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一日一話三十分  作者: 針野 あかうめ
二週目 世界観:ヒーロー世界 お題:悪役側
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五日目 フリー怪人の似非方言野郎


 ワシはフリーで怪人をやってるカラトオっちゅうんやけど、チョイと話聞いてや。

 フリーで仕事貰っとる野良怪人として生きとんやけど結構おるんよ、フリー怪人っちゅうんは。でな、ワシは最近主に三つの組織から仕事もらっとったんやけど、そのうちの一個がヘマやらかしてもうてな。組織内情報ばら撒きおったんや。そう、ワシの悪の履歴書とも言える情報もな。


 ほんで、ワシの情報がヒーロー界隈に広まっちまってな……ワシの弱点がヒーローなら誰しも知っとるもんになっちまった。ほんまヒドイ話やで、ワシはただ生きるために仕事をしとっただけやのに。


 ⸺せやろ? 自分でいうんもアレやがワシ、結構悪名高き怪人やねん! そしてかっこえぇ! 次のミスター怪人コンテスト受賞はワシ以外あらへんで!

 ……すまん、興奮してもうたわ。そうそう、今日は今回の件で溜まったストレスを、噂の悪御用達のキャバに癒やしに貰いに来たんや。それにしても嬢ちゃん、聞き上手やなぁ。ワシばっか話してもうてるわ。

 話を聞くのは好きでそれに口も硬い、そんな嬢がおるって聞いとったから、来てみたんや。噂通りの嬢ちゃんでワシ嬉しいわぁ。


 ⸺うん? 怪人になる前は何してたって? ………うーん。そもそもワシ、生まれつきの怪人……ちゅうかバケモンやから、戸籍自体持ってへんのや。やから、戸籍をちゃんと持ってたら怪人としては生きてへんかったん思うよ?


 ⸺そやな。生まれつきのバケモンでも、審査を受ければ社会に生きていける制度があれば、ワシみたいな生きる選択肢が悪しか無い奴も減ると思うわ。やけど、ワシと同じ生まれつきでも、悪が性に合う奴もいる。人間と形が違うだけで、精神っちゅう中身はそんな変わらんと思うで。


 こんに話を聞いてもろて悪いなぁ……ん? ⸺お、おう。いっちゃん高いのか……しゃーない、ワシ奮発してやる。ここまでの聞き上手やと思ってへんかったからな、ワシの負けやで。

 ⸺おん? 移動するんか? こういうのって、タワーやあらへんのか?


 ⸺んあ!? じょ、嬢ちゃん? なんで銃なんか持って………は? ヒー、ロー組織の………? そんじゃあここは……情報収集の場っちゅうんか!?

 離してく⸺………え? 刑期を全うすれば、生まれつきを選択肢を増やす手伝いをするって?

 馬鹿やろ、嬢ちゃん。ワシみたいな嘘をついてもおかしかない悪の話を信じて、挙句に手伝うとか、お人好しにも程があんで!


 ⸺…っ。ワシ、は………ただ、羨ましかったんや。家族ってモンの暖かさが。



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