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12/23〜12/29

12/23


高木さんも喜んでくれてよかった。


それで、クリスマスをどう過ごすかの話になって、高木さんの予定は、バイト終わりに友達の家に行って夜通しパーティー → 少し寝に家に帰る → バイト → イブとは違う友達とパーティーとのこと。

両方予算2,500円以内のプレゼントの持参が必須らしく、「面倒くさくて同じプレゼントにしたよ」と言っていた。


というか、2日続けて夜通しパーティーをするってパリピすぎる。

河内さんは「バイトだからコンビニのケーキとチキンくらいは食べようと思っているよ。人混み嫌いだから、遊ぶのはクリスマスじゃなくてもいいの」と言っていたのに。


大学生だからとかじゃなくて、これはもう人種の話なんだろうな。

私はきっと河内さん寄りに成長する気がする。

さすがに高木さんのアグレッシブさには驚いちゃったもんね。


――――――――


12/24


学校が終わったのも嬉しいけど、玻璃とのデートも幸せだったー!

えー、もー、なにー。世の中のカレカノが居る人たちは、毎年あんなにも楽しいクリスマスイブを過ごしてたの?

ずるいー!

でも、今年から私も仲間入りしたもんね。ふふふ。


って、変なテンションは止めよう。恥ずかしくなってきた。


でだ。

寒い中たくさん移動して、たくさんイルミネーション見て、たくさん写真撮った。

ご飯を食べるのにどこも満席で見つからなくてコンビニになっちゃったけど、それでも十分美味しかった。

チキンと唐揚げと肉まんとピザまんとホットコーヒー。

玻璃は「ケーキ食べられるとこ探すか?」と気にしてくれたけど、ケーキは明日食べるからいいと断っている。

ゆっくりというより忙しない感じではあったけど、本当に楽しかった。


玻璃にプレゼントした帽子、めちゃくちゃ似合っててカッコよかったな。

明日からも使ってくれるらしい。嬉しい。


玻璃からは、パールとキラキラ光る石のペンダントをもらった。

パールやキラキラ光る石が本物なんだと思うけど、高そうなプレゼントにビビりかけたけど、でもでも玻璃からもらったってことに意味があるからお礼以外言わず受け取っている。

学校以外ではずっとつけてよう。

へへへ、本当に可愛いペンダントでいつまでも見てられる。


――――――――


12/25


お昼からのクリスマスマーケットは、菫ちゃんと琥珀くんも一緒に行った。

4人で気になるものを分け合って食べては、「美味しい」だの「いまいち」だの言い合った。

よく分からない人形等の飾りを見たり、大きなツリーの前で写真撮ったり、ホットアップルティーは本当に美味しかったしで、今日も今日で最高に楽しかった。


気になっていたケーキ屋さんで予約していたケーキは頬っぺた落ちそうだった。

来年もここのケーキにしてもいいかもって思ったくらい、ものすっごく美味しかった。


玻璃の家で4人で食べて、みんなでゲームでもするのかなぁと思っていたら、それぞれの部屋に引っ込むことになったから「なんで?」って不思議だった。

まぁ、吸血するからってことだったんだけどね。

恋人たちのクリスマスだもんね。

聖なる日には愛を確かめ合うものだもんね。


まだまだ慣れないけど、今日はなんだかいつもより嬉しかった。

ようやく玻璃に「好き」って言えたからかな?

玻璃が花が咲いたように微笑んでくれたからかな?

幸せで泣いてしまうほど玻璃の温もりが心地よかった。


昨日今日と玻璃と過ごせてよかった。

ありがとう、玻璃。大好きだよ。


――――――――


12/26


河内さんとはもちろん、常連さんたちと「よいお年を」と言い合った。

何回言ったのか分からないくらい言い合った。

昨日までクリスマス一色だったのに、がらりと年越し一色になったな。


瞬時に切り替わるこの空気感、なんとも言えない気持ちになるよね。

余韻が欲しいと思うのは変なのかな?

初詣やお年玉は待ち遠しいけど、幸せだったクリスマスの余韻欲しかったなって思うな。


――――――――


12/27


お店の大掃除の日。

高い場所や危ない場所は高木さんが率先してやってくれて、重たい物も高木さんがやってくれた。

一家に一人高木さんがいたら便利……言葉が悪い……とても頼り甲斐があるお兄ちゃんだなと思う。


たださ、ちょっとというか、ものすっごく気になることなんだけど、桃簾が高木さんを迎えにきたのよ。

親しげに手なんか繋いで帰って行ったのよ。


一緒に見ていた玻璃に「見たよね?」って確かめたら、「手を繋いだことか?」って平然と答えられた。

なんで驚かないの!? と思ったけど、桃簾と高木さんがどうなろうが桃簾は琥珀くんとの結婚を目論んでいるんだから、玻璃からしたら琥珀くんが関わらない限りどうでもいいんだろう。


ただ、私的には高木さんの気持ちがどうなのかって心配になる。

高木さんが本気で桃簾を好きになってしまったのなら、きっと悲しむと思うから。

優しい高木さんには幸せでいてほしい。


――――――――


12/28


家の大掃除の日。

自分の部屋から始まり、浴室と脱衣所とお手洗いは私の担当で、朝から夜まで頑張ったおかげで今日中に終わらせることができた。

家の中担当のお母さんも外と車担当のお父さんも終わったそうで、明日はのんびり過ごすそうだ。

私は、玻璃を誘って出かけようかな。

部屋の中スッキリしたし、100均や300均で小物を探してもいいかも。

うん、そうしよう。


――――――――


12/29


朝一で玻璃に電話したのに、「今日は無理だ」って言われてすぐに切られた。

しかも、電話の向こうで何かがぶつかるような音が聞こえたような……電波が悪かっただけかな?

ってか、私が遊びに誘おうとしてたことを知っていたことにビックリだから。

千里眼でも持っているのか……と本気で疑ってしまうレベルだわ。


なので、菫ちゃんや菖蒲ちゃんに連絡をしてみた。

菖蒲ちゃんは今日からおばあちゃんの家に行くから無理とのことで、4日に遊ぼうと約束している。

菫ちゃんは家族で年越しの諸々を買いに行く予定だから無理とのことで、菫ちゃんとも4日遊ぶ約束をした。


といっても、菫ちゃんとは1日も遊ぶんだけどね。

4人で初詣に行く約束をしてるからね。

おみくじで大吉引いてみせるぞ!


でだ。今日は両親と買い物に出かけた。

久しぶりに家族で出かけたからか、お父さんが本当に楽しそうにしていた。

お母さんが言うには「紫陽花を彼氏に取られたって寂しがっていたからね」とのこと。


父よ、玻璃に負けた思って悲しんでいたのか。

大丈夫だよ。父のことも大好きだよ。




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