プロローグ
「これより第三十六?三十五?の人格者達による会議...いやお茶会を始める。楽しい会話をしようじゃないか、きみたち。」
執事の格好をした死体が喋った。
「またボケたの?これは第三十七のお茶会よ!」
「ぅるせえなガキ。んなこたぁどうでも良いんだよ。ガキはガキらしくしてろっ!」
また彼らが騒ぎ始めた。
丸い円のような机に座っている僕自身を含めた11人。
「お茶会ですよ。みなさん。こちらお菓子もどうぞ。」
「あんたの菓子はまずいんだよ。俺はいらねえ。」
「悲しいこというなよぉ〜。十分うめえだろよぉ。」
「ウマイ。」
お茶会と称されているが本来、自分達の成果やら努力やらを発表したり、自慢話をしたり方針を決めたりする重要な会議だったのに、なんでこうなったかなぁ。
そろそろ始めるか。
「コホン。はいはい、始めるよ。みんなこっち向いて。」
僕がこいつらのリーダーだ。
みんなの視線が僕の方に向く。
最初は緊張したが今はそうでもない。慣れってやつだ。
「えーっと、ようこそ最高で最低な素晴らしい友達よ!
序列1位の僕、ゼロだよ。公平者で絶対者だ。序列順に自己紹介頼むよ!」
はぁ、疲れる。でもこれがここのルールだ。
「序列2位のルビ!断罪者です。以上です。」
目を瞑った女の子だ。
「序列3位のルイです。ルイは求愛者です。よろしくお願いします。」
低身長の中学生ぐらいの女の子だ。
「序列4位のカザーナだ!序列、序列とか面倒だがルールだもんな!俺は殺戮者と不動者だ!よろしくぅう!」
うるせえぇ。めちゃうるせえ。
騒がしいことである意味有名な男だ。
こいつは僕の大親友だけど、多分僕以外に友達いないと思う。
「5位。ナシ。発明者。オワリ。」
いっつも表情が死んでる子だ。性別はわからない。
口数が少ないのでわかりやすい。名前が無いのか、ナシという名前なのか詳しく教えてくれない。
「序列6位のハクチュアールっつうもんだ。ハクって呼べ!
支配者だ!ったくめんどくせえな。」
「同じく序列6位のプラチナよ!ハクと付き合ってまーす。ハクとは幼馴染よ!誰にも渡さないからね!簒奪者よ。」
ハクとプラチナはこの通り恋人だ。
ここの二人はよう分からん。なるようになれってやつだな。
「序列7位の進行者のウークと申します。死んでますが仲良くしてください。」
訳ありだが立派な大切な仲間だ。死体っていうのがちょっとアレだけど。
「序列8位のオクタンです。ウークと同じ死体ですがよろしくお願いします。最近耳が聞こえづらくなってきた気がしますが、仲良くしてくれたら嬉しいです。富豪者です。」
お金持ちの死体だ。こいつはボケてきてる。
「「ボク達は兄妹のツインとダブル。一心同体だからね、1人じゃないからね。そこんとこ気をつけてよ。ボク達は共通者さ。」
二人で一人だ。これを間違えるとめちゃくちゃ怒られる。
一回間違えたことがあったが酷かった。死ぬかと思った。
冗談だけどね。
「以上11人。今日も楽しく平和に生きてます。
僕から報告が一点。そろそろ『選別の時期』だからまた人の世に行くね。良い塩梅で調節してくれよ。それじゃあお茶会の続きをしようじゃないか!」