表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

プロローグ マギ

「サルーカ、神格を水に!」

青みがかかった銀髪を持つ少女が叫ぶと、少女の頭上に留まっていた〈神蛇〉が動き出した。

「遠隔攻撃に集中させて!」

神速の域を超えるスピードを出す少女の〈神蛇〉。けれど、少女の〈神蛇〉は、肉体の崩壊が始まっているのか、身体が塵のように砂になって散っていっている。

たとえどれだけ〈神蛇〉が強くても、肉体の崩壊までは止めることはできない。それはあの〈神蛇〉も同じ。

それに、命もそこまで長くはない。

「焔王!神格を火球に、全速で飛ばして!」

銀髪少女の隣には、いかにも和が似合う黒髪少女が立っていた。彼女の背後には、また別の〈神蛇〉が。

そして、その〈神蛇〉も動き出した。

でも、劣勢には変わらない。

相手は上位種。そう簡単に倒せる相手ではない。

もし、銀髪少女の〈神蛇〉の肉体の崩壊が始まっていなかったら、勝てたかもしれない。

現状はそうもいかないけれど。

刹那、一際大きい爆発音が響いた。視線を移すと、銀髪少女の〈神蛇〉も、黒髪少女の〈神蛇〉も、動けずになっていた。〈神蛇〉の盟約者の二人は、自分の〈神蛇〉に駆け寄って行く。

あれじゃ、自殺行為と一緒。

仕方ない、かな。

「魔法陣展開!」

私はよく通る声で叫んだ。

すると、最後の攻撃を繰り出そうとしていた上位種も、二人の〈神蛇〉の盟約者も、私の方を向く。

「あ、あの、あの方は?」

「私に聞かないでください。ですが、ここに入れたということは、私達と同じかもしれません」

貴女達と一緒にしては欲しくないんですが。

ま、そこは後にしよう。

「黙示録の炎よ、全てを焼き尽くしなさい!」

力ある言葉が放たれて、私の背後の魔方陣から、青白い炎が生み出され、上位種に向かっていく。

そして、直撃。それも、四つ。

刹那、先程よりも大きな爆発音が響いた。

爆発して生み出された煙に紛れて、戦場に舞い降りた。

「古の清浄の御印に願う!仮初めの魂持つグリフォンを地上に遣わせたまえ!」

私の頭上には、先程のよりか何倍もの大きい魔方陣が現れ、魔方陣の上には巨大な無限の印が浮かび上がる。

刹那、無限の印が形を変え、一体の〈神蛇〉が現れた。

それが、私の〈神蛇〉。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