後日譚40 おまけ
かなり暴走気味。
後日譚40
結婚式は披露宴に突入。
こちらは式と違って、本当に自由なものだ。
一応、新郎新婦用の席は用意されていて、皆から祝福の言葉を頂いたけど、後は特に決まっていることはない。
食事を楽しんでもよし、友人・知人と話すのもよし、中央のキャンプファイヤーの周りで踊り出す人たちもいる。
さて、そんな中で僕は何をしているでしょうか?
リエナといちゃついている?
ああ、そうだったらどれだけ良かっただろうか。
両隣にお父さんとお義父さん。
後ろにおじいちゃんとお兄ちゃん。
親族の野郎で囲まれている。
リエナは早々に女性陣に攫われていった。
「どうしてこうなった……」
嘆きつつも参加者からお祝いの言葉を頂き、自称祝福の洗礼を撃退し、ワインを杯に注がれて、半ば自棄になって全て飲み干している。
まあ、考えてみればリエナがいたら大変なことになっていた。
アルコールに弱いリエナは飲まなくても、香りだけで酔っていたかもしれない。いや、いつかの霊木の泉酒でもなければ大丈夫だと思うけど。
リエナは酔うと猫になるからなあ。ちょっと人目に触れられない有様を披露してしまう可能性が高いのだ。
そんなことになれば、僕は目撃者(の記憶)を(物理的に)始末するお仕事を始めないといけなかった。
などと考えつつ一通り挨拶が終わる頃には、小さな杯とはいえワインを飲み続けたせいで、ちょっと酔い始めてきた。
あー、氷の属性魔法で冷たい物とか出そうかなー。加減間違えたら大変だよなー。
物語に出てくる、結婚を祝う祭の光景のまま氷結した村とかになっちゃうな。
誰だそんなおっそろしい計画立てる奴は。ぶん殴ってやる。
「シズ」
「あー、どこ行ってたの、リエ、ナ?」
ぐるんぐるんと空転する頭で考えていたら、待ち望んだ声が聞こえて振り返り、僕の意識がフリーズしてしまった。
リエナがいたのは確かだ。
だけど、ドレスがさっきと違う。
基本は青のワンピースに見えるのだけど、よく見ると薄い水色の布地をいくつも重ねた特殊な作りをしていた。
長いスカートにはけっこう大胆なスリットが入っていて、ちょっと歩くだけで綺麗な脚線美が披露されてしまう。その、えっと、大変けしからんです。
肘まである長い手袋や、ショールを肩にかけているので、服に覆われている面積は多いはずなのに、どれも薄い生地のせいで隠しきれていない。
さっきは折り返してアップにしていた髪を、高い位置で束ねたポニーテイルにしている。
「ど、どうしたの?」
「ん。クレアの用意したドレス」
はあ。
察するに、リエナにドレスをプレゼントという体で、着せ替えショーを楽しんだという事だろうか。
うん。僕としては最敬礼で歓迎だけど。
ポカンと見惚れていると、リエナもまた、僕をじっと見つめてくる。
左右の父親から肘で小突かれ、おじいちゃんとお兄ちゃんに背中を叩かれて、ようやく正気に返る。
「うん。すごく綺麗だよ。見惚れた」
「ん」
ゆっくりと揺れるしっぽに一安心。
それにしてもさっきのウェディングドレスも、このドレスも猫耳としっぽを隠す気がなくてとっても二重丸です。
僕たちが見つめ合っている間に、周りではお義父さんが他の三人にやんわりと強制的に席から引き離されていた。
三人がかりでまあまあ、うんうん、どうどう? と押しやられて、最後にお兄ちゃんが僕の隣の直近にリエナの椅子を用意してから去って行った。
リエナはそちらに座るなり、肩に頭を預けるぐらいの密着具合で寄り添ってくる。
「……心不全で死んだらどうしよう」
第八始祖の死因……照れ死。
間違っても歴史の教科書には載せられないので、気合で生き残ろう。
「死んじゃ、や」
「ああ、ごめん。不謹慎なこと言ったね。大丈夫。あと百年は生きる」
「ん。じゃあ、わたしもいっしょ」
……長生きしよう。うん。
感動していると、音楽が耳に届くようになった。
見れば交代で休憩していたラクたち(全員、頬に一発拳の痕あり)が全員集まって、再び楽器を演奏している。
いつの間にか焚火の近くで踊っていた人の中でぽっかりと空間ができていた。
何事かと思えば、真紅のドレス姿のクレアだった。
軽く目を伏せ、両手を胸元で握る姿は祈りを捧げるようにも見える。
「どうしたのかな?」
「ん。クレア、歌う」
リエナが教えてくれたのとほぼ同時。
ラクたちが曲を切り替えた。
結婚式で定番とされる合唱曲。
スレイア王国の一般的な村の結婚では、皆で合唱することになっている。
それをクレアは一人で歌い上げた。
いや、びっくりした。
クレア、かなりの美声。
それに声量も確かで、合唱曲を独唱しているのに迫力不足どころか、広場の隅々まで響いている。
これ、前世だったら歌姫とか絶賛されていたレベルじゃないの?
