僕も誰かを本気で愛していいですか?
僕の名前は、『阿戸 竜西』24歳、彼女は今まで作った事がないんだ。
___僕の人生の中で、、、?
女性と二人きりでいることが今までなかったんだよ。
【母親】以外わね!
*
___僕の母親は、僕を好き過ぎたんだと思う!
いつも僕にべったりで、僕の傍から片時も離れなかったんだよ。
僕も、はじめは母親の愛情を僕だけに注いでくれる事が嬉しかっ
たのだけど、、、?
・・・その愛情は、家族の絆も壊してしまったんだ。
僕の父親は、きっと母親ともっと仲良くしたかったはずだ!
___だけど?
僕の母親は? 僕の事だけしか見ていなかったんだ。
・・・それに、僕には3つ上の姉もいたんだけどね。
姉は、ずっと母親の愛情が欲しかったと今でも僕とたまに会えば
そんな話ばかりするんだよ。
___当たり前のように...。
僕が小学校を卒業した時には? 父親と母親は別れて。
母親は僕を引き取ったんだ。
___姉は父親と別の場所で暮らし始めたんだよ。
・・・こうなるとね?
母親の愛情は、今まで以上に僕だけに注ぎ込まれてきたんだ。
何処に行くにも、何をするにも、母親が僕と一緒にいるから。
僕の友達も僕と母親が “変な関係” なんじゃないかと疑うぐらい。
___仲が良すぎる親子だったのかもしれない!
*
___でも?
そんな母親も、僕が21歳の時に病気で亡くなってしまったんだ。
___その時は?
僕の父親とお姉ちゃんが、母親の入院している病院に頻繫にお見舞い
にきてくれてね!
・・・あの時は?
はじめて、家族のような絆を感じたんだよ。
僕も久しぶりに見る、父親やお姉ちゃんとの会話が凄く嬉しかったしね!
・・・母親も、父親とお姉ちゃんに何度も謝っていたよ。
『___本当に、ごめんなさいね、私があなたと別れなければ、、、?
夏奈やあなたに辛い思いをさせる事はなかったのに...。』
『___いいのよ、お母さん! もう、気にしなくていいの!』
『___夏奈、貴女には本当に寂し思いをさせたわ! 母親として失格ね!』
『・・・お母さん、』
『___もう、何も話さなくてもいいんだ! 俺たちは“今でも家族”なんだ
からな!』
『・・・あなた、』
『___父さんの言う通りだよ! 母さん!』
『___そうね! 竜西、』
『___もっと、明るい話をしましょうよ~ わたしは、ステキな彼氏が出来
たのよ! お母さん!』
『・・・そう、夏奈に彼氏が、、、。』
『___あぁ! 夏奈の彼氏はいい男だぞ!』
『___えぇ!? 父さん、お姉ちゃんの彼氏に会ったの?』
『・・・会ったというか? なあ、夏奈!』
『___わたしが、会わせたのよ。』
『___えぇ!?』
『___結婚前提に付き合っているからよ!』
『___お姉ちゃん、やるじゃん!!!』
『・・・まあね、』
___凄く、久しぶりに感じる家族の会話が凄く凄く楽しくて...。
僕は、ほんとに幸せな時間を感じていたんだよ。
『___じゃあ、また来てね! 父さん、お姉ちゃん!』
『___もちろんよ!』
『___じゃあ、またな!』
『___うん!』
___母親は、二人が病室から出て、手を振って見送った後...。
一人で、泣き始めたんだよ。
僕は心配して、母親に近づいてこう聞いたんだ。
『___母さん! 何故、泣いてるの?』
『___ごめんね、竜西! 私が家族をめちゃくちゃにしたのよ!
貴方の事を独り占めしたかったから、、、。』
『___母さん、』
『___お母さんね! 貴方が産まれて来てくれて本当に嬉しくて。
私の事を1番に好きでいて欲しいって思ったの! でもその考え方が
おかしな方向に行ってしまったのかもしれないわ!』
『・・・もう、いいだよ母さん! 今は、凄く幸せだから!』
『・・・そう?』
『___うん!』
*
___それから数か月後。
母親は、帰らぬ人になってしまったのだけど...。
僕は、父親とお姉ちゃんに普通に会う仲になったんだよ。
たまに、父親と二人きりでお酒を飲みに行ったり。
お姉ちゃんと買い物に行ったり。
・・・後は、、、?
僕も、本気で愛する人を見つけたい!
こんな僕でも、誰かを本気で愛していいですか?
最後までお読みいただきありがとうございます。




