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【処女作完結】Mobius Cross_メビウスクロス  作者: 阿暦史
【第四章】蛇と女と救世主
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『Mobius Cross_メビウスクロス40:ヲロチ昇臨!』

蛇術館にて魔蛇三姉妹は召喚の儀式を行う。ガチャ気分。GRが出ます(ネタバレ)


☆登場人物 (この回に出ないのもいます)

·ランス:主人公の救世主。銀髪のイケメンちょっとツン。

·ガリア:拳の救世主。巨漢でクールな力持ち。ちょいコワ男前。

·スクード:盾の救世主。長身軽口兄貴。女性に甘いハンサム。

·シャハネさん:美人のお姉さん。一緒にお風呂に入ってくれる(洗礼)。


·シェリー:蛇術館当主魔蛇三姉妹が長女。下半身が無数の蛇。頭脳主義。

·エリー:次女。両腕が大蛇。腕力主義。

·メリー:三女。顔が蛇の奇才彫刻家。美女趣味。三姉妹合体变化で鎧の巨漢ゴルゴーン彫伯爵の完成。

·ヒュオラ:蛇術館の侍女長。メガツインテールで毒を吐く妖女。

『Mobius Cross_メビウスクロス40:ヲロチ昇臨!』



 煙の中から現れたのは、赤い髪の小さな女の子だった。


あれ?思ってたのと違う…

とてつもない大蛇じゃないの?と三姉妹は近づいて確かめた。


よくよく見ると、その真っ赤なロングヘアーは三姉妹やヒュオラと同様髪の先が蛇になっている。

服装の要所の細工に異文化が見て取れる。

スカートの下から蛸が生えてるかと思ったら、どうやら八股に分かれた赤い尻尾だ。


シェリーが問いかけた。

「汝の名は…?」


「…我が名は、ヲロチ。」

彼女は静かにそう名乗った。



「…カワイイイイッッ!♡!」

突然メリーが発狂した。


「…っ何?誰?」

ヲロチは撫で回されながら怪訝な顔をしている。


 「私はメリー!貴女のマスターよ!

ああ〜カワイイのに神秘的でエキゾチック〜ステキ〜…♪」


 「わあしはエリー。絶対的マスターだ。

てか、思わせぶりに登場しといててめえ…ちっちゃくねえかぁ?」


 「私はシェリー。三姉妹の長女にしてお前の真のマスター。

お前はどんな力を持っているのだ?」


 ヲロチはメリーの顔を小さな手で押してグイと遠ざけ、腕や腰、足など自分の躰を確認した。

「あれ?ほんと…我、女だっけ?なんか小さい?どいうこと?

そしてなんで主が3人?」


シェリーが返答する。

「ふふふ…。驚くのも無理はない。

私達はより強い主従関係を獲るため、通常一人でよいところを3人の血で召喚しているのだ!」


ヲロチは合点がいったのか両手をポンと打ち合わせて言った。

「ああ、どーりで。

一人一人の“あるじ感”が薄いと思った。

悪いけど3人でやっと一人分くらいよ?

変なやり方するから薄まったんじゃない?」


たじろぐシェリー。

「な…!!そ、そういうものなのか…?!」


嘲るエリー。

「ギャッハッハッハ!バッカでやんの!

シェリー自分が頭良いと思ってたまにやらかすよなぁ!

じゃナニか?

コイツが雌餓鬼なのはメリーの性癖が混入したからか?」


「もしそうなら私の血最高!?」

そう言うメリー。


「…もしそうなら貴女の血最低。。」

皮肉るヲロチ。


シェリーは納得がいかず言及する。

「待て!では同じように3人の血で召喚したヒュオラはどうなる!?

こんなに従順ではないかっ!」


ヒュオラが答える。

「私は…皆様が好きだから従ってるとこあります。

メリー様が居なかったら怪しいですが…」


シェリー、ショック。

「…ふ、不覚…!やはりマニュアルは偉大なのか…」



すると…


「ふふふ…アーッハッハッハ!」

唐突にヲロチは高笑いした。


「お、なんかウケてんぞ?よかったなぁ?シェリー。」

エリーの言葉にヒュオラも追従する。

「ご主人様たちの人となりがわかってもらえたんじゃないでしょうか…」



 笑い終えたヲロチは…

「…よく解った…。


貴女達がどうしようもない愚鈍だということが…!」

と邪悪に微笑んだ!

「主シェリー…?我の力見たがってたわよね?」


 ヲロチの髪から伸びる蛇が1体口を開ける。


キュボワッ!!


その蛇の口からシェリーに向かって火炎が放射された!


炎はシェリーの足下に落下。それは、火炎の毒…!


戰き後退るシェリー。

「な!?何をする!む謀反か、貴様ぁ!」



「キャハハ!大丈夫…召喚してくれたことに免じて積極的には消さないでおくわ!


