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変わらない日常

僕の名前は神木陰翔(かみきかげと)15歳。勉強も運動も平均以下、特技はあるかといわれれば普通の人より多少目が良いという程度で、[無能]を現実に体現したかのような陰キャだと思う。ただ、唯一他人と少し違うところがある。それは我が家が地域で有名な霊能力者の一族であることだ。父の操司(そうし)は神木家第96代目当主で、祈りを込めた札を操り、札から火の玉や、風を出すことができる。母の守杜(すず)は結界術の天才で父と同じように札を扱い、札を媒介として高度な結界を張ることができる。妹の(れい)は14歳で式神の一体を未完成ではあるものの顕現させることに成功した未来ある卵である。こんなすごい家系に生まれたけど、僕は幼い頃妹を庇って呪いを受けてしまい、霊能力を操ることが家族で唯一できない。そのため学校では有名な家系出身なのに霊能力が使えない[無脳]の烙印を押された。そのため学生生活にはあまり良い思い出がない。しかしそんな生活からも後一カ月でおさらばだ!4月から俺は他県の高校へ進学し、一人暮らしをするからだ。両親からはかなり反対されたが、何とか説得に成功した。これで[無脳]と呼ぶものもいなくなるし、家にいることで家族にこれ以上迷惑をかけずに済む。この事を最近妹に話したら、目に涙を浮かべ悲しそうな顔をしていた。無能がいなくなるのになぜ悲しいだろう?と疑問を少し抱いたが、そんな事はすぐに忘れた。新しい学校での僕の目標はすでに決まっていた。それは[自分の家系を誰にも知られずに、波風立たない普通の生活をすること]である。新たな生活に対する想像を膨らませながら今日も僕は眠りについた。

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