二日目 雨の中で拾う、猫
「⸺……?」
放課後、雨が降りそうだからと普段はあまり通らない近道を通って帰宅したのがよくなかったのか。
拾ってくださいと書かれたダンボールの中に、セーラー服を着たクール系美人が座って入っている。しかし、それだけでは無く………猫耳が生えている。よく見たら尻尾もある。なにコイツ、新手のプレイ?
そんな風に考えたのだけど……。
「ぁー……拾いませんか?」
⸺結局、連れて帰った。
*
家に入る三分前くらいに降り始め、家の扉を開ける時にゲリラ豪雨のかと思うほどの土砂降りにより、僕と女の子はびしょ濡れになってしまった。
ビタリと引っ付いている感覚が気持ち悪いな…。
玄関の鍵を掛け、カーさんを呼ぶ。
「カーさん、また人拾って来たー! あと服濡れたー!」
僕の運が悪いのか、拾われる方の運がいいのか。僕はよく、人や動物を拾う。酔っ払いや迷子、DV彼氏から逃げてた人もいたっけな。
だから、なんか見た目が違うだけなど、僕が拾う事を躊躇う理由にはならないのだ。
「あらあら大ちゃん、またなのぉ? 今度はどんな子かしら?」
僕の呼ぶ声によって、家の奥からバスタオル二枚と僕の服、それと男女両用の服を持って、ゴツメのオネェが姿を現す。
血縁的には、父親に当たるカーさんだけど、女性に目覚めたことと名前が和智だから、僕はカーさんって呼んでる。本人も喜んでるし。犬二兄ちゃんは嫌ってるけど。
見た目や態度が周りと違うだけで、僕らが毎食外食しても余裕を持って貯金出来るだけの収入と家の家事全般やってる超人なんだから、もっと感謝すればいいのに。
「女の子、なんか生えてる。本物かな?」
「きゃあー! 可愛いわ♡ もっと可愛くしてあげなきゃ!」
「あ、連れて行かれちゃった……」
カーさん……仕方ない。ちょっと恥ずかしいけど、玄関で全部脱いで、持って来てもらった服に着替えて……⸺よし、制服は洗濯機の前に持っていけばいいかな。
お風呂は女の子が使ってるだろうから……キッチンの方からお湯取って身体拭くだけにしようかな。