…まあでも弱ってるなぁ…♪まずは生贄でも漁りに行こうかしら♪

この家の構造知らないから、吹き抜けの出口を空けさせてもらうわ…?

消されたくなければどいたら?」



 ヲロチの蛇髪が一斉に口を開けて正面を向き、喉奥から光りだす…!


慌てて横に捌ける三姉妹。しかし…


 ヒュオラは射線上から動かない。止めようというのか…


ヲロチが最終警告する。

「あんたには怨みも無いけど義理も無いからね。」


「まずは落ち着いて。

従者として、ご主人様の家を壊すのは避けるべき。」


ヒュオラの忠告を聞いたヲロチは…


「そう…

じゃ消えな。」


 言うと、ゴアッ!!!!っと容赦無く大火炎を吐き出した!


迫る炎を前にヒュオラは溜め息をつき…


「ハイドラブラスタ」


ドパーンッ!!!!!


 突如津波のようなものが火炎を呑み込んだ!


炎はまたたく間に消え去り、軽く水没した大広間の中心でヲロチはずぶ濡れになって呆然と尻もちをついていた。


 津波の正体はヒュオラだった。

その巨大なツインテールが一瞬水風船のように膨れたかと思うと、二つの蛇の口から大量の水が発射されたのだ。


発射時の反動でヒュオラ自身も尻もちをついている。

「水でも被って反省すべき。」


「…っなっ…!

コイツ…調子に乗ってんじゃないわよ!」

 ヲロチはすぐさまヒュオラに飛びかかった。

今度は明確な敵意を持って。


ヲロチの蛇髪がヒュオラに襲いかかると、ヒュオラも座った姿勢のまま蛇髪で迎え撃つ。


ヲロチはヒュオラのツインテールを八股の内四股巻きつけて躱すと、ヒュオラの手首を掴んで床に押さえつけ、マウントを取った。


「ハハハハ♪我の蛇は八股よ!

2本のあんたには負けないわ!

このまま残りの蛇で直に火炎毒を注ぎ込んであげる…!」


そう言って残りの蛇髪をけしかけるヲロチだったが…


ヌ"ルン…とヒュオラの蛇髪が増え、

ヲロチの細い胴を巻き取って持ち上げてしまった。


「え?コラッ!調子に乗るなってのよ…!」


さらにヌルンヌルンと蛇を増やし、ヒュオラは言った。

「私の頭、力そのままに九つまで発芽できる。

このまま直に溶解毒を浴びせてあげてもいい。」


 ぐるぐる巻きにされて悶えるヲロチ。


「ぎゅぬ…!な、なにコイツずるい…!!

コラッ!主たち!観てないでコイツ止めてぇ…!!」



 こうして、相性による力の差をわからされたヲロチはひとまず大人しくなった。


「ギャハハハ!ダセーなぁヲロチぃ!

先輩の偉大さわかったか?おぉん?」

「私に逆らうからそんな目に遭うのだ…!反省せよ!」

「あ~興奮した。」

三姉妹に散々雑言を浴びせられ、ちょっと涙目だ。


ヲロチがヒュオラに訊いた。

「あんた…なんでこんなクズ主どもに従ってるのよ…。

力的にも倫理的にもおかしくない…?」


「ゆった筈。好きだから。

あなたはまだ生まれたばかりだから、焦らなくていい。

まずはまじめに働くこと。忠誠心も愛着も、あとから付いてくる。

それと…少しおくずなのは同感。。」


そう説くヒュオラに、メリーが言った。

「ヒュオラ〜聞こえてるわよ〜?

ま、おクズなのは認めるけどね〜。」


「そんな…!メリー様は…

っマシです…!御三方の中では…!

自信を持ってください…!」


「はいはいありがと〜かわいいヒュオラ♪

今夜は愉しみにしてなさい。

創作意欲がッビンッビンに湧いてるわ…!

ヲロチと二人でいらっしゃい♪」


ヒュオラはまた尻尾がぴょこんと跳ねた。

「ぅぁあ…///!よかったね…ヲロチ!」


ヲロチは背筋が冷えた。

「な…コイツ1番ヤバいでしょ…!我に何する気よ…!?」


「失礼ねぇ。。

私はただ、貴女の裸に興味があるだけよ…? (真顔)」


ヲロチは白く凍りついた。



 「ふう!一時はどうなるかと思ったが…」

「ヒャハハ!無事下僕が1匹増えたなぁ!」

「ヒュオラのおかげね〜…」

三姉妹はそう言って、水没した床に視線を落とし同じことを思った。


…大浴場にしときゃよかった…。


to be continued

ね?色々とGだったでしょ?まあレア度=強さなんてつまらないですしね。

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