オムライスに駄々もれな彼女の本音
「また来たの? 暇人ね。こんなところに来てないで就活したらどうなの? 働きなさいよこのニート」
腰に手を置いて、フンっと顔をそむけるメイドさんは素直じゃない。
――就活、応援してるから。
オムライスに書かれた文字がきっと君の本音。
「ハロワ行こうかな」
振り返る君の寂しそうな顔。
あれ、応援は?
*
ニートがフリーターにジョブチェンジした。偶の休みにしか店に来てくれない。
「べ、別に寂しくなんてないんだからね! 別にあんたの顔なんて見たくないし、心配なんてしてないんだから!」
――もっと会いに来なさいよ、ばか!
オムライスの文字を見た彼は笑って私の手を握る。
そんなある日の幸せな午後。