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第6回 【 『異世界』にようこそ [ 塔の頂から天の声が響く ] 知らない世界という違和感 】
全く馴染めない世界観なのに、馴染めてしまう世界。
溜息混じりに教会へと戻り、形式的に神父や修道女に感謝を述べた。
他に何も言われないので、下手に口走り『変な人』感を出さない為に友人Aを探す。
流石に日本のアトラクションではない事は理解している。
見た目が三頭身で、股間が不明で、自分が全裸なのはありえない。
日本で『いきなり全裸アトラクション』なんて、即通報案件の企画だわ。
長椅子で横になっている友人Aを見つけたので、それとなく聞いてみる事にした。
「色々と迷惑をかけた」
「気にするな、その服は俺のお古だし」
「私の『復活』前の記憶が曖昧なんだが……」
「あぁ、いつもと反応違うのは、そういう事か」
「こんな事が『復活』では起こるのか?」
「思い出すのに時間が要る奴もいたって話だけどな」
良い情報だ、やはり案内役として有能だな、友人A。
『復活』が事実なら、これぐらいは不思議でもないだろう。
確かに誰でも、何かを『きっかけ』にして思い出す事もあるさ。
無駄に考え過ぎなのかもしれないが……何だろうな、この違和感は。




