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第三十七話 「伝統」の半分は非合理で出来ている。



 

 戦闘開始直後、子爵が動いた。

 傭兵を数人だけ引き連れて、戦線を離脱したのだ。


 逃亡ではない。残りの大多数でマグノリアたちの足止めをして、その隙に村へと押し入るつもりだ。


 「…させるかよ!レオ、アデル、そっちは頼んだ!!」

 「りょーかい!」

 「何を勝手なことを……!」


 マグノリアはこの場をレオニールとアデリーンに任せ、子爵を追う。多勢に無勢だが、レオニールがいるならば心配はいらないだろう…寧ろ傭兵たちを皆殺しにしてしまわないかが心配なくらいで。



 子爵たちの目的地は、村の奥のようだった。村人たちが祭りで騒いでいる中心部は避けて、騒ぎにならないように人気のない場所を選んで通っているようにも思える。



 「……しつこいお嬢さんだ、仕方ない」


 走りながら子爵はマグノリアがすぐ後ろに迫ってきていることに気付き、自分が雇った傭兵の中でも特に手練れの一人に目配せをした。

 その傭兵は雇い主に従い、方向転換するとマグノリアを迎え撃つ。



 「こっちだって好きで粘着やってるわけじゃないっての!」


 自分へ向かってきた傭兵と二、三度斬り結び、四度目の剣戟であっさりとそれを撃沈させたマグノリア。きちんと急所は外しているので、命に別状はないだろう。



 「……な…!?」


 自分の雇った傭兵がここまで簡単にやられるとは思っていなかったのだろう、子爵の表情に初めて焦りが生まれた。

 それは残りの傭兵数人も同じことだったのか、それらの動きも一瞬止まる。


 マグノリアは、その一瞬を見逃さなかった。

 一瞬で肉薄すると、一番手前にいた男を斬り、返す刀で次の男も薙ぎ払い、後ろから迫る敵を振り向きざまに殴り飛ばし、瞬く間に子爵の手駒を削っていく。


 最後の一人を撃沈させ、マグノリアは一人先へ行った子爵を追った。


 「そろそろ観念してもらおうか、子爵!」


 出来れば貴族に怪我は負わせたくない。峰打ちにしておこうか、と刃を返して子爵の背中に斬りかかったマグノリアだったが。


 しゃりん、と金属の擦れるような音がして、彼女の剣筋は軌道を変えた……変えさせられた。


 子爵の両手にはそれぞれ、湾曲した刃のやや小ぶりな剣が握られていた。


 「……へぇ、双剣遣いか。貴族の道楽にしては、マニアックだな」

 「ボルテス家は代々、物好きな家系でね」


 軽口に軽口で返す子爵だが、マグノリアの剣を()()()とは、相当の技量の持ち主である。彼女は内心で舌を巻いた。


 「おいおい、傭兵とか雇っておいて、護衛対象が一番強いとかそういうオチかよ?」


 子爵は外見上はお上品で気障なお坊ちゃんなのだが、人は見た目によらないとはこのことか。それを確かめるために再度斬りかかるマグノリアだったが、やはり攻撃が流されてしまう。


 力やスピードが優れているわけではない。しかし、打ち合った瞬間に刃の向きを変え、相手の勢いを殺さずに剣筋の軌道を変えるという技術は、単純な力やスピードなどよりも卓越した離れ業である。


 「遊撃士や傭兵でなくとも、戦うことは出来るということさ」


 マグノリアの剣を受け流しながら、しかし子爵の表情にも余裕はない。受け流すので精一杯で反撃する余地がないということもあろうが、他にも理由があるのだろう。彼の動きに焦りが見え始めた。



 「いい加減、諦めてもらえないかな?こんなことをしていても、決して君の利にはならない」

 「それを決めるのはアンタじゃないと思うがね」


 何故だろう。子爵は焦り、苛立っている。彼に、そこまで祭りを阻止したいどんな理由があるというのだろう。そして、何故その理由を頑なに明かそうとしないのか。



 子爵とマグノリアの決着は、なかなかつきそうになかった。

 第二等級遊撃士である彼女と拮抗するほどの実力を見せている子爵だが、しかしその表情からは最初の余裕がだんだん薄れ、取って代わるように焦燥が濃くなっていく。


 

