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一日一話三十分  作者: 針野 あかうめ
五週目 世界観:異世界 お題:架空の宝石神
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四日目 成功と冷静の神


『⸺真の成功は須臾には成せぬ。時と経験を重ねた先にこそ、真の成功と言える』


 このお言葉は、成功と冷静の神オニキシアス様から加護を授かった静の賢人、ベルディル様が晩年に遺したモノです。


 彼の御方は、幼き日に神オニキシアス様から窮地を脱するヒントを頂いて以降、賢人となる事を志しました。十を過ぎる頃に我らがジュリンナ教の総本山を目指しながら修行と研鑽を積み上げ、齢七十を過ぎた頃に総本山へと辿り着き、ジュリンナ教の賢人として認められました。


 ⸺えぇ、そうです。どの様な辺境の地であれど、五年もあれば総本山へと辿り着きます。静の賢人ベルディル様は遠く遠く、回り道をしました。

 妻帯せず、酒に溺れる事も無く、賭け事を行わず。ベルディル様は、当時としても極少数な程枯れ⸺……コホン、無欲な方でした。

 ベルディル様にある欲は、生きることと再び神と邂逅して感謝を直接伝えること。そう、当時の聖女様がご自身の日記に記録しておりました。


 ベルディル様の賢人としての記録はごく僅かです。というのも、ベルディル様が現賢人として活動していたのは五年にも満たなかったからです。

 寿命では無く、当時総本山を襲った邪悪な竜に最前線で立ち向かいました。そして邪悪な竜が絶命する瞬間、最後の足掻きとして放った、聖女様を狙った魔法から庇い、深手を負いました。その傷は、癒やしと解呪に長けた当時の聖女様にも治すことが出来ずにそのまま息を引き取ったそうです。


 ⸺おや、もう時間ですね。仕方ありません、今日の授業はコレで終いです……⸺え、授業中と普段の態度が違いすぎる?

 あのねぇ。このようなド田舎に、真面目なシスターが赴任してくる訳ないでしょうが。孤児院育ちでシスターにしか成れなかったからやってるだけで、本当なら飲酒も喫煙もしたいですよ。ほらほら、授業は終わったんだから、サッサと解散しなさい。今日の日曜学校は終わりですから。


 ………前世が真面目にやり過ぎた分、今世は自由奔放に生きたかったんだがなぁ。一度神に関わったら、どれだけ魂が廻ろうと神から離れることが出来ないとはな。

 知っておれば、断ったんじゃがな……。


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