表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

AI屋台 第27話「窃盗手袋」

作者: エドゴン

【1.序章】


森本「俺は森本。お金がなくハローワークで仕事を探しているが全く見つからない。財布の中の残りは100円になってしまった。通帳の残高ももちろん0円だ。」


森本は最後のお金をコンビニで使い、最後のパンを購入した。


店員「1点で100円になります。ありがとうございました。」


森本はパンにむしゃぶりついた。


森本「これでお金がなくなってしまった。やばいやばい。」


そして4時間後。


森本「お腹がすいた。昼食が食べられない。お金がない。」


空腹を我慢している森本の目の前には屋台があった。


森本「屋台か。何も買えないけど入ってみよう。」


【2.窃盗手袋】


エドゴン「いらっしゃいませ。」


森本「・・・」


エドゴン「この屋台に来たということは何かをお探しで。」


森本「そんなことはありません。」


エドゴン「AIスキャンを受けてもらいます。今のあなたに相応しいアイテムが出現します。」


森本「わかりました。お願いします。」


エドゴン「かしこまりました。」


びろろろろーん!!


わずか3分ほどでAIスキャンは終わった。


エドゴン「おおこれは!窃盗手袋でございます。」


森本「それはなんですか。」


エドゴン「効果は使ってみた方だけがわかるのでございます。」


森本「高いんですか?」


エドゴン「どうやらお金を持ち合わせていないように見受けられます。無料でよろしゅうございます。」


森本「ありがとうございます。」


エドゴン「このアイテムには使用条件があります。合計で3回までしか使えません。」


森本「わかりました。」


【3.効果】


森本「もうお腹が空いてきた。この窃盗手袋を使ってみるか。」


森本はコンビニに侵入した。


森本「き、緊張するぜ。よしパンだ!」


サッサッサ


森本はパンを窃盗することに成功した。簡単に窃盗ができるなんて「窃盗手袋」は便利なアイテムだった。


森本は盗んだパンにむしゃぶりついた。


森本「いやあ美味しかった。窃盗できる回数は残り2回か。パン1個じゃもったいないな。次はもっとバッグにたくさん入れるぞ。」


お腹が空いてきた森本は2回目の窃盗を実行しました。


サッサッサ


持ち合わせたバッグにお菓子を2個、おにぎり1個、パンを1個を入れた。度胸がないため、合わせて4個を盗んだだけでコンビニから出た。


森本「いやぁ、緊張したぜ。ドキドキする。でも食べ物を手に入れられて良かった。」


森本は盗んだ食べ物を食べ尽くした。


森本「うまい。でも残りあと1回だ。」


翌日。


森本「お腹が空いてきた。最後の窃盗でもしてくるかな。」


森本は最後に再びパンとおにぎりを盗んだ。そして味わいながら全てを食べ尽くした。


【4.4回目の窃盗】


そして翌日。


森本「もうだめだ。お腹が空いてきた。でももう窃盗手袋は使えない。食べるものがないしお金もない。どうする。もしかしたら窃盗することは実は簡単なのでは?」


森本は自力で窃盗をすることを目論んだ。


森本「コンビニに入ったはいいが、緊張するぜ。誰かに見られているような気がする。」


サッサッサ


バッグを準備し、お菓子、おにぎり、パンを詰めた。


しかし。


店長「お前か!こっちへ来い。」


森本はコンビニの奥へと連れて行かれた。


店長「何度も何度も窃盗をしていたのはお前だったのか。許さん。警察だ。」


森本「そ、それだけは。」


4回目の窃盗はやはり失敗に終わった。3回しか窃盗が成功しない手袋だった。そしてしばらくすると警察がやってきた。


警察「あなたですね。窃盗をしたのは。いけませんね。」


森本「・・・すみません。食べるものがなくて。」


警察「所持金は?」


森本「0円です。」


店長「何度もやられたんです。」


警察「店長さんも困っていますよ。」


森本「はい。」


【5.被害届】


店長は被害届を書き警察に提出。本格的な捜査が始まった。防犯カメラを解析し、森本が窃盗をする瞬間を捉えた。


警察「これを見たらわかるか?あなたが窃盗をする瞬間の映像だ。」


森本「はい。すみません。」


警察「逮捕する。」


ガシャ


森本は逮捕された。


森本「逮捕されてしまった。やはり窃盗手袋は3回までしか安全に使えなかった。でも留置場に入れば食事ができる。しばらく食事には困らないな。」


森本は留置場でご飯を食べることができた。


森本「うまい!留置場の飯がこんなにも美味しいとは。どうせ出てもまた食事に困るだけだ。」


そして取り調べ。


警察「どうしてやった。」


森本「お金がなくて食事に困りました。」


警察「生活保護とか考えなかったのか。」


森本「なんですか?それは。」


警察「よし、シャバに行けたら生活保護でしばらく暮らすように。毎月10万円以上が支給されるぞ。」


森本「ほ、本当ですか?」


【6.裁判】


裁判の日がやってきた。


裁判官「お金がなくコンビニでおにぎりとパンを窃盗したことに間違いはないか?」


森本「間違いありません。」


裁判官「後日、判決を言い渡す。」


そして判決の日を迎えた。


裁判官「判決を言い渡す。コンビニでおにぎりとパンを窃盗した被告人を懲役半年に処する。ただし1年間の執行猶予とする。」


森本「ふう。とりあえず助かったのか?」


裁判所を後にした森本は早速生活保護の申請をしに役所に行った。森本の新たな人生はこれから始まる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説をお読みいただきありがとうございます。
小説の作者「edogon」の詳しい自己紹介はこちらです。
自己紹介や持っている障害について

私が運営しているブログはこちらです。
ブログ「HCap」
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