「驚いた。クレア、歌うまいんだ」
「ん。綺麗な声」
最後まで見事に歌いきったクレアは、音の余韻が空に抜けてから優雅に一礼して、僕たちの方にやってくる。
「クレア、すごいよ。歌手になれるんじゃない?」
「ありがとうございますわ。でも、趣味のひとつですのよ。あまり持ち上げないでくださいな」
「いや、お世辞とかじゃないんだけど」
「ん。ん。ん」
リエナが何度も頷いている
まあ、本人は貴族としての生き方を決めているのだから、外野がとやかく言うことじゃないかもだけど。
しかし、クレアの歌唱で音楽が止まってしまった。
まあ、あの歌の後に演奏するのも、ダンスに興じるのもなかなか度胸がいるだろう。
やはり、音がないと祭は盛り上がりが欠けてしまう。いや、祭じゃないけど。
すると、一人の老人が焚火の前へと向かいだす。
悠然と歩きながら取り出した魔造紙を杖で打つと、小規模の竜巻が立ち昇り砂利が巻き上げられて、跡には硬い地面が剥き出しになった平面が残る。
「孫の晴れの席、盛り上げねばならんよ」
いつ着替えたのか。
黒の礼服に、黒の帽子、黒いブーツ。
ラフな着こなしに一瞬誰かわからなかったけど、おじいちゃんだ。
おじいちゃんは固い地面を踵で蹴りつける。
カンと音が響いて、続けて爪先と踵でカカンと音を発する。
あれは鉄板が何かを打ち付けてるのかな?
踏み鳴らしでリズムを刻みながらも、ステップを踏み、全身を躍動させ、徐々に徐々に観客を引き込んでいく。
気が付けば楽隊が即興で、ダンスに合わせて音を出し始めている。
「っていうか、なんでタップダンス……」
「あれはセズが若い頃だった」
返事を期待していなかった僕の呟きに、元学長先生が答える。
「上の連中に疎まれ、騎士でありながら地方を巡回していた頃、何もない岩場で野営をしたそうだ。無聊の時間を慰めるにも旅の身。余計な物など持ちようもなく、楽器のひとつもない。ならば、自らリズムを刻めばよいと考案し、発展させ、生み出したのがあのダンスなのだ」
わからない。
おじいちゃんの若い頃が本当にわからない。
しかし、考案者だけあってさすがのクオリティだ。
すっかり明るい空気が戻ってきていた。
というのに、隣の元学長先生は難しい顔をしている。いや、これは溢れる感情を堪えようとして厳つい顔になっているのか?
