Möbius Cross3:tutorial
洗礼を終えたら能力判定の時間です!
ハラハラドキドキですね(;・∀・)
登場人物
ルナ:主人公の少年。
シャハネさん:美人のお姉さん。優しい。一緒にお風呂に入ってくれる(仕事)。
ランス:主人公の救世主。銀髪イケメンなのにちょっとツン。
『Mobius Cross3:tutorial』
「ではこの石に触れてください」
シャハネさんと聖堂に来たルナは、中央に祀られた身長ほどの高さはある石に手をついた。
「これは神石と言い、『シン』と呼ばれる奇跡の力を持つ者がどのような能力なのかを示してくれます。
・与恵 ー 触れた物になんらかの変化を与える力。触れた時に石が光るとこれです。
・皇禽 ー 身体能力の向上。触れた時に体が光るとこれです。
・塑創 ー 創造する力。石から手を離す時に何かが生まれます。
・詣言 ー 予知の力。石の声が聞こえたらこれです。
・許叡 ー 精神に関与する力。何となく幸せな気持ちになれたらこれです。」
今の所···石も体も光っていない。
···待って。聞いた感じ、前半3つが当りで後半2つは眉唾な気がする。。
何とか塑創は引いておきたい気がする!頼む!来い来い来い来い…!
ピバッ!
汗で若干貼り付いた肌が剥れる音が聖堂内に虚しく響いた。
何秒後に生まれてくるのだろう。
そんな望みに縋っているとシャハネさんが希望をくれた。
「念の為ですが、その石が持ち上げられるようになっているかも知れないのでどうか試してみてください。」
そうか!誤作動もあるかも知れないのか!
俄然やる気が出てきた。
個人的には、幼き日の筋骨隆々な救世主のようなパワフルなパワーが欲しかったのだ。
石の両脇に腕を回し、指先をしっかりとかけ、腰を入れて力を込める。
「ぐぎぎ···ぎっ…!」
歯を食いしばり、背筋で引いたり、体当たり気味に押したり半ば意地になっていた。
雲間が移動したのか聖堂内が少し明るくなった頃、シャハネさんに優しく
「はい!どうやら詣言か···おそらく許叡のようですね!優しい貴方にピッタリですよ!」
と切り捨てられた。
…まあ、決まったものは仕方無い。
体は鍛えればいいし武器は拵えればいい。
気持ちが少し前向きになった気がした。
「お、さっきの羊水臭いガキじゃねぇか。」
ランスが帰ってきた。
「許叡か、ヘタすりゃ無能力かもな。」
「ランス様っ!」
「蔑みじゃないよ。事実だろ。
神石は優しい。
無能力である事を客観的に教えてくれるんだぜ。」
ルナもシャハネさんも黙ってしまう。
軽く溜め息をつき、ランスが再び話しだそうとした時である。
「神に見放されたとしても···救世主についていく事をお赦しください!」
ルナの宣誓にランスは鼻奥で小さく笑うと、言いかけた言葉をおくる。
「無能と無能力は別もんだからな。できる仕事を探しな。」
「…!ありがたき幸せ…!」
「ルナさん、良かったですね!さぁさ、修道院の方を案内します!」
「はい!」
「オイまてコラオイ。誰が住んでいいと言った。」
「えっ」
to be continued
ゲームのチュートリアルは嫌いだけど、アニメ漫画のチュートリアルシーンって何かドキドキしません?♪
もしあなたに突然特殊能力がめざめたら、どれにあてはまるか~…とか(*´ω`*)