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冬の花火

作者: どんC

 火をつけましょう


 火をつけましょう。


 あなたの好きな 線香花火に


 火をつけましょう


 白い息を吐きながら


 あなたのお墓の前で


 あなたの好きな花火をしましょう


 夏の終わりは何時も線香花火で締め括るんだ


 そう言って笑ったあなたは


 もういない




 火をつけましょう


 火をつけましょう


 あなたが好きだった線香花火


 パチパチと光の花を咲かせる


 夜空に咲く花火も好きだけど


 線香花火が一番好きなんだよ


 あなたは去年 夏の終わりにそう言った


 それからあなたは病に倒れ


 帰らぬ人となった


 線香花火がポトリと落ちた


 まるであなたの様ね


 ねぇ 見えてる?


 あなたの好きな線香花火よ


 これがわたしの野辺送り



 火をつけましょう


 火をつけましょう


 あなたの好きな線香花火で


 わたしはあなたを見送るわ





最後までお読みいただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 好きです、こういう作品! いいですねー。 自分もいつか、こんな短編を書きたいです。
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