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嫉妬

 


 嫉妬というか、ヤキモチ?


 僕はこれと実はとても仲がいい。


 僕は気がついたら君が好きだったんだと思う。

 だから、君が誰かと遊んでるのがイヤだった。他の誰かに笑いかけてるのがいやだった。

 初めての……嫉妬はなんに対してだったんだろう?


 僕には君しか見えない。


 僕は君を束縛したい。

 それでも君は束縛してくることはなかった。

 僕が誰と遊んでいても興味なさそうで、干渉が嫌だと言う友人が羨ましそうだった。

 僕はヤキモチ焼きの彼女を持つ友人が羨ましかったけど。


 どこからか、僕が落ち込んでるらしいという話を聞きつけたらしく、呼び出された。

 仕事上がりに待ち合わせた悪友。久々だし、落ち込んでるしと笑いながら飲みに連れていかれた。

 小中高とつるんでいた悪友は僕の彼女への思いを知っている。

 ヤキモチ焼きの彼女を持つ気のいい友人は酔いが回って泣き潰れたらしい僕を部屋に連れ帰ってくれた。

 部屋でもまた飲んだ。

 酔い潰れていてももっと、もっと飲んでいたかった。

 なにも考えずにいたかった。


 君がいないことを考えたくなかったんだ。


 ため息を吐く友人は呆れた表情でコップに酒を注ぐ。

「他の相手を探せよ。いい女なら他にもいるって」

 他なんかいらない。

「彼女がいいんだ」

 友人はため息。

「忠告だ。ストーカーはやめとけ。余計逃げられる。仕事生活を壊すな。復縁したい時に困る。それと逃げられる程度に遊べ」


 そんなコト言われてもさ、他の女なんか要らないんだ。

 友人は呆れた声で「わかってる」と僕に声と毛布をかける。


 ああ、雨が降っている。


 君に幸せをプレゼントしたい。


 屈託なく笑顔で、仕方なさそうに「おかえりなさい」と僕に声をくれていた。

 そんな当たり前が特別だと気がついて寒い。雨が降る。女々しい。

 僕は君と言う支えがなければ、本当に空っぽなんだ。













挿絵(By みてみん)





 君は今どうしてる?







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