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詩集 メランコリックの彼方

作者: まちか

おはよう


あなたにおはようが言いたくて

あなたの寝息を聞きながら

私は眠りに落ちるのです



あなたにおはようを

言われて起きる夢を見る






青い春


うつくしく咲く花を見て

春になれば私も

うつくしい花になるのかな



枯れない花になりたい

どうして花は枯れるのに

また咲くのかなぁ?



私も連れて行ってよ

大きな世界に

私も連れて行ってよ

あなたの未来に




ホトケノザ



並んで咲いた

ホトケノザ



寄り添いあう花々は

落ち着きはらった花々は

私の心に調和をもたらす





ユキヤナギ



木々の隙間に光を見つけて

咲いたユキヤナギ



小さな花のひとつひとつが

愛らしい笑顔にみえる



いつか私も笑っていれば

輝けるのかもしれない







置きっぱなしの雛人形



小さい小さい頃のこと

私は六つになったよ

雛人形に込められた思いも知らないで



小さい小さいあの子のために

置いた雛人形

雛人形に込められた思いも知らずに



私は少女じゃなくなったけど

心にはいつも六つの時の雛人形

置きっぱなしにしてあるの

まだまだ成長したいじゃない?



きまぐれ



携帯を握る君の手を見つめる

うつつ抜かしてるくらい

見抜いてるんだから



食べ残した料理が皿の上で嘲笑う

一人になるのがこわいんだろ?って

言われてるみたい



今日は私の奢りだよ

そのかわり

二度と私の涙を拭かないで





あの子とは仲良し



仲良しこよしのあの子には

言えない秘密が私には

たくさんたくさんございます



仲良しこよしのあの子には

毎日ドラマチックな出来事が

たくさんたくさんございます



仲良しこよしのあの子の前で

私はいつも偽りの笑顔を見せて

泣いている




愛だの恋だの



最短でゴールに行きつく恋愛ゲーム

吐き出しあうありふれた愛の言葉

クローンの様な恋愛を量産

皆がそれを称賛していると思い込む傲慢



いつも優しい彼に私は

気づけば甘えてばかり

そのくせに彼の気持ちがいつも気がかり

愛してるっておしえて



最悪の結果に走る恋愛ゲーム 

吐き出しあう意味のない愛の言葉

クローンの様に想っていたあなたに落胆

皆がそれに共感すると思い込む傲慢



いつもいい人を演じる俺は

気づけばぬかるみに

そのくせきみに手を出した軽はずみ

恋ってなんだよ


おしえて




凪ぐなぐさめ



雨の日になると思いだす

静かに心の片隅で

小さい頃のあの記憶




雨の日になると思いだす

悲しい気持ちを思い出す

小さい頃のあの記憶

私は大人になったのに





わずかな温もり



今夜は歩いて帰れるだけの酒を呑み

ビル風がふく街に佇む



まどろむ空気

足元を一匹の野良猫が

じっとりとした視線をおくる



街の喧騒は嘘のようだ

ぼくらだけ世界から弾かれたように

静けさが包んだ



野良猫が汚い唸り声をあげた

ああ、せめてあと少しだけ

そばにいてくれないか






友達



頭の隙間に

軋む音がする

声を聞かせて

友達よ



あばらの隙間に

沈むものがある

こなごなに砕け散る



友達よ

声を聞かせて

悲しみの日が昇る





満月の夜



満月の夜

お前をたべて



二度とは戻らぬ 

御伽の国へ



風ふき荒む

獣の聚楽



二度とは戻らぬ

御伽の国へ





ねれない



寝れない時は音楽を聴けばいいって

誰かが言ってた

寝れない俺は音楽をかけた



女の悲しい恋の歌が聞こえた

悲しい気持ちになった

寝れないがそれも良かった





これまでのうとうと



へとへと

うとうと

浮かぶあの日の風景



へろへろ

ほとほと

いつも色濃くて



今日は寝てみよう

君の夢見よう

君は何をしてるの?

ぼくはここだよ





おやすみ



夜空の無数の星たちが

何光年もの時を経て

私の瞳を照らしてる



今頃あなたは夢のなか

私は何光年もの旅をして

いつかあなたを照らしたい



おやすみなさい

また明日


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