魔王の力
部屋で蚊を見たらもうなんか全身かゆい気がして、悶え苦しむよね。あいつを再び見つけ、しとめるまでこの苦しみは続くんだ。さぁ行くぜ!俺の快適ライフを取り戻すのだ!!
馬鹿だなー(’。’)この人
「この力は凄いよ。君は【賢者】凛子は【勇者 】だったね。究極の魔法を操る力と究極の剣技を操る力。でも、僕はどっちも持ってるんだ」
「は?」
「【魔王】は【賢者】、そして【勇者】の上位互換みたいなものだ。君らのステータスを見せてもらったときに気が付いたんだけど、君たちができることは大概できる。それに、僕は特にこの力に特出してる」
灯の周りに黒いガラスのようなものが現れ、その中から魔物が出てくる。
「召喚魔法・・・」
「ああ。でも、君の奴はいちいち契約しなきゃいけないんだろう。でも僕は・・・・」
上から、人間を抱えたガーゴイルが降りてくる。
「召喚魔法 魔物化」
「何を??」
ガーゴイルが抱えた女の子は黒い光に包まれていく。
「いやあああああああああああ」
「やめろ!」
俺は咄嗟に闇魔法【魔弾《ダークバレット】を放つ。
「邪魔するなよ。【魔弾】」
魔弾が相殺され、女の子は完全に光に包まれる。
「なんなんだ。これは?」
「そうだな。そろそろ・・・」
さなぎのように女の子を包んでいた魔力がはがれていく。そこから出てきたのは・・・・
「ぐぎっ?」
「え?」
ゴブリンだった。
「な!」
「見ろよ。これが召喚魔法を極めると使える魔物化だ。いつか見せてやりたかったぜ!お前が必死に倒してるのは人間ですよぉおおおおおおおってな?」
高笑いする灯。
「このくそやろおおおおおお」
俺の杖に魔力がこもり、金の光を放つ。
「待てよ。こいつ殺すぞ?」
「・・・・」
灯が龍毒が塗られたナイフを凛子に充てる。
「触るなよ、俺の嫁に」
「これからは俺の奴隷だ」
「は?」
杖を持つ手に力が入る。
「これを知ってるか?」
灯がポケットからピンク色の液体の入った瓶を取り出す。
「そんなの知らない。それより、凛子を早くはなせ!」
「媚薬だよ。世界一のな。効果をみるか?」
「やめろ!!」
ふふっと噴き出す灯。
「ここじゃやらないよ。あとでたっぷり楽しむから。凛子が媚薬でイキ狂って、ついには俺を自分から求めるようになるのを観察するんだよおおおおおお」
凛子の首筋に舌を這わす灯。ブチュッという音が鳴り、首から鎖骨にかけて灯の唾液が流れていく。
「やめろ!殺すぞ!!」
「やれるもんならやってみなぁ!」
「召喚魔法【サイクロプス】」
サイクロプスが光の中から現れ、棍棒を振り上げて、灯を襲う。
「神狼!!凛子を奪え!」
「承知!」
「光魔法【多重光線」
多数の光魔法が凛子に当たらないギリギリの角度で灯に迫る。もう一秒も凛子の近くからやつを引きはがしたいと思った。
「闇魔法【多重魔弾】
光魔法が灯に届くことなく相殺されていく。
「なに??」
「核撃魔法【神怒】」
灯の手から黒い球が膨張しながら飛んでサイクロプスを跡形もなく消し飛ばした。
「おまえ・・・その魔法は?」
火 水 風 光 土の基本属性を学び、さらに上位の光 闇属性を極めたものが扱える核撃魔法と神聖魔法。賢者の職業の俺でさえも最近使えるようになったばかりだった。
「だから、俺はお前らの上位互換だって言っただろ?」
ゴブリンに凛子を預け、毒のナイフをだらりと下げて近づいてくる灯。もし、こいつが勇者並みの剣術が使えたら勝ち目がない。
俺は神狼の背に乗った。
「神聖魔法【神速】」
俺と神狼が灯をよけて凛子に向かって飛ぶ。
「遅いね」
「くそっ、主!」
銀のきらめきとともにナイフが神狼に刺さる。
「ぐふっ」
「神狼!」
ゆったりと神狼が倒れていく。そして腰からもう一本のナイフを抜いて投擲する灯。
ナイフが迫る。




