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こっそりとしたたじろぎ
こえであり
おとである
しはいてきであり
みちびくものである
わたしたちはどうして
そのこえにしたがうのだろう
まなざしと
きもちと
こえだけで
ひととひとはわかりあう
そのとき
わたしたちはこんなにちかしい
しかし
それきりだれもふりむきもせず
せをむけてさっていく
このときより
わたしたちはどこまでもとおくなる
これらは
あるいは
いろとひかりのかんけいのようだ
ひるのちかしさに
ひらひらちょうのまうように
ゆうぐれに
ちらちらあかりのともるように
よるのとおさに
がたんごとんれっしゃのゆくように
よあけまえのやみに
ほしにむかってゆめのたちのぼるように
よるは
よあけをいつくしみ
ひるは
ゆうぐれをいとおしむ
たしかに
それぞれのわかれに
みょうじょうはたちあっているけれど
ていしゃばのれっしゃに
ちょうがとまった
ゆめのなかでほしをみる
あたたかなあかりをなげている
それぞれのこっそりとしたたじろぎを
ソーダでわってのみほすように