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どうすれば沢山の人に読んでもらえるんですかね?

こんなに面白いのに。

「やっぱりね!」


 いきなり襲い掛かってきた真紅の人骨の剣をフィオは余裕をもって躱す。すかさず人骨は剣を振るい続けるが、フィオに当たることはなかった。


 流石はプロだ。ある程度相手の動きがわかっていれば大丈夫らしい。


 しかし、絶対に安全とは思えない。


「危なくなったら逃げろよ!」

「危なくなったら助けてよ!」


 助けたいけどさ。


 骨の動きが速すぎて助けられる気がしない。俺は動きを追うので精一杯だ。


 もちろん、フィオの方が遥かに動きは速い。だから、今は危なげなく対処できている。けど、あそこに俺が入ると足手纏いになる。


「善処する!」


 とはいえ、流石にフィオを見捨てて逃げることはしない。逃げられる気もしないし。


 短い付き合いだが、そこまで薄情じゃないつもりだ。それにどうせ拾った命だしな。自殺は嫌だが、心中くらいはしてやる。


 だからまぁ、すぐに飛び出せるようにさっきからオロオロしている。


「じゃあ、もう黙って見てて!」


 頼りにならないと判断されて待機命令が出たよ。すまんな。


 そう言って、フィオは剣を躱し頭蓋骨を殴りつけた。すると頭蓋骨は勢い良く吹き飛んでいった。



 しかし、人骨は動きを止めることなく剣を振り続ける。


 頭蓋骨は飾りなのか?


 フィオも多少驚いたようだが、負けじと剣を躱し続けて今度は腰骨のあたりを蹴りつける。おそらく頭蓋骨のように腰骨を吹き飛ばそうとしたのだろう。しかし、腰骨は大きな打撃音を響かせるだけで、吹き飛ぶことはなく人骨との距離をかせぐだけに終わった。


「ちょっと意味がわかんない」

「硬そうだな」


 その隙にフィオも一度戻って来た。作戦会議だ。


 あれは普通の骨じゃないな。いや、動いてる時点で普通ではないけども。


 フィオの怪力に耐えていることもそうだが、フィオの攻撃を受けた時の音がおかしい。


 あきらかに金属音がしてる。どんだけ硬いんだ。


「それもそうだけど、仕留め方がわかんない」

「頭が弱点じゃないしな」


 ゾンビみたいに頭が弱点ならよかったんだけどな。


 骨の頭はほとんど飾りらしい。もしくは、頭が弱点と思った敵に狙わせるための餌なのかもしれない。


 それに俺たちはまんまと引っかかったわけだ。


「もう拾って戻してるしね」

「いや、お前もう頭いらないだろ!」


 本当に元に戻ってる。帽子感覚なのか?


 だとしたら、マジで飾りじゃねぇか。


 馬鹿にしてんのか。


「どうしよっか?」

「うーん」


 無理矢理でも全身解体してみるか?


 いや、危険だな。さっき腰骨は外れなかったし。


 他の骨を確かめる余裕がいつまでもあるとは思えない。


 二人掛かりでやるしかないな。


「削ってみるか?」

「大丈夫?」

「たぶんな」


 もう擦り付け合いをしてる余裕はない。


 最初はフィオの怪力で粉々になると思ってたけど、そう簡単にいかなかった。ゾンビとは核が違うらしい。


 初めての難所だ。


 出し惜しみはしない。


「もう一回だけ頭を飛ばしてくれ。それで試してみる」

「わかった!」


 そう言ってフィオは再度人骨に接近する。それに合わせて人骨もフィオに斬りかかるが、フィオは難なく躱す。俺も人骨に狙われない程度に距離を詰める。削ってる最中に狙われたら洒落にならない。


 そして、フィオが人骨の隙をついて、もう一度頭蓋骨を殴り飛ばす。ただし、今回はこちらを目掛けて殴り飛ばした。それを見た俺は予想以上の速さに驚いたが、急いでローブから腕を伸ばして頭蓋骨に叩きつけた。すると頭蓋骨は耳障りな摩擦音と共に火花を散らしてしっかりと削れていた。


「いけるぞ!」

「じゃあ、どんどん削って!」


 そこからは思いの外順調に進んだ。


 元々フィオは骨に力負けしていなかった。そこで、フィオが骨を押さえつけて俺が順番に削っていった。


 骨も最初は抵抗を見せたけど、無視して削っていたらいつの間にか動かなくなった。


 具体的に順番を説明すると、頭蓋骨は適当に八等分に細かくしてから粉々にした。他の骨は関節から削って動けないようにしてから、順番に削って粉々にしていった。簡単だな。


 最後は単純作業で終わった。怪しい日曜大工をしてる気分だった。


「終わったな」

「うん」


 最初はあんなにビビってたのに最後は呆気ないもんだな。


 喉元過ぎれば熱さを忘れるってやつだな。たぶん。


「お見事でした」

「特に戦闘らしいことはなにもしてないけどな」


 唯一戦闘らしいといえば、頭蓋骨のトスをスパイクしたくらいだ。


 あとはフィオが渡してくる骨を順番に粉々にしただけ。


 シュレッダーになった気分だった。貴重な体験だ。


「初心者にしては上出来だって」


 よくわからん。


「それに積み重ねが大事だから」


 まぁ、継続は力なりって言うか。


「そういうもんかね?」

「そういうものなの」

「わかった」


 フィオがそう言うなら、そうなのかもしれない。


 別に大活躍したいわけじゃないがね。


 フィオはお世辞が上手そうでもないし。


 それになんか昔を懐かしむようにこくこく頷いてる。相当ご機嫌だな。


 気持ちはわかる。ようやくって感じだからな。


「兎に角、一回外に出てみようよ」

「それもそうだな」


 そのために骨を倒した。そのためにお化け屋敷みたいな館を永遠に徘徊してたんだ。


 骨のインパクトが強くて忘れかけてたけど。


 プロローグが強烈だったが、これからが本題だ。


「それにこっちに来てから初めての外出だ」

「おめでとう!」


 これは一大イベントだな。


 明るい曲でも流して、颯爽と物語の幕が上がる展開だ。きっとそうだ。


「なにが出るかな」


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