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2/10〜2/16

2/10


恋愛バラエティーを見ている時、ずっと祈るように手を組んでいたからか手が痛い。

どんなけ力入れていたんだろう。

だって、すっごいワー! キャー! ってなったんだもん。

終わってから、菫ちゃんと電話で盛り上がりすぎて喉も痛いしね。

次のシーズンも楽しみ。


お母さんにいつチョコを買いに行くか聞いたら、「もう行ったわよ」って言われた。

ついつい「アイスー」って落ち込んだら、「明日買ってきてあげるわ」って約束してもらえた。

やったー! お母さんにもバレンタインは用意するからね!

大好き!


――――――――――


2/11


今日お母さんが約束通りアイスを買ってきてくれていたんだけど、お父さんに半分食べられてた。

お父さんが言うには、お父さんが子供の時にご褒美として買ってもらっていたアイスで、3月に販売終了してしまうからどうしても食べたかったとのこと。

だとしても、私のアイスだったのに。

聞かれたら分けて食べたけど、聞かれる前に食べられるのは違うよー!

バレンタイン、お父さんにあげる分は失敗作にしてやる。


――――――――――


2/12


明後日がバレンタインだからか、みんなソワソワしてた。


後、アイドルのオーディションの話でも盛り上がってた。

私はSNSくらいでしか知らないけど、沼落ちしている子が多いようで、ちょっとした言い合いも見たことがある。

みんな、自分が応援している人が受かってほしいんだろうね。

だとしても、ものすごい数から残っている人達ってだけですごいんだから、「誰が受かっても『おめでとう』ってお祝いしようね」じゃダメなのかな?

「見ていないからそんなことが言えるんだよ」って怒られそうだから口を閉じているけどね。


確か土曜日に決まるって言っていたはず。

NECTや来週、荒れそうだな。


――――――――――


2/13


玻璃と琥珀くんには正直に「バレンタインだから!」ってストーカーを止めてもらい、菫ちゃんと桃簾と買い物を済ませて、桃簾の家でチョコ作りをした。


桃簾は100均が初めてだったようで、とても楽しそうにしていて、全然帰ろうとしてくれなかった。

今度大きい100均のお店に連れて行ってあげるからと、なんとか100均を後にできた。

本当に大変だったけど、高木さんの名前を出すと「仕方ないわね」って気持ちを切り替えてくれた。


3人で頑張って作ったチョコは、ミニチョコパイとスティックチョコパイとパルミカレ。

桃簾にパイシートでチョコを包むミニチョコパイがいいって言われたので、パイシートを使い切るためにスティックチョコパイとパルミカレを追加した。


もうめちゃくちゃあの可愛いインフルエンサーにハマってんじゃん!

って心の中でだけ突っ込んでおいた。


てか、難しいものじゃなくてよかったよ。

三角に切ったパイシートにチョコを包むだけだからね。

スティックチョコパイは細く切ったパイシートを三つ編みにして仕上げにチョコをかけるだけだし、パルミカレも重ねたパイを細く切って最後にチョコかけるだけだからね。

焼く時間が必要だから夜遅くまでかかっちゃったけど、大成功して3人で喜びあった。


明日は玻璃に改めて「好き」と伝える日。

パックもしたし、髪の毛のトリートメントも高いやつを使った。

初めて彼氏がいるバレンタイン。

ラブラブな1日になりますように。


――――――――――


2/14


玻璃とはもうニヤけ顔が止まらないくらい、イチャイチャなバレンタインを過ごした。

会話をする度に語尾に「好き」を付けて、今日1日で何回言ったか分からないくらい伝えた。

玻璃ははじめは驚き、中頃では呆れ、最後には可笑しそうに笑っていた。

真っ赤にさせることはできなかったけど、チョコも喜んでくれたしで幸せな1日だった。


だけど、玻璃にチョコを受け取ってもらえなかった人たちから睨まれて「とほほ」な時間もあった。

怖いくらい敵意を剥き出しにされると、やっぱり気持ちが落ち込む。

だからって玻璃を譲るつもりはないし、彼女は私なんだから胸を張って堂々とした。


これから先、きっと今日みたいなことはあると思う。

玻璃を誘惑しようとする子も出てくるかもしれない。

でも、絶対に負けない。

玻璃に好きていてもらえるように頑張ろう。


って、玻璃は私のどこが好きなんだろ?

聞いたことあったっけ?

うーん……


――――――――――


2/15


玻璃に「私のどこが好きなの?」と尋ねたら、「逆にお前は俺のどこが好きなんだ?」と聞き返された。

真剣に考えて「なんだかんだ面倒見がいいところ?」て答えたら、軽く頭を叩かれた。

そして、「なんだかんだ世話が必要なところだな。俺がいないと生きていけないって特別感あるだろ」って言ってきた。


開いた口が塞がらないとは、きっとこのことだよね。

使い方合ってるよね?


まぁ、それはいいとして、玻璃ってば相当寂しい人生だったんだろうな。

自分がいないと生きていけない人がいいなんて、究極の寂しがり屋の発言だもんね。


本人にそう返したら、ものすっごく怒られたけど、私が手のかかる子だと認めたくないので、私としては玻璃が究極の寂しがり屋さんってことでいい。


――――――――――


2/16


昨日河内さんには手作りチョコを渡したけど、高木さんにはチロルチョコ300円分にした。

菫ちゃんと桃簾と3人で作ったものだし、手作りを渡すのもどうなのかなぁと思って違うチョコにした。

チロルチョコは桃簾と一緒に食べるそうだ。

桃簾がいる場で買っているので、桃簾が食べたがっていたやつを伝えている。

ちなみに、琥珀くんにはブラックサンダーを渡している。


高木さんに今年の収穫を聞いてみたら、「7個」と教えてくれた。

「ほとんど友チョコだけどね」と笑っていたけど、「ほとんど」ってことは「本命」もあるってことだよね?

それってもらってよかったの? と思ったけど、桃簾は「私が選ぶほどの人間なんだから当たり前の数ね」と嬉しそうにしていたらしいので問題ないっぽい。

さすが桃簾。ぶっちぎりで綺麗なだけある。


私は、玻璃が全部断ってくれたから平和だったんだな。

ありがとう、玻璃。

2日遅れだけど、感謝しているよ。




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