6. ステレオタイプなINTJの完成
第2段階において、ほとんどのINTJは自身の望み通り、周囲を避け、周囲から避けられることに成功する。
どれだけ自称有能であり実は内面が繊細であろうと、自身を疎ましく思う人間(すなわちINTJ)の傍に居続けたいと思う人間は少ないのである。
しかしこの孤独で不幸な第2段階は、INTJの成熟に欠かせないステップである。
集団から孤立したINTJは、それまでの人生と同様に自身の内向的直感Niに突き動かされ、密かに活動し続ける。
第1段階と違うのは自然発生する内向的直感Niに対して外向的思考Teと内向的感情Fiによる取捨選択が行われ続けることで、内向的直感Niそのものの精度が飛躍的に上がっていくことである。
それと同時に、内向的直感Niの千本ノックを受け続けた外向的思考Teもまた発達し、間違った内向的直感Niが表層意識に上がるより早く篩にかけるほどの精密性と瞬発力を獲得する。
結果として多くのINTJはオートマチックに発動する内向的直感Niよりも、この外向的思考Te、つまり論理的な思考力と決断力が自身の長所であると勘違いする。
精度の高い内向的直感Niと瞬発力のある外向的思考Teを獲得した段階で、ステレオタイプなINTJが完成する。
この段階になると多少間違った内向的直感Niであっても「他者」についてのある程度の閃きを得て、表面上は集団に溶け込むことができるようになる。
それでも世間一般から見れば対人関係構築能力は下の下である。
これがINTJの第3段階と言える。