表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/15

ループ

これは広島にいた頃の話。


仕事が終わって午前様になった日がある。余りにも疲れていて、ベッドに上がることが出来ずに、床に俯せに横たわった。

目を閉じると、いつの間にか眠ってしまっていたらしい。

流石にベッドに上がらないと、と思って身体を起こそうとしたのだが、重すぎてまったく動かない。

凄まじく焦った。


疲れすぎて身体が動かないんだ。

とにかくベッドに上がって寝ちゃおう。


立つことを諦めて、腕でどうにか這う。

幸いベッドのすぐ横の床で眠っていたから、鉛のように重い腕を数分掛けて持ち上げてマットレスにしがみつくと、必死に這い上がった。


腕で身体を押し上げて、ベッドに片足を掛ける。

どうにか上に上がった、と思った瞬間。


床に私はいた。



と思う。

夢でも見ているのか、と思いながら重たくてどうしようもない身体をまた動かした。


這う。

しがみつく。

ベッドに上がる。



振り出しに戻る。



3回目で最早、考える余裕がなくなった。

とにかく怖い。

くたくたになりながら重たい身体をベッドに乗せたその瞬間、床に戻るのだ。


このまま一生ここにいるのか。


訳が分からず、私はまたベッドの上に這い上がる。

また戻された。

とにかく同じ行動を繰り返していた。

人間、余りにも怖いと思考力がなくなるのだな。と振り返ってみると考えられるが、当時はそんな余裕はない。


とにかくベッドに上がろうとして、ある時

 ふっ、とループが終わった。


ベッドに横になったまま、戻されていない。

安心して私はそのまま眠りについた。




脳が起きていて身体が覚醒している系の金縛りか?など、色々考えていましたが、ループしたのが謎でした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