あ、ちなみに今世の俺の容姿は整っていると自負している。17歳の時点で身長185センチもあるし父さんに似たのか結構筋肉質だ。髪の色は何て言うんだったか…プラチナシルバー?というやつだ。


 「イロアス。そろそろ午後の仕事やるぞー」


 父さんがそういって立ち上がる。いやでも…


 「いやちょっとまって父さん。早くない?」


 そう、まだ休憩をはじめて10分位しか経っていない。普段なら30分は取っている。


 「今日は早く帰らないといけねーっての忘れたのか?」

 「あ…そうだった」


 すっかり忘れていた。今日は早く帰ってくるように母さんに言われていたんだった。


 「そういうこった。さっさと片付けるぞ。……じゃないと死ぬぞ」

 「…うん、そうだね。早くしよう」


 …そう、今世の母親、つまり母さんは…怒るとめっちゃ怖い。




◯◯◯




 まずい、すっかり日が暮れてしまった。それでも普段よりは大分早く帰ってきたが…大丈夫だよな?


 「…イロアス。先に行くといい父ちゃんは後から行く」

 「おいこら待てくそ親父。俺だって行きたくねーよ!」


 息子を見捨てるつもりかこのくそ親父…!普段のザ海の男はどこ行きやがった…!


 「大丈夫だイロアス。普段よりは早いんだ。問題ない」


 俺知ってるぞ、絶対問題あるってパターンだろこれ!?


 「…わかった。先にいくよ(後で覚えてろよ父さん…)」


 ガチャ


 「た、ただいま…?」


 俺は扉を開けて玄関をくぐった。母さんのいるはずの台所以外明かりが付いていないのがめっちゃ怖い。


 「母さん…?」


 ストン


 「?!?!?!」


 ヤバい包丁飛んできた!っていうか顔の横通りませんでしたかね?!まって心臓に悪い…!


 「もう日が暮れちゃってるわよ。早く帰って来るようにっていっておいたでしょあなたたち」


 暗がりから赤い2つの光が近づいてくる。いや母さんの目なんだけど。暗がりで漏れる光を背景に近づいて来られたら流石にびびる。

 あ、ちなみに俺の目の色も赤色だ。どうやら顔立ちは母さんに似たようだ。


 「か、かーちゃん。これでも普段よりは早いと思う…んですが」


 父さんが母さんに弁明…というか命乞いをする。やめろ父さんそれは悪手だ…!


 「…ふふ。ま、確かに早く帰って来てるわね」


 あ、あれ…?さっきまでの般若みたいな顔は嘘だったのか…?怖い雰囲気が霧散している。

 え、どゆこと?


 「え、どゆこと?」


 あ、心の声が漏れた。


 「…ぷ、あはははは。まぁそういうこったイロアス。おめーは父ちゃんとかーちゃんに騙されたんだよ」

 「…は?」


 いやマジで説明欲しいんだけど。




◯◯◯




 「つまり、かなり悪質なドッキリだった、わけね」

 「そういうことだ(ことね)」


 いやどうしてあんな冗談抜きに心臓に悪いイタズラをしてきたのか聞きたいんだけど。


 「…イロアス。まさかとは思うが、明日何があるのは忘れてないよな?」


 明日…?何かあったかな…?あ、あれか。


 「祝福の儀のこと?父さん」


 祝福の儀っていうのは分かりやすく言うとジョブが貰えるイベントだ。もうわかっただろう?そう、この世界にはステータスが存在する。


 「なんだ、覚えてるじゃないか」

 「そりゃあまぁ…祝福が貰える日だしね」


 事実とても大事なイベントだというのはわかるが、一体それと何が関係してるんだろう?


 「はぁ…本当にわかってないみたいね、イロアス。お祝いよ」

 「そういうことだ、イロアス。かーちゃんが明日が祝福の儀ってことで御馳走を作ってくれてるんだよ」


 あーなるほど、試合の前日にカツ丼を食べるみたいなものね。…いやだからってドッキリされたことは関係ないよね?


 「それはわかったけどさ、包丁投げられたのはなんでなの?」

 「…フイ(父さんが目をそらす)」


 あんたの仕業かくそ親父…!


 「はいはい、じゃご飯が冷める前に食べちゃいましょ」


 俺が父さんを睨んでいると母さんが手をパンパン叩きながら言った。…仕方ない、母さんの御馳走に免じて見逃してやろう父さん。





はい、ここまで読んでくださりありがとうございます。一旦ここまでとなります。

いやぁ…なぜか日常パートか延びて延びて…(焦

(予定ではもう祝福の儀を受けてた何て言えない)


 次回 祝福を受けたと思ったら…?!


はい、ごめんなさいやってみたかったんです。

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