 「おいおいどうした、子爵サマ。剣筋が雑になってきてるぞ?」

 

 子爵が用いているような高度な技術は、精神状態に大きく左右される。気の緩みだけでなく動揺や焦り、恐怖など心の揺れは剣筋を鈍らせ、狂わせてしまう。

 そういう点では、マグノリアから見て子爵は()()()()だった。

 技量は十分。ハルトと違って、戦うことに対する覚悟も出来ている。ここまで来るには相当の鍛錬を積み重ねてきたのだろうし、おそらく実戦も初めてではない。


 だが、場数が足りない。幼少期から十年もの間、ほとんどの時間を戦いに費やしてきたマグノリアに対抗するには、圧倒的に経験不足。戦っている最中に何か他のことに気を取られるようでは、彼女の相手ではない。


 対してマグノリアには、焦りはない。子爵はやたらと祭りを気に掛けているが、彼女は村を守り切ればそれで勝ちなのだ。寧ろ、慎重に戦って時間を稼ぐのが好ましい。



 徐々に、形勢はマグノリアに傾いていった。そのせいだろうか、焦りが子爵の口を突いて出た。

 「くっ……こんなことをしている間に、彼女たちが………!」


 思わず口にしてから、はっとしたように表情を強張らせる。

 しかし、それを聞いたマグノリアもまた、動きを止めた。


 ()()()()

 子爵は、何者かの身を(表現からすると、女性だ)案じている。



 夏至祭り。

 監禁されていた、しかし何一つ危害を与えられていなかった少女たち。

 子爵の焦り。


 老婆の呻くような声が、マグノリアの脳天を直撃した。

 ――――()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 マグノリアが硬直した隙に、子爵が何かをマグノリアの顔に投げつけた。

 「くそっ…なんだこれ」

 直撃した不快な感触に、マグノリアは毒づいた。


 目潰し用に子爵が投げつけたそれは、スライムだった。

 有難いことに、純粋な足止め目的で養殖されている個体なのだろう、溶解液も酸も毒も分泌することはなく、それはただマグノリアの顔にへばりつく。


 彼女がそれをなんとか顔から引き剥がしたときには、子爵は村の奥へと向けて走り去っていた。



 「おい、待ちやがれ!今のはどういう意味だ!?」


 当然、マグノリアもそれを追う。

 しかし先ほどまでとは違い、子爵を止めようという気持ちよりも子爵が気に掛けているものを知りたいという気持ちの方が勝っていた。



 村の外れまでくると家並みはなくなり、獣道に毛が生えた程度の藪の中を子爵は全力で駆け抜け、マグノリアはそれを追った。

 両者の差は、その気になれば子爵の脚を止めるくらいの攻撃は出来そうなほどに近付いたが、彼女には既にそうするつもりはなくなっていた。


 なんとなく、今の自分は子爵と目的を同じくして走っているのだ、という感覚があった。


 そしてその感覚は、静寂を切り裂く悲鳴を聞いたときに確信へと変わった。

 女性のものと思われる悲鳴が耳に届いた瞬間、子爵がさらに速度を上げたのだ。しかも、決死の表情で。


 

 藪を抜け、二人が飛び込んだそこは、断崖に三方を囲まれてはいるが少しだけ開けた空間だった。

 足を踏み入れた途端目に入ったのは、短剣を振りかざす男と腕を掴まれながらも身をよじりそれから逃れようとしている少女。

 考える間もなく、マグノリアは走ってきたそのままの勢いで男を殴り飛ばした。子爵は他の男たちを牽制するかのように、彼女らとの間に立ち塞がる。


 突然の闖入者に、男たちがたじろぐのが分かった。マグノリアは自分が助けた少女に怪我がないことを確認すると、子爵の背中ごしに男たちを睨み付ける。



 「……え……村長?」


 睨み付けて、それが自分の知る顔であることに、気付いた。村長の後ろにいるのは、村の長老たち。自分が殴り飛ばした男(昏倒している)を見たら、それもまた長老の一人だった。