いや、だって、クックックッと笑い声がちょっと漏れてるし。
「シズ、祝いの席だ。儂も芸のひとつぐらい魅せるとしよう」
元学長先生が上着を脱ぎ捨て、タイを放るとおじいちゃんの作り出した舞台に下りる。
二人は何事か話しているようだけど、音楽で聞き取れない。
「リエナ、わかる?」
「ん。『あの時の喧嘩の決着にこれも悪くなかろう』『グラシエン様も丸くなられたな』『セズに言われとうないわ』だって」
無駄にカッコいい台詞の応酬だった。
そして、二人のダンスバトルが始まる。
観客の上げた歓声が合図だ。
一方がステップを踏み、一連の流れを決めたところで相手を指差す。
すると、もう一方が応えるように同じステップを踏んで見せ、更に新しいステップを披露したところで、再び相手を指差す。
巧みな足さばき。交差し、連打し、振り上げて、降り落ろす。
時に回り、時に跳び、時に宙を舞い、全身を使って舞い踊る。
解説するだけあって元学長先生も見事なもので、おじいちゃんに引けを取らない。互角の勝負が続いた。
手に汗握る二人の対戦に、言葉もない。
途中でレイア姫が飛び入りで参戦。
アドリブなのに、二人の動きを見様見真似で見事に再現していた。
とはいえ、熟練の二人にはかなわず、すぐに脱落してしまって、テュール学院長に介抱されている。
あー、二人を見るテュール学院長が獣の目をしているけど見なかったことにした。
大丈夫。何かあったらはっちゃけまくる師匠に呆然としている弟子が頑張って止めるだろう。うん。たぶん。
そうして多数の飛び入り参加者まで出たダンスバトルは一時間も続いた。
まあ、結果から言ってしまえば両者ダブルノックダウンで引き分けになるのだけど。
いや、最後にもう交互ではなく、二人の共通した最高難度のダンスを一部のズレもなくユニゾンした瞬間には感動して泣きそうになったよ。
観客席で大の字になった二人は、息も切れ切れなのに何事か言い合っていて、でも最後には互いの拳を打ち合わせて笑っていた。
盗み聞きしてはいけない空気なので、リエナにお願いしないでおこう。
「って、あれ? リエナは?」
僕がダンスバトルに熱中している間にリエナが隣からいなくなっていた。
クレアがとぼけた様子で微笑んでいる辺り、拗ねてしまったとかではないのだろうけど。
と、僕がリエナの姿を探している間に舞台に変化が起きた。
砂が巻き上げられて僅かに沈んでいた舞台が、重たい音を上げながら上昇したのだ。
おそらく、土の属性魔法。
上昇は大人の腰の位置辺りで止まり、その中央に立った人物の姿を広場中に報せる。
桃色のパーティドレス。
フリルを多用したデザインに、膝が見えるほどの短めのスカート。
かつらだろうか、長いブラウンの髪は背中に流し、大きなリボンでまとめている。
彼は、顔を真っ赤にしながら大きな声で叫んだ。
「三番! ルネウス・E・グランドーラ、歌いまーす!」
ルネぇ……。
クレアをじとっと湿度の含んだ視線で見れば、肩をすくめていた。
「周りの方に相談したみたいですわ。友人の結婚祝いに出し物をするなら何がいいかと」
「止めようよ」
「わたくしが知った時には既に出発直前でしたのよ。それに……」
「それに?」
「似合ってるからいいのですわ」
どうやらルネのリクエストした曲は有名みたいで、ラクたちも問題なく奏でられるようだ。
始まった音楽に合わせて、ルネは左右に揺れながら精一杯という感じで歌っている。
正直、クレア程の歌唱力はないけど、普通に、素朴に上手だった。
うん。デビューしたてのアイドル。そんな感じ。
L・O・V・E! ルーネ! とか叫びたくなる。
「最近、わたくしよりも女らしく感じることがありますの」
「………」
ノーコメントでお願いします。
というか、大概の女子より普通に女子っぽいから劣等感とか考えない方がいいと思う。
また髪を伸ばしましょうか、と呟いていたクレアだったけど、他人事でいられたのはここまでだった。
「ん。クレア、いこ」
