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魔鎧戦記ゴウザンバー  作者: 藍戸優紀
第二章 転生騎士団編
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第41話 駆け抜けよザンバー! 雷嵐が如く

【ザンバースパイラルフィスト】

 ゴウザンバーの放つ武装、ザンバーフィストの強化版。

 作中ではゴウザンバーブレイドとなってはなったモノの、ゴウザンバーの状態でも放つことができる。

 高速回転することで威力を増したザンバーフィスト。しかしながら魔導力の消耗も増しており使い分けが必要である。

「っ! 殺せぇ!!」


 叫びと共に三つの巨神が猛スピードで駆け抜ける。黒い破壊がゴウザンバーブレイド目掛け突き出され。


「ワイバーンカノン!! 最大出力!!」


 迫る何かを察知し動きを止めた。指揮官の女を含めてうまく生き残り続けただけでも上澄みのパイロット。何が起きようとしているのか理解し即座に距離を取るべくバーニア部へと魔導力を展開。全開で吹かしては猛スピードで離脱を開始。


「エネルギー充填、百パーセント突破! ターゲットロック! 撃ちます!!」


 解き放たれたソレは猛スピードで離脱するギガントアークの内の一機に直撃。


「なっ、なんで防げないんだよっ!! 魔導力が桁外れだから効かないんじゃなかったのか!?」


 なんとも情けない断末魔と共に塵一つ残さずに消滅していく。放たれた方角を見てみればそこにあるのは巨大な砲塔を向けていたマルチドラゴネット。ワイバーンカノンとはその主砲だったのである。


「……ワイバーン砲、最後の仕上げやってくれてたのか」

「えぇ、ほとんど終わってて、ちゃーんと設計図も残しててくれたからね。後はパズルのピースをはめるようなものだったわ」

「おっ、アレ難しいんだぞちゃんと正しい順番にやらないと大変なことに」


 クレアーツィがそう告げるとともに、唐突にマルチドラゴネットのワイバーンカノンの部分が軽くではあるが爆発した。


「おい」

「……ま、まさか皇国の攻撃?」

「言い訳はやめたほうがいいと思うかなぁ」

「……言えよ、ちゃんとできてなかったって。設計図通りにできませんでしたって」

「……はい、できてませんでした」

「アレか、あそこでああなってるってことは、魔導回路の部分か! それともアレか? 砲塔部分の組み立ての順番間違えたか!?」


 発生した事象を受け軽く頭を抱えるクレアーツィ。マルチドラゴネットの修理は時間がかかるから、できればやりたくない。でも目に見える損壊があるのであればやらなければならない。そもそも四機のザンバーのメンテも、量産型ザンバーの開発もしなければならない。


「……よし、嫌なことは後回しだ、逃げたあいつ追うぞ」

「ちょっ、どうやっ―」

「アーロ、エポン、二人とも準備できてるな! こっち来い!」

「は、はいっ!」


 少々怒り気味な気味なクレアーツィの呼びかけに、即座に行動を開始する二人。


「さてと、船の中に避難できるか?」

「……うん、今の私でもその位は余裕」


 そして二人が出てくる前に、先にマルチドラゴネットにピュアグリッターを避難させる。むろん彼女を乗せたままでも問題はない。しかしまず一つ目に下手に想定以上の魔導力を注ぎ込みすぎた場合機体の方にかかる負荷が大きくなりすぎるという点。二つ目にピュアグリッター側の疲弊度が大きく、負担が大きすぎるという点。その二つが、とくに後者がまずいからこそ離脱させるのだ。


「ふーっ、それで今から追うとのことですがどうするのです?」

「……まさか、そういうことです?」

「そういうことっ!」


 ゴウザンバーブレイドを中心にブラストザンバーとカバリオザンバーが集う。


「さぁ、それでは四重合体!」


 ただその言葉とともに三機のザンバーが合体を始める。ブレイドザンバーが分離し四機となれば結合を開始。ブレイド、ブラストの二機がそれぞれ半分に分割されれば片方は腕に変形しゴウザンバーの腕を覆う形で合体。その間にカバリオザンバーは人馬の人の部分にあたる腰より上が分離、両腕に変形し、さらにゴウザンバーと結合。馬に当たる部分にはそれぞれブレイド、ブラストザンバーの残った半分が合体。最後にはもともとカバリオザンバーが分離した部分とゴウザンバーが合体することで一つの姿へと変化する。


 人馬型というだけでも本来ならば異形の形態。さらにその上で腕が四本というのはより異常な状態であることを示す闘争のための姿。


「ゴウザンバーテンペスト! バーンドアップ!!」


 ある腕は大剣を、ある腕は弓を、またある腕は槍を構えるその姿。もはや戦の神のそれ。


「さぁ、駆け抜けろ!! 嵐を巻き起こせっ!!」


 クレアーツィの叫びと共に猛スピードで駆け抜ける姿はその名のごとく嵐そのもの。逃げるギガントアークを追えば即座に射程圏内へとたどり着く。


「なっ、なんだアレは!?」


 向かって来たソレを見て一人は気が付く、異形のザンバーの姿に。


「アーロ、乗馬しながらの射撃の経験は?」

「もちろんばっちりですわ!」

「じゃ攻撃初めてっ!」


 指示を受ければザンバーバリスタと、腕部に移動しているザンバーキャノンでの攻撃を開始、的確に命中させていく。無論その間も駆け抜けるのをやめないゴウザンバーテンペスト。ギガントアークの飛行速度はマッハ三だが、それをも上回る速さで前に出る。


「叩き落とすっ!」

「任せなっ!」

「さいっ!!」


 天高く跳びあがれば、こちらに向かってくるギガントアーク目掛け、ザンバーソードとザンバースピアを振り下ろす。勢いをつけた打撃によって二機は地面に激突させられる。


 立ち上がろうとする二機の前に武装を構えるゴウザンバーテンペスト。それはただ立ち上がるのを待つわけではなく、魔導力のチャージを行っている為。


「風よ吹き荒れろ!」

「雷鳴よ轟け!」

「邪悪の野望を凍てつかせ!」

「希望を照らす光となれっ!!」


 四人の叫びと共に全身が発光を開始。ただのこけおどしなどではなく、テンペストに流し込まれる魔導力を一点に集中している証。その全てを剣に、弓に、槍に込める。


「ザンバー!」


 クレアーツィの闘志と共にテンペストが猛スピードでギガントアーク目掛けて駆け抜ける。


「テンペストストォォォォォム!!」


 四人の叫びが世界に木霊する。ザンバーソードが邪悪を凍てつかせ、ザンバーバリスタが邪悪を吹き飛ばす、ザンバーランスが雷を纏う。音を超え、光にも到達せんばかりの速度の突撃がギガントアークの、皇国の巨大な悪を打ち貫く。



「……下衆な作戦なんてしたら、まともに生きていくことはできねぇよ」


 クレアーツィはそう吐き捨て、爆発するギガントアークを背にマルチドラゴネットに向かっていくのであった。

【ゴウザンバーテンペスト】

 ゴウザンバー、ブレイドザンバー、ブラストザンバー、カバリオザンバーが合体することで完成する姿。

 四本脚に四本腕という異形の形態であるが、それこそが強みとなっている。

 ザンバーソード、ザンバーバリスタ、ザンバーランスの手持ち武装の全てを同時に装備し、さらに使い分けることで全ての射程に対応、さらにブレイド、カバリオ両ザンバーのスピードをさらに増したような猛スピードを誇る。

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― 新着の感想 ―
[一言] 悪は滅びた! やっぱり強化合体も半人半馬でしたか。 多腕いいですよね。
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