 振り返り、村長を睨み付ける。苦々しげなその表情は、自分たちを邪魔者だと考えているようにしか見えなかった。


 「一体、これはどういうことだ?なんでアンタが、この娘らを……」


 問い詰めようとしたマグノリアの言葉が途中で止まった。

 振り返りざまに一瞬視界をよぎった光景。それに遅ればせながら気付き、再び娘たちの方にゆっくりと首を向ける。


 目を泣き腫らして座り込んでいる一人の少女に抱きかかえられるようにして、倒れている少年の姿。

 眠っているようで、しかし蒼白の顔はピクリとも動かない。左胸から流れ出た血潮が、地面に大きな血溜まりを作っている。



 「…………ハル…ト……?」


 声が震えているのが、自分でも分かった。思考が遮断され、フラフラと吸い寄せられるように眠る彼のもとへ向かう足元も、覚束ない。


 固く目を閉ざしたハルトを見下ろした瞬間、力が抜けてマグノリアは膝からがっくりと崩れ落ちた。



 遊撃士なんて職業に就いていると、危険は日常茶飯事だ。僅かな油断、僅かなミス、僅かな慢心、僅かな不運。それだけで、人はあっけなく死を迎える。

 最も危険が多いのが、ベテランの域に到達したばかりの中堅と、駆け出しの新人。マグノリア自身も知人を幾人か失っているし、一時的にパーティーを組んだ相手に目の前で死なれたこともある。


 だから、これも()()()()()()なのだ。哀しいが、どこにでも転がっている出来事。遊撃士にとっての、ありふれた日常。


 けれども、今はそんな風に割り切ることが出来そうになかった。

 ハルトはまだ遊撃士になる前の素人である…という理由ではなく。


 

 他者を疑うことを知らない、無垢な心。

 世間も常識も知らずに突飛なことをやらかしてくれる、それなのに憎み切れない無邪気さ。

 村人たちを助けたいと言ったときの、驚くくらい真っ直ぐで強い眼差し。


 師匠、師匠と纏わりついてくる、小犬のようにキラキラした瞳。



 出逢ってまだ短いというのに、時間など関係なくマグノリアの心の中にぐいぐいと入り込んでしまった、不思議な少年。

 その喪失に、普段のように「遊撃士なんてそんなものさ」と嘯くことは、出来そうになかった。


 


 茫然自失のマグノリアと娘たちを背中に庇うようにして、子爵は村長たちに双剣を向けた。

 しかし、いきなり斬りかかったりはしない。



 「……ムルツァ村長、君たちは、自分が何をしているのか理解しているのか?」


 問いかけながらも、子爵はそれを想定し、それを怖れていたようだった。今の彼の表情には、全てを未然に防ぐことが出来なかった悔恨がありありと浮かんでいる。



 「……困りましたな、領主さま。それにフォールズ殿までも。祭りの最中、ここは部外者立ち入り禁止のはずなのですが」


 子爵の問いには答えず…答えるまでもないのだろう…村長はどこか諦めめいた口調で言った。


 「仕方ありません。貴方がたも、ヌシ様への貢ぎ物となっていただきましょう」



 「……貢ぎ物……?」


 ハルトの前でへたりこむマグノリアが、村長の言葉に反応してぽつりと呟いた。


 「貢ぎ物……この娘らは、それじゃ………」

 「平たく言ってしまえば、生贄…というわけだ」


 観念したように、子爵はマグノリアに告げた。


 「遥か昔から、この地域に続いてきた不条理で非合理的な風習だ」

 「おやおや領主様、何もご存じないのにそれは勝手な言い様ですな」


 吐き捨てるような子爵に反論する村長は、誇らしげだった。


 「五十年に一度、我らはヌシ様に生贄を捧げそのお怒りをお鎮めいただくのです。そうすることによって、その後五十年間村はヌシ様の裁きを免れる。儂らはずっとそうやって生き延びてきました。これは村を守るための、尊い犠牲なのですよ」

