五日目 せめて、常時人で在りたかったよね
アタシさ、うん。スゴいジョブがいいなぁとは思ってたのよ? 簡単には死なない様な。だけどさぁ……「狂戦士の戦斧」って何?
血だらけになるの当たり前だし、勇者パーティの狂戦士ってこの世界出身の男だし、ふっつーに人間体と武器体があるせいで毎朝毎晩顔見合わせるし……何なん!?
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「えと……毎週恒例、異世界組の慰労会を始めます」
「「うぇーい!」」
「二人とも……先生が居ないからって、二十歳前の飲酒は…」
「ウッセーぞメルっち! アタシらの苦労が分からない訳ないでしょお〜???」
「そーソー、ウチらの心にはもう必須なんだよぉ…」
「また、止められなかったか……」
「勇者」こと明石 芽瑠斗。「賢者」こと夕暮 椎奈。「バフ使い」こと杜式 友近。そして、「狂戦士の戦斧」こと矢口 亜美。
この四人が、魔王討伐隊の異世界組だ。他の人は飛ばされるか、魔王討伐にそぐわないジョブだった為、アタシ達だけだ。
「アタシさー、女捨ててると思う。だって武器になってる時って全裸なんだもん! アタシ凄くない!?」
「うんウン、あーちゃんは前線で戦ってくれてるもんねぇ……よぉーしよーし」
「あ……また…」
「メルト、お前も呑まれて気を楽にするのも一つの手だと思うぞ」
「トモくん、悪魔の囁きしないで。僕は元の世界に帰って母さん達を楽にしてあげないといけないんだから、二十歳前の飲酒はしないよ」
半年経ってもアタシが耐えられている理由は、まず間違いなくしぃちゃんとメルっちにトモっちが一緒にいるから。元の世界でも、この四人は昔から何となくつるんでた幼馴染的な関係だったから、今でも気が楽になるんだ。
「それでそれでさ、グーくんっていっつも無口で会話しづらい! 戦いの時はすんごい喋るのに、戦い以外だと全然会話になんないの! いくらアタシでも、なぁんにも反応が返ってこない相手にずっと話し掛けるのは心が折れるよぉ!」
「確かにぃ! アグレス君ってば素っ気ないよねぇ〜。デモでも、大っきな傷あるけど顔はイイじゃん? そこら辺はどお〜?!」
「そこは嬉しい! カッコイイ男だから全裸になっても我慢できてるまであるぅ!」
「「アッハッハッハ!!!!」」
しぃちゃんと大いに盛り上がっていたから、メルっちとトモっちが話してた内容は頭に入ってこなかった。
「アグレスさんって、結構喋るけど……」
「女性の前では緊張する御仁だから、仕方あるまい。それに……」
「それに?」
「………いや何。いつか、アミにシュピネイルの花を贈りたいと零していてな」
「シュピネイルの花って確か……この世界で告白の」
「あぁ。アグレス殿は戦いの時は戦闘狂だが、普段は誠実な御仁だからな……責任という引け目もあるのだろう」
「あ、なるほど。……アミちゃん、どうするのかな?」
「その時になれば、我らかシイナを頼るだろう」
「…そだね」




