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【更新停止中】一日一話三十分  作者: 針野 あかうめ
一週目 世界観:現代 お題:男女の出会い

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四日目 空から降ってきた話


皆は、忘れられない出来事ってある?

 オレにはある。数年前に、一生忘れないなって思える出会いがあったんだ。


 *


 その日はよく晴れた晴天で、ジッとしていても汗が垂れ流れる程暑い日だった。だから、早く帰りたくて走って帰っていた。

 ふと、人の声が聞こえた気がして、上を向いたんだ。それがきっと、分岐点だった。


「……ぇ?」


 上から人が降ってきていた。女の子だった。

 オレより年上そうな、黒髪の。


 女の子は公園の森の中に落ちていったから、その時のオレは急いで駆け寄ったんだ。落ちた場所は木が密集していたようで、ちょっと高い所に引っかかってるだけだった。下に降りようとしていた彼女を、オレは下ろすことを手伝ったんだ。


「手伝ってくれて感謝する、ありがとう」

「ど、どういたしまして…?」

「……では、失礼させ⸺」

「⸺ま、まって! 君、どうして空から降ってきたの!? 怪我してない?」


 当時のオレは沢山の質問をした。だけど女の子はオレの質問も何一つ答えず、オレの前から立ち去ろうとしていた。


 ここで逃しては、オレのガキ大将としてのプライドが許さない。当時のオレはそう思ったんだ。今思い出しても、ガキ大将では無かったんだけど。

 とにかくその時のオレは、女の子の足を止めたくて手首を掴んだり足にしがみついたり……十分くらい格闘してから、女の子は諦めたように息を吐いてこう言った。


「私の負けだ……好きに連れてけ」


 *


「おい弟、何見てるんだ?」

「あ、姉貴。掃除してたら、姉貴とあった頃のアルバム見つけてな。それ見てた」


 あの日出会った女の子は、オレの姉貴となった。

 今でも、空から降ってきた理由を一切語らないが、オレらの親は知ってるらしい。姉貴が破天荒な理由を聞いたらそんなことを零していた。いや、家族に迷惑掛かってないからって破天荒は怒りなよ。


「ほーん……あぁ、そうだ(じん)。明日って父達って居なかったよな?」

「そうだな……それが何?」

「明日彼氏連れてくるから、私の部屋近づくなよ」

「……彼氏? 男には命、女には心の恐怖を与える姉貴が?」


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