 「何が尊い犠牲だ!確かに、かつてはこの近隣にも強力な魔獣は生息していた。しかし、現代においてはヌシだのなんだの、そんなのは既に迷信だ。君たちは、いもしない化け物に怯えて無辜の人々を犠牲にしようとする只の殺戮者に過ぎない!」


 子爵の剣幕にも、村長たちは揺らがなかった。何百年と受け継がれてきた伝統の前に、たかだか十数年前からの領主の言葉など、無力に等しかった。



 「それは、貴方の勝手な解釈でしょう?所詮は余所者に、儂らの苦難が分かるはずもない」


 村長の口調と表情には、だんだん熱が籠り始めた。


 「いつから気付いてらっしゃったのですか?貢ぎ物に相応しい娘たちが次々と姿を消したときは、本当に焦りましたよ」

 「………………!」


 村長の言葉に、マグノリアは電流に打たれたような感覚を覚えた。


 どうやってかは知らないが、子爵は村の風習…生贄の儀式を知っていた。知っていて、生贄候補となりうる娘たちを拉致し、自分の屋敷の隠された地下室に閉じ込めていた。


 夏至祭りの日まで…………娘たちを、保護していた。


 

 「子爵……あんたは、この娘らを守るために……?」

 マグノリアの愕然とした表情を見て、子爵は諦めたように首を振った。もうこれ以上は隠す必要もない…否、隠すわけにはいかない、と気付いたのだ。


 「村長も長老たちも、彼女らが憎いわけではない。そして他の村人たちはこの事実を知らない。ならば、夏至祭りさえ無事に終わってしまえば安全だと思った。そのときに何事も起こらないことで、彼らもくだらない迷信から目を覚ましてくれるだろう…と」


 そして子爵は、倒れているハルトに痛ましげな目を向ける。


 「だから祭りが終わるまで少女たちを保護すれば、誰も傷つかずに済むと………だけど、こんなことになってしまった」


 再び村長らに視線を戻した子爵の表情は、断固とした覚悟に満ちていた。



 「僕はこの地方の領主として、領地と領民の安全を守る責務がある。それらに対し罪を犯した者を、許すわけにはいかない」

 子爵は、右手に握った剣の切っ先を村長に突きつける。

 「こうなってしまっては、穏便に済ませるわけにはいかなくなった。君たちを断罪し、責任者であるこの僕もまた、聖教会の裁きを仰ぐことにする」


 子爵の言葉に、マグノリアはようやく気付いた。

 彼が、何故頑なに真実を告げようとしなかったのか。



 地上界を席巻するルーディア聖教会。それとは明らかに異なる土着の信仰。生贄という、非人道的な振舞い。

 異端に容赦ない聖教会がこのことを知れば、間違いなく異端審問官が動く。トーミオ村は全て破壊され、事実を知る知らないに関わらず村人は皆処刑されるだろう。自らの監督下で異端の跋扈を許してしまった子爵の罪も大きい。異端審問の手が、領地内の他の集落へ及ぶ可能性も高かった。


 だから、そうなる前に秘密裏に自分の手で全てを収めたかった。娘たちを保護し、村長たちを諦めさせ、異端信仰を隠し通す。

 長い間信じ続けてきた風習を捨てることは容易ではないだろうが、「夏至と蝕が重なる」という条件が儀式に必須である以上、少なくとも次の五十年後までは猶予が生まれることになる。