どこかから戻ってきたリエナに、クレアが腕を捕まれる。
また服が変わっていた。
何故か学園時代の制服を着ていて、その上に薄紅色の着物を羽織っている。
その後ろには諦めきって脱力したリラと、いつも以上にニコニコ顔のミラ。二人ともどこから調達したのか、リエナと同じ学園の制服姿に、いつもの着物を羽織っていた。
「リエナさん?」
「ん。これ」
クレアに手渡されるリエナとおそろいの着物。
何を求められているのか、聞き返すまでもないだろう。
取り乱すとまではいかないまでも、対応に困っているクレア。
「ですけど、リエナさん。わたくしは練習してませんですし」
「大丈夫。クレアなら」
リエナはマイペースにクレアの肩に着物を羽織らせてしまう。
助けを求めるように視線を向けられたので、言ってあげる。
「似合ってるならいいんだよね?」
「クレア、似合ってる」
さっきのクレアの台詞を送ると、すかさずリエナがとどめを刺した。
そこまで言われてクレアは諦めたのか、困惑と照れが半々ぐらいの表情で「しかたないですわね」と微笑んだ。
「で、二人はどうして制服?」
「リエナちゃんとー、おそろいー」
「私もさっき知ったのよ。でも、仕方ないじゃない。わざわざ服まで用意してるし、私が知ってる歌を選んでるし。お祝いなのにつまらない事したくない」
「了解。大体、わかった」
つまり、ミラの画策というわけか。
一人だけクレアがドレス姿だけど、サプライズなのだから仕方ないだろう。
なんて、僕ものんびりしていられたのはそこまでだった。
更に後ろから知っている顔が出た。
一人はいい。シーヤさんだ。
たとえ、学園の制服姿だろうと構わない。樹妖精だけあって、見た目はそこまで違和感がないから。
いい笑顔してるし。余計なことは言うまい。
だけど、もう一人。あなたはダメだ。
ダメだよ。
ダメだって。
ダメなんだって!
「何してるの、お母さん!?」
「どう、シズ? 変じゃない?」
『雷帝』テナが同じ格好をしていた。
変じゃないかと問われれば、恐ろしいことに変じゃない。
わりと似合ってしまっている。
四十後半なのに、制服が似合ってしまうとか異次元過ぎてついて行けない。
いや、なによりも自分の母親が制服姿という現実が一番きつい!
「ふふ。ほら、お母さんは魔法学園に行ってないから、ちょっと羨ましかったのよね」
「ソウ。ウン。ワカッタ」
長生きしようと思ったのに、もう死にたい。
というか消えてしまいたい。
女性陣六人はルネと入れ替わりで、ステージに立った。
ヒートアップする広場。
リエナとリラとクレアで三人並んで歌っている。
後ろではミラ、シーヤさん、そして、お母さんがノリノリで踊っている。
確実に何かの回線がぶっ壊れているとしか思えないのだけど、つっこむべき僕の心は一歩先に現実世界から乖離していたのでどうしようもない。
それから数分間の出来事を僕は覚えていない。
気が付けば僕はワインを何本も空にしていた。
かなり飲んでしまったのに、不思議と酔いは遠くに行ってしまっていた。
空を見れば太陽は地平の向こう。空は紫と黒のグラデーションを描いている。
既に時刻は夕方。
そろそろ広場の人も減り始めていた。
舞台の上ではテュール学院長がギターで弾き語りしている。
ハンサムの演奏だけど、顔面に靴で踏まれた跡があるためにシュールな光景だった。
所々に立てられた松明の下でいくつかのグループができている。
披露宴は騒ぐ方向から、語らいながら飲む方向になったようだ。
「あー。えっと、なんだったけ? 思い出しちゃいけないことがあったような……」
それにしても喉が渇いて仕方ない。けど、ここで残っているワインに手を出すのは下策だ。
「ん」
「あ、ありがと」
水の入ったグラスを差し出されて、ぐっと一息に煽る。
クリアになった頭が回転を始めた。
今のリエナだ。
うん。僕が間違えるわけないから間違いない。
え? 僕、結婚の披露宴でお酒を呑みすぎたの?
嫁を放っておいて?
