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幼馴染がヤンデレ化して自宅に軟禁されてる俺に果たして自由はあるのだろうか?  作者: 甘酢ニノ
監禁、邪魔が入る

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13/13

昼休み、チャイムが鳴ると同時に、教室のドアが開く。


「りっくん……」


結がおずおずと教室に入ってくる。

手には弁当箱を持っていて、俺もお揃いの弁当箱を机に出した。


「授業中は、LINEしなかったよ」

「ああ、偉かったよ」

「うん! お昼、一緒に食べてもいい?」

「いいよ、約束したもんな」


結が嬉しそうに笑う。

俺の隣に椅子を持ってきて、弁当箱を開ける。

中身は全て結の手作りで、カラフルなおかずが詰まっている。

卵焼き、たこさんウインナー、ブロッコリーのサラダ……二段の大きい弁当箱にぎっしり詰まっている。


「がんばったな」

「うん……でも、本当はもっと可愛い飾りつけしたかったの……」

「えー? 充分可愛いよ」


鬼丸が横から茶々を入れた。

羽山は相変わらず関わらないようにしている。


「鬼丸くん……ありがとう」

「全部手作りだと大変だから、冷凍食品を使ったら? 」

「そっか……りっくん、それでもいい?」

「いいよ。俺、冷凍食品も好きだし」

「そしたら、スーパーに行って見て来ようかな」


結が自分の弁当も食べ始める。同じおかずだ。


「結ちゃんも同じのなんだ」

「うん。だって、りっくんと全部お揃いがいいから」


そう言って結が笑う。

ここまでお揃いに固執するのは、羽山は異常だと言いそうだ。

でも、卯月の付き合いで女子グループに混ざったりしてた俺からすると、割と普通なんじゃないかと思う。

昼休みが終わる頃、結はようやく弁当箱を空にした。

やっぱり、俺と同じ量は結には多すぎる。


「りっくん、明日はもっと上手に作るね」

「無理すんなよ」

「無理じゃないよ。りっくんのためだから」


結が真剣な顔で言う。


「じゃあ、また放課後ね」

「ああ」


結が弁当箱を片付けて、教室を出ていく。


「なんか、健気って感じー」


鬼丸が言ったけど、彼にしては珍しく含みがあった。


「まあな」


俺は気にせず廊下を眺めていた。結が自分のクラスに戻っていく影が見えた。


   *


放課後、いつものように結が教室の前で待っている。


「りっくん!」

「おう」


結と一緒に学校を出る。


「りっくん、冷凍食品だったら何が好き?」

「コロッケ。結は?」

「私は、占いが付いてるグラタンかな」

「結、俺のよく食べてたよな」

「うん、私のお弁当には入ってなかったから……自分用に買うの、ドキドキするね!」


結が嬉しそうに笑って俺の腕を掴む。

校門を出ようとした時、誰かが結に声をかけた。


「結!」


振り返ると、三崎が立っていた。


「一夏、どうしたの?」


結が少し驚いた顔をする。


「最近さ、結、りっくんとばっかりだよね」


三崎が言う。


「うん、そうだけど」


結が笑う。でも、その笑顔は少し硬い。


「前はもっと、色々な人と話してたじゃん」


三崎が心配そうに言う。


「うん……」

「でも最近、私とも全然話さないし」


三崎が寂しそうに言う。


「ごめんね……でも、りっくんといる方が大事だから」


結がさらっと言う。


「え……」


三崎が驚いた顔をする。


「結、友達も大事だよ」

「友達……うん、一夏は大事な友達だよ……でも、りっくんの方が大事」


結が真剣な顔で言う。


「え、でも」

「りっくんがいれば、十分なの」


結が笑う。

三崎がショックを受けた顔をしている。


「結……」

「ごめんね……でも、私にはりっくんがいれば、他に何もいらないの」


結が俺の腕を掴む力が強くなる。


「そんな……」


三崎が困惑した顔をしている。


「じゃあ、また明日ね」


結が笑顔で言って、俺を引っ張って歩き出す。


「結!」


三崎が呼び止めようとしたけど、結は振り返らなかった。

俺と結は歩き続ける。


「結」

「ん?」

「お前、今の、それで大丈夫か?」


俺が聞くと、結が不思議そうに首を傾げた。


「大丈夫だよ。りっくんがいれば、何も困らないもん」


結が笑う。

俺は何も言えなかった。

これでいいのか?


三崎の心配そうな顔が頭に浮かぶ。

でも、結は笑っている。


俺がそばにいれば、結は笑ってくれる。

それでいいんだよな。


……本当に?


俺は自分に問いかけたけど、答えは出なかった。


「りっくん、どうしたの?」


結が俺の顔を覗き込む。


「いや、なんでもない」

「そっか」


結が笑って、また俺の腕を掴んだ。

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