あおい象
やさしいの
あの青が
あの桃色が
ふんわりと
まるいまるい形
角がない
どこにもない
牙の先もまるくて
爪もまんまるで
やさしい色から
やさしい夢と
煌めく勇気を
紡ぎだした人が
ある日描いた象
紙から抜け出し
ふんわりまんまる
現れた
ふんわりと
まんまるなのに
包みこむちからがあった
言葉も夢も現も越えた
ひたすらのやさしさ
可愛らしさに
胸ときめいて
あおい象の上に
小鳥がとまっていた
穏やかな旅路の途中
だろうか
後ろ足一歩踏み出し
かけていた
どんなことがあっても
つんつんしないで
まるい気持ちで
一歩一歩進めばいいんだよ
吹き出してしまうほど
つぶらな瞳はしっかりと
前を見据えていた