それ、かなり最低な生物な気がするんだけど、気のせい?
いや、最低だけど、まだ状況は最悪じゃない。
たしーん、たしーんという音が聞こえ始めたらアウトだ。
なら、やってしまったことは反省して次に活かすとして、今は全力でフォローしなくては!
「リエナ、ごめん! 一人で勝手に……」
「ん?」
謝罪の言葉は途切れて消えた。
何故かと言えば、小首を傾げて不思議そうにしているリエナを見たから。
今度のリエナはメイドさんだった。
黒のワンピースに白いエプロン。
ふんだんに使われたレースとフリル。
ご丁寧に、カチューシャやおさげっぽくしたツインテールのリボンまで黒のレース。
ゴシックロリータという奴だ。
似合ってるかどうかと言えば、似合っている。
超かわいい。
けど、誰だ? 人の嫁を勝手にメイドに仕立て上げたのは?
「リエナさん。それは?」
「ん。ルインがくれた」
「ルイン、てめええええええええええっ!」
僕の上げた咆哮に、端っこの方で竜たちと酒宴に混じっていたルインが大きく震えた。
魔法を使うとかいう思考も消え飛んだ僕は、一匹の獣となってルインに襲い掛かる。
ルインも必死に防ぐけど、まだまだ未熟!
ガードを崩し、体勢を崩し、防御を崩す。
最終的には僕のアイアンクローによって宙に浮くこととなった。
抵抗する余力もないのか、ぶらん、と宙づりになったルインに尋ねる。
「うちの嫁になにやってくれてんの? ちょっと成長して調子に乗った? 死ぬの? 死にたいの? 今が死ぬ時なの?」
「ひいっ! なんだよ! 言われたから服用意しただけだろ! うううぅ、やっぱこいつこええよ!」
うぬ。本気でビビりが入ってしまったルインに少し冷静になる。
どうも悪意があってリエナをメイドにしたわけじゃなさそうだ。
「言われたって、誰に?」
「レイアだよ! 皆で綺麗な服を用意するんだって!」
レイア姫?
うーん。ブラン人が絡んだとなると、どこかで変な化学反応が起きていそうだな。
とりあえず、ルインを解放してやる。
「レイア姫になんて言われたんだ?」
「あ? ああ、ええっと、たしか『先生とリエナ姐さんが結婚すんだ』って」
「うん。で?」
「で、俺が結婚ってなんだって聞いたんだ」
まあ、竜には結婚の習慣もないかもしれない。
「そしたら『リエナ姐さんの主人が先生になるんだよ!』だっけ?」
「んー、うん。まあ、いいや」
ちょっとレイア姫は後でお勉強な。
「で、なんのかんのあって服を作ることになって、でも、オレはそんなのできねえから黒竜姐さんに頼んだんだ」
竜族の美女軍団の中で黒髪のゴスロリ衣装の女性が手を振ってきた。
なるほど。あの服はこの人の趣味か。
「今度、ご主人様ができる女の人のための服を作ってくれって」
「それだよ!」
伝言ゲームじゃないんだから勘弁してくれ。
ご主人様=メイドとか、頭が痛くなる。
「シズ」
「リエナ?」
「この服、ダメ?」
「……………………大変、すばらしいです」
かわいすぎて直視できないぐらいに。
認めた途端に鼻の奥に熱を感じた。
うわ。鼻血とか……。
アルコールのせいか、激しい運動をしたせいか、いや、興奮しているせいなんだろうけど。
「って、あれ?」
ぐるん、と視界が回る。
リエナが二人、三人、四人……いつの間に影分身の術を会得したんだ、などと馬鹿なことを考えたところで僕は意識を失うのだった。
こうして、ラクヒエ村の歴史に残る披露宴は静かに幕を閉じる。
最終決戦でさえ装備欄が
E:布の服
だったリエナさんを着せ替え。
そこはかとなく、アンケートでいただいたご意見をちょっとだけ、出してみたり。
後日譚はここで終了となります。
お付き合いくださりありがとうございます。




