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ダイタイダタイナタイダ4

 ――――warning!――――warning!!――――warning!!!――――


「来たわね」

「……ああ」

N、? アァー……TSUいに、か!」


 ゴルゴンゾーラの眼が不気味に輝いた。ロックフォールはそんな彼女を不安に思ったが、戦意がないよりはずっとマシだと思った。自分とは正反対の、戦闘狂なのだろう。


 空が薄荷色に侵食されていく。それと同時に、この塔以外の建造物は姿を消していく。黄泉ヨミと現実世界は別物、自分らの世界が破壊される前に食い止めなくてはならない。


 緑の空に黒い月。この奇妙な景色にも慣れてしまった。ウロとの交戦が初であろうゴルゴンゾーラは楽しげだ。


 地面からめきめきと黒い何かが募って来る。バキバキ、パキ、と耳に刺さる音を発しながら伸びる、伸びる。それは次々に大地を裂く。――鬱蒼とした、黒い森林が広がった。木々の間から蔦が垂れ、葉は散った瞬間に枯れる。


 ――――操縦が……しにくいな、これじゃ……。


 突風が一つ、吹いた。殴るかのように勢いを持ったそれは、ロックフォールの戦闘衣装である軍服のマントを翻した。戦車――ラジコンを操縦するには向いてない立地である。


「さて、どうしましょうかね……。森はあるけど、肝心の虚がいないわ」


 戦闘衣装に着替えたゴーダが目を細め虚を探そうとする。「……とりあえず、伐採しちゃいましょ」


「えっ」塔からゴーダが飛びおり、自身の鉤爪で蔦を裂き、葉を破いた。「この量は無理があるぞ……!」


 確かに、木の幹を折ることは出来なかった。掻いた痕が残るのみ。「ダメね、キリがないわ」


「……言わんこっちゃない」


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