第1話
●天文22年1月 (1553年)尾張国
気がついたら、お爺ちゃんに抱えられてます。
俗に言う高い高いでしょうか?いや頭は大丈夫か?って大丈夫なつもりですけど・・・今は不安で一杯です。
「殿を追いかけてきたら、こんな場所に赤子が捨てられてるとは・・・なんと嘆かわしい」
赤子である俺?を高い高いしながら話すお爺ちゃん。赤子=俺?みたいですね。おかしいですね、俺は大人だったはずなんですが・・・。
頭の整理が追いつかない。ちょっと思い返してみましょうか・・・今に至る前は、仕事を終えて家に帰宅し時代小説を呼んだりサイト巡りをして寝たはずなんだよね
で、気がついたら今に至るんだよね
うん、おかしいね。凄くおかしいね。何をどうしたら今に至るんですかね?
しかも、このお爺さん時代劇や大河に出てる人みたいな格好だし髷がありますよ。
あれですかね?俗に言う転生ですかね?今、何時代なんですかね?鎌倉?室町?戦国?江戸?どれなんだろう?
とりあえず生きながらえたいけど・・・今、このお爺ちゃんにポイッてされたら終わりですね。
「しかしながら、殿を追いかけたいが赤子を見捨てはおけんな」
キタっ!コレ!! 不安な気持ちを一掃うするような台詞。
しかしながら凄く眠気が・・・お願いだから、捨てないでくれ!そう願いながら眠気に抗うも抵抗できず深い眠りにいざなわれてしまう。
「おや?寝てしまったか。とりあえず殿を探しながら赤子を連れ帰るかの、家内は驚くだろうが捨ててはおけぬからの」
「爺っ! 赤子を連れて何をしてる?」
「これは殿、探す手間が省けましたな。いや、殿を探してたら捨て子を拾いましてな、このまま捨て置くにはあまりにも不憫と思いましてな」
「爺は優しいの。これも何かの縁だ、しかとその赤子を育てよ」
「はっ。御意にございまする。この爺、この赤子を殿に仕える立派な武士に育て上げまする」
「爺、とりあえず腹が減った城へ戻るぞ」
「はっ。しかし殿、家督を継いだのだから、もう少し考えて行動していただきませんと」
「爺、小言は後で聞く。早く城へ戻るぞ、この寒空の下だ赤子が寒がってるゆえな」
「赤子のことを言われたら、ここでネチネチと諌言する訳にも参りませんな」
まるで親子のように仲良く喋りながら、二人は寒空の夕日の中、帰路につくのであった。
●那古野城内
目が醒めたら室内に居ました。先ほどとは違って暖かいです。
どうやら拾ってもらえたみたいです。
先程から、話してる内容を聞いてるとどうやら拾ってくれたお爺ちゃんは平手政秀さんみたいです。
どうやら、俺を養育してくれるみたいです。
やっぱり転生したっポイですね。平手政秀さんと言えば信長の教育係だったはず。
となると。今、小言を言われてるのが信長さんでその横に居る女性が濃姫かな?
それにしても信長さんイケメンです。簡単に言ってますけどイケメンです・・・もの凄くイケメン。
そして、横に居る濃姫と思われる女性はめっちゃ綺麗です。妖艶ですよ!お兄さん!!妖艶!!
赤子の俺でも、ちょっと見とれてしまいますモン。
平手のお爺ちゃんが居るってことは、1553年前なんですかね?うろ覚えの知識なんで確証がないですけど・・・
史実どうりなら、1553年にはお亡くなりになる筈だったけど・・・あれ?平手のお爺ちゃん亡くなったら、誰が面倒見てくれるんですかね?
それとも、俺の存在で歴史が多少変わるのかな?不安そうに頭をキョロキョロ動かしてると
「お前様、この子を私が育てても?」
「ん?お濃、いきなりどうしたんだ?」
「いえ、お前様と一緒になって未だにやや子が出来ないので。この子を見てたら可愛くて可愛くて」
「しかし、爺が・・・」
「殿っ。是非とも濃姫様に養育を」
「平手殿、私と平手殿で養育しましょう」
「姫、勿体無きお言葉、有り難く」
「爺、では爺とお濃でこの赤子を養育してくれ」
そんな感じで俺の養育係り?が決まりました。俺、これからどうなるんですかね?とりあえず、頑張って生き残りたいんですけど・・・いやはや
「ところで・・・この赤子の名をどうするか」
「お前様、名付け親は平手殿にお願いしましょう」
「では爺、赤子の名をつけてやれ。一応、平手家の者として扱うゆえ」
「では、それがしの幼名を引用して。狛千代と」
三人が俺を囲んでにこやかに話している。今日、この時から俺の名前は平手狛千代となった。
この先、待ち構えてる数々の合戦。そして本能寺の変、なんとかして命を救って貰った恩を返さなければと硬く決意し、浅い知識ながらも頑張って生き延びようと思う狛千代であった。
皆さん、始めまして朧忌憚某です。
初投稿作品となります。至らない点等多々あると思いますが優しく見守っていただけたら幸いです。
頑張って書いていきたいとは思いますので、よろしくお願いします。




