六日目 魔法少女に飼われながらの逃走劇
かつて、この世の中はどいつもこいつも脆弱な者ばかりと嘆き、最強の軍団を作るという野望を掲げ立ち上がった男が居た! そんな彼は今! ヒーローに飼われていた!
「⸺どうしてこうなったんだっ!?」
説明しよう! 今、我々の目の前で飼い犬のごとく首輪を着けられているのは、大きな野望を掲げ一部からはラスボスとまで言われた男、ガレーリォがこうなった理由は、数日前まで遡る。
当時、彼はヒーローの中でも魔法少女と区分されるチームと最終決戦を行っていた。そして一歩届かず、チームのリーダーに敗れた。その後、彼を収監する為に警察を呼んでいたのだが……チームの一人がボロボロの彼を攫い逃亡したのだ。
「お、おいお前! 何故俺様と逃亡しているのだっ、それもこの様な屈辱的な行為を…!!!」
「………⸺だって、素敵ですもの!」
「は?」
「こんなにも人外俺様ラスボスが、私に飼われて私の為に周囲に牙を向ける……そんな素敵を望んでしまったら、あのまま引き渡せば二度と実現できないじゃない!」
ガレーリォは知らなかった。変態という言葉と、その存在を。
彼は力とカリスマ力で軍団を統率していた為、搦手といった行動は幹部に任せっきりだった為、この手合いに対する抵抗力が無かった。
しかし、見方を変えれば純粋無垢とも言えるガレーリォも⸺!
「⸺ぇ……ハ……えっ? なんっ、えぇ……???」
困惑と引くという事は出来るのだ! ………え、なんか脱線してるって? 仕方ない、真面目に物語を語ろうか。
「兎も角、私は貴方を生かすためにヒーロー辞めますわ! でもでもっ、ヒーローのまま貴方を飼えるのならば話は別ですけど!」
「ぉ、おう……そう、か…」
ガレーリォは戸惑いながらも彼女の意見を聞き、自分の中で話を纏める。そして纏めた結果……。
「(うむ……この女に関わり続けるのは駄目だ!)」
当然の結論が出た。なので彼は、ヒーローの追手を気にしながら彼女から逃げ出す事を始めた。
*
「そろーり……そろー⸺あだっ!?」
「あらあら、お手洗い? じゃあ、あそこの電柱にでも」
「せめて人型として扱ってくれないか!?」
*
「⸺ん”く”く”く”……千切れねぇ…」
「ガー君、駄目じゃない。折角弱ってた貴方に首輪を掛けたのに、力が戻り始めた貴方にまた掛けるのは苦労するわよぉ?」
「うるせぇコレが原因でテメェの言葉が命令になってんだよ!!!」




