4/29〜5/5
4/29
月曜日が休みって嬉しい。
昼過ぎまで眠れるって最高だよね。
夜はお店が閉まったから、家族で中華を食べに行った。
あの店、エビチリが本当に美味しいんだよね。
でも、今度行ったら麻婆豆腐にしよう。
隣の席の人が食べてて、美味しそうだった。
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4/30
菫ちゃんとGWの予定を話してたら、蘭ちゃんがすごい勢いでやってきて「今日って玻璃くんの誕生日なの!?」って、菫ちゃんに詰め寄ってた。
日付を確認した菫ちゃんは「あ、そうだね。誕生日だね」と言ってたけど、蘭ちゃんは何も言わずに去っていった。
何なんだ、あの子は。
菫ちゃんと首を傾げ合っちゃったよ。
それにしても、今日誕生日なんだよね。
プレゼントをあげる仲じゃないけど、「おめでとう」くらいはNECTで送っていいかな?
うーん……どうしようかなぁ……もうすぐ日付け変わっちゃうしなぁ……でも、突然送られてきたら気持ち悪くない? なんで知ってんの? ってなるよね……えー、でもなぁ……
あ、悩んでる間に日付け変わっちゃった。
言いたかったような、言いたくなかったような。
あー! なんか気持ち悪い! 寝よ寝よ!
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5/1
体育で転けて手を擦りむいたから保健室に行ったら、鳳城玻璃くんがちょうど保健室から出てきた。
驚いて固まってたら「お前、砂糖控えた方がいいぞ」と言われた。
はぁ? だよね。
言われた直後も「はぁぁぁ!?」って叫びそうだったよ。
あーもー、好きとか絶対に勘違いだわ。
あんなデリカシーない奴好きじゃない。
私……太ってないよね?
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5/2
自販機でいちごミルク買っている時に、ダブル鳳城に出会した。
琥珀くんが菫ちゃんに話しかけたから、手持ちぶたさからなのか、玻璃野郎は私の手元を見て呆れたように息を吐き出した。
いちごミルクをかけてやろうかと思ったよね。
でも、そのいちごミルクは玻璃野郎に取られ、代わりに玻璃野郎が買ったブラックを渡された。
私もだけど、その場にいた全員が目を点にしてたよね。
何も言わずに去っていくもんだから、琥珀くんは追いかけて行って、残された私と菫ちゃんは呆然とした。
思い返しても意味不明すぎる。
ブラック飲めないんだから、私のいちごミルク返してほしい。
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5/3
GW1日目は、昼も夜もバイト。
常連さんたちも休みだから、普段の土日よりも来てくれる人は少ない気がした。
その中、昼も夜もダブル鳳城はやってきた。
「ブラック飲んでないから今度返す」って言ったら、眉間に皺を寄せられた。
いや、その顔したいの私だから。
琥珀くんに「原田さん、怪我はしないようにね」って言われたけど、普通みんな怪我しないように生活してるよね?
転けたことを菫ちゃんに聞いて心配してくれたのかな?
琥珀くん、いい子だ。
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5/4
今日もバイト。
GW中日だからか昨日より暇だった。
天気いいもんね。みんな遊びに出かけてるんだろうな。いいな。
そして、夜にダブル鳳城はやってきた。
今日は家にいる時にNECTが送られてきたから、忘れずにブラックを持ってきた。
突き返すと、不機嫌そうにしながら受け取ってくれた。
あんな顔されるなら、お父さんにあげればよかった。
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5/5
待ちに待った菫ちゃんと遊ぶ日。
めちゃくちゃ天気良くて、絶好のウインドウショッピング日和。
学校外で初めて遊ぶからちょっと緊張したけど、ものすっごく楽しかった。
私服の菫ちゃんも可愛すぎて、何枚も自撮りしちゃったよ。
お洒落なカフェを見つけて、お茶しながら昨日と一昨日のことを菫ちゃんに話した。
菫ちゃんは「琥珀くんが……そっか」と呟いた後、考え込んじゃったけど、昔のことを話してくれた。
実は中1の終わりに琥珀くんに告白をされて、色んなことが信じられなくて疎遠になっていたこと。
食堂で助けられてから、また少しずつ話すようになったこと。
菫ちゃんは琥珀くんのことを信じようと思ったから、私にも2人を信じてほしいこと。
言葉を選びながら話されたから、内容がよく分からなかったけど、きっとそういうことを言いたかったんだと思う。
菫ちゃんに「琥珀くんのこと好きなの?」って聞いたら、「そういうんじゃないよ」って真っ赤になって慌ててた。
あの反応、絶対好きだと思うんだけどな。
菫ちゃんと琥珀くんかぁ。
可愛い2人が付き合ったら、めちゃくちゃ可愛いしかないよ。
菫ちゃんから話してくれるようになるまで待とう。
早く恋バナ聞けますように。