 その間に、少しずつ近代的な考えを浸透させていくことが出来ると。

 そうすることで、村長たちは自分の考えを改め、村は異端嫌疑をかけられることなく平和でいられると。



 「だから、アンタは………聖教会から、この村を守ろうと……?」

 「貴女は、どうやら教皇庁と繋がりをお持ちのようだ。その貴女には、知られるわけにはいかなかった…………けれど、僕のその判断のせいで、ハルト君が…」


 ハルトの亡骸に目を落とした子爵は、自分を責めているようにも見えた。


 「こんなことになってしまい、申し訳ない。償いは、必ずさせてもらう」

 「何を馬鹿なことを。貴方もフォールズ殿も、他の遊撃士の方々も、五十年ぶりに眠りから覚めたヌシ様への生贄となるのですよ!」


 沈痛な表情の子爵と対照的に、晴れやかな表情で村長は叫んだ。


 「領主様は信じておられないが、ヌシ様は実在するのです。五十年に一度目覚めては、逆らう者に破滅を、崇める我らには繁栄を、約束してくださるのです!」


 両手を広げ、歌うように祈るように叫ぶ村長だったが、次の瞬間、身を強張らせた。



 それは、不意に漂ってきた冷気。或いは、冷気と紛う殺気。

 憎悪と怒りに彩られた、不可視の刃。


 レオニールが、藪の中から姿を現した。

 彼の視線は、彼の主に…ハルトに向けられている。


 「……レオ…」

 「……………………これは、どういうことだ……説明してもらおうか………」


 押し殺したような、レオニールの声。それは感情の爆発を抑えているというよりは、己の中の荒れ狂う激情をどう表出すればいいのか分からずにいるだけだった。



 その場にいる全員、重力が変化したかのような錯覚に囚われていた。

 現実には、そんなことはありえない。ただ、レオニールから漂う重く鋭い空気が、そう感じさせているに過ぎない。



 ゆっくりと歩き出したレオニールは、ハルトの傍まで来るとその前に跪いた。震える手をハルトに伸ばし…触れる直前、歯を食いしばってその手を止め、固く握り締めた。



 レオニールは、しばらく無言だった。

 しかし、その間に誰一人として動こうとはせず、一言も発さなかった。

 動くことも、声を出すことも、出来ないでいた。



 やがて、レオニールがゆっくりと立ち上がる。迷いのない表情で。


 「そうか……そういうことか。貴様ら全員、余程絶望を知りたいと見える」


 その昏い目に射竦められ、村長たちが色を失ってその場に崩れ落ちた。

 レオニールはそんな彼らを憎悪と怒りと侮蔑の目で見下ろし、さらに歩を進める。



 「貴様らは、赦されざる大罪を犯した。その愚行、貴様らのような矮小な存在如きの命で贖えるとは思うな。この近隣、貴様らに僅かでも関わりを持つ者は皆、一人残らず殺し尽くしてやろう……死が恋しくなるほどの苦痛を与えた後でな」

 「ひ……ひいぃいっ」


 喉の奥から潰れたような悲鳴を上げ、後ずさろうとする村長たち。しかし、腰が抜けているのかまったく動けない。


 恐怖もまた苦痛の一つだと、レオニールは焦らすようにゆっくりと彼らに向けて歩いていった。

 マグノリアは、感情的にはレオニールを止めたくはなかった。道義的には、止めなくてはと思った。

 しかし、声が出なかった。ハルトの死に直面したレオニールの嘆きと怒りが、自分を灼く炎のように感じられた。



 「…では、始めるとしようか」


 レオニールが、剣を抜いて。

 凄惨な殺戮劇が幕を開けようとした、瞬間。



 「んにゃにゃーにゃ、にゃにゃ!」


 どこからか飛んできたネコが、レオニールの前に立ち塞がった。




 





 


エルニャストがいると緊迫感が続かなーい。

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― 新着の感想 ―
[一言]  ここで子爵の行動の意味がはっきりしたわけですが、結局ハルトたちが彼の足を引っ張ってしまった感じになっちゃってますねぇ(- -;a  ハルトはハルトで、村長に刺されて倒れちゃってるし……。 